実がイチゴに似ていることから付けられた名だそうですが、それにしても、なんと可愛いらしいネーミングなのでしょう。
初めてその名を聞いたときから、見てみたくてたまらなかったのですが、なんとシーズンは秋から冬。
冬場にケリーに行くチャンスはなかなかなく、長い間、話には聞いていても見たことのない、私の「幻の実」でありました。
それがつい先日、キラーニーのマクロス・ハウス・ガーデン(Muckross House Garden, Killarney)にて、ついに「幻の実」に遭遇!

正式な名はアビュータス(arbutus)。常緑樹で、葉は年中グリーンです
まるで「禁断の実」を見つけてしまったかのような気分〜。
よく熟れているところを見ると、ひと冬越しても落ちずにいた実なのでしょう。
食べられると聞いていたので、ちょっととって食べてみたかったのですが…あまりに可愛らしかったので、そのままにしておきました。
アイルランド島は北緯51〜55度と高い緯度にありながら、南西部をメキシコ暖流が流れるおかげで、緯度の割りには気候が温暖。
寒い地域の植物と南国の植物が、一緒になって自生するというユニークな特徴を持ちます。
暖流が直接当たる南西部カウンティー・ケリー(Co. Kerry)には、特にトロピカル植物が多く、ストロベリー・ツリーもその一つ。
通常は、南欧や北アフリカに見られる木だそうですが、ここケリーも原産地のひとつで、キラーニー国立公園内(特にマクロス湖周辺)で巨木となって茂っています。
ちなみに実と同じ時期に白い花をつけるのですが、これがまた小さくて可愛らしいのです。
もしも自分の庭があったなら、春はホンモノのストロベリー、冬は木になるストロベリーでいっぱいにしたいな〜。

きれいに刈り込まれたストロベリー・ツリー(Muckross House Gardenにて)。自然のままだと巨木となります