ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

今年もサーフ・トゥー・ヒール!(自閉症の子供たちのサーフ・キャンプ)

昨年に引き続き、今年も自閉症の子供たちにサーフィンを教えるボランティアに参加し、週末の4日間をトラモア(Tramore, Co. Waterford)で過ごしてきました。
※サーフ・トゥー・ヒール(Surf2Heal)というこのキャンプについては、昨年のブログを参照→自閉症の子供のためのサーフ・キャンプ、サーフ・トゥー・ヒールを終えて

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4日間のキャンプの日を追うごとに、やる気を増し上達していく子供たち

素晴らしいお天気に恵まれたこの4日間。今年は新しいボランティアが多く、2年目の私はチームリーダーとして少々責任を担うことに。
これには昨年初めて参加するときに以上に緊張しました(笑)。
仲間のヘルプ、子供たちの笑顔とやる気、そして親御さんたちからいただくねぎらいの言葉で、なんとか4日間乗り切り、終わった今は充実感でいっぱいです。

来年のキャンプが今から楽しみ。また子供たちが戻ってきてくれますように。

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ボランティア全員で集合写真!


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大西洋の風

フランスから帰ってきて、ダブリン空港のタラップに降り立ったとたん、大西洋からのさわやかな風が身体中を包み込むように吹き抜けていくのを感じました。

ダブリンは大西洋岸ではないものの、ヨーロッパ大陸全体から見たら、ここアイルランドはやはり大西洋に浮かぶ小さな島なのですね。真夏のヨーロッパ大陸の上から太陽が照りつけて、右にも左にも抜けていくところがないような暑さと閉塞感はもうそこにはなく、さわやかな風が日差しを含みながらゆらゆらと吹き抜けているのみ。
その自由な感じ、さわやかさ、開放感あふれる感じがアイルランドなのだな~とつくづく感じた、今回のフランスからの帰愛でした。

今日は久しぶりに西海岸へ日帰りサーフィン。
もうすぐオーストラリアへ移住してしまう友人と、しばらく体調不良で水から離れていた友人と3人で、片道3時間の道のりを可笑しな話で笑い転げながら、大西洋の波を目指して西へ。
波は小さめながらも素晴らしいコンディションで、こんなに楽しいサーフィンは久しぶりでした。

大西洋の風と波を全身に浴びて、これ以上の贅沢は他になし。
アイルランドの夏はまだまだ始まったばかりです!

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夕方6時頃のラヒンチ・ビーチ(Lahinch, Co. Clare)。水面がきらきら光ってきれい

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フランスの旅…モネの庭とバラの村へ

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木組みの家並みの美しいルーアンの街にて。ジャンヌ・ダルクと一緒に集合写真(笑)

先週より1週間ほど、フランスへお客様をご案内していました。
懇意にさせていただいているお客様との2年に一度の特別な旅行。これまでにアイルランドを2度、英国を2度、前回はクロアチアへ足を伸ばし、今回はフランスへ。
「モネの庭へ行きたい!」というお客様の長年のご希望で、モネゆかりの地や周辺の美しい町や村をめぐる旅が実現しました。

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睡蓮の連作で知られるジヴェルニーのモネの庭

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睡蓮の時期が心配でしたが、たくさん咲き乱れていました

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とにかく花、花、花。花の写真を何十枚撮ったことか(笑)。印象的だったガクアジサイ

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白&赤のコンビの可憐なホクシャ

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アイルランドではあまり見ることのない夏らしい花が新鮮でした

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モネの家の前にてひと休み。日傘をさすととたんに印象派っぽいですね

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ジヴェルニーの村の路傍に咲く花。これだけでキャンバスに描かれたひとつの絵のよう

ジヴェルニー近くのセーヌ川を見晴らす素敵なホテルに数日滞在し、そこからセーヌ上流のモネゆかりの地、ルーアン、オンフルールへも足を伸ばしました。

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印象派の画家たちに好まれた港町オンフルール。たくさんの行楽客でにぎわっていました

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ホテルのレストランのバルコニーよりセーヌ川を見晴らす。暑い日で、ファンシーなガスパッチョ・スープがおいしかった~

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ノルマンディーといったらそば粉のクレープ、ガレット。これは最もポピュラーなハム、チーズ、卵入りのガレット・コンプリート

ジヴェルニーを満喫したあとは、「フランスでいちばん美しい村」に選ばれたジェルブロアへ。
ここは私も初めて訪れる村だったのですが、その美しさに感激。中世のまま時をとめてしまったかのような村の、いたるところにバラの花が咲き乱れているのです。

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「バラの村」としても知られるジェルブロア。村のいたるところにバラの花が咲き乱れ、その美しさは例えようがないくらい。この村については後日あらためて紹介したいと思っています

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古い木組みの家並みがおとぎ話のひとコマのよう

小さな村の家族経営のすてきなお屋敷に宿泊したり、マリー・アントワネットの気分でヴェルサイユのプチ・トリアノンを訪れたり・・・と、皆さんの夢が実現した1週間でした。

アイルランドの気候にすっかり慣れてしまっている私にとっては、フランスは真夏で(日本からいらした皆さんにはちょうど過ごしやすいくらい)、空も空気も花々もまさに「盛夏」そのもの。
太陽をいっぱいに浴びて、素敵な皆さんとご一緒させていただき、心身ともリフレッシュしてアイルランドに戻ってきました。

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最後パリではモネの絵のある美術館めぐり。マルモッタン美術館にて皆さんハッピー♪ ありがとうございました!

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虹のふもとにレプラコーン…登場!?

バレン(Burren, Co. Clare)へ向かう途中、行く手にこんなに大きな虹がかかりました。

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このところ雨は降っても光が足りなかったので、虹を見たのは久しぶりでした

虹のふもとには妖精レプラコーン(Leprechaun)が金貨の入った壺を隠しているんですよ~とお客様にお話ししながら、車窓からパチリと撮った一枚。

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なんとレプラコーンが虹のふもとから登場…!(笑)

我ながら傑作。お客様と一緒に見て、大笑いした一枚でした。

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丘の上のリングフォート(グリアノン・オイロック)

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高さ250メートルの丘の上にあるリング・フォート(Ring fort=円形の砦)。砦内側のテラス&石段がきれいに保存されています

個人のお客様をご案内していて楽しいのは、その日のお天気やお客様のご興味に合わせて、予定外の場所へちょっと立ち寄ったり出来ること。
昨日は旅程に余裕があったので、デリーからドネゴールへの移動中、丘の上のリング・フォート、グリアノン・オイロック(Grianan of Aileach, Co. Donegal)へ立ち寄りました。

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ふもとから車で細い道を上って行くと、直径約23メートル、高さ1.8メートルの砦が丘の上にバ~ンと現れます

砦へ至る道は細く、乗用車がやっとすれ違えるほど。大型バスで上るのは難しいので、訪れる観光客の数も限られています。
新石器時代の古墳があったとされる場所に、紀元前1世紀頃にケルト人が砦が建造。太陽信仰にまつわる儀式の場であったようで、グリアノン・オイロック(Grianan of Aileach)とは「太陽の石の家(Stone House of the Sun)」という意味だという説も。

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砦の上からはさえぎる物なく、360度ぐるりと見晴らすことが出来ます。写真に見えるのはアイルランド最北の岬のあるイニシュオーエン半島(Inishowen peninsula)とスウィーリー湾(Lough Swilly)、フォイル湾(Lough Foyle)

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ケルト神話ではダナン一族の王デグダ(Deghda)が、息子の墓を守るために建てたとされ、中央には王の息子Aeahの墓があるとされています

キリスト教が伝えられ、ケルトの儀式が徐々に行われなくなると、砦はアルスター王国の王座にとって代わります。6~7世紀以降はアルスターの王として君臨したオニール一族がこの地を治めましたが、12世紀に南部のマンスター王国のオブライン一族により破壊されました。

19世紀に考古学的な調査・修復が行われているものの、かなりの部分がオリジナルのままだそうです。
リング・フォートの壁の中にはスータレン(Souterran)という緊急用の避難路がしばしば作られているのですが、グリアノン・オイロックも例外ではなく、避難路への入り口がよく残されています。

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入ってみたお客様。壁の厚みは場所によって3.5~4.6メートル。この入口から左右へ、壁の中を伝って通路がのびていて、もともとは外へ抜けて出られるようになっていました

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テラスに座ってハイ・ポーズ。可愛い子供たち♪

7月も下旬になると丘いっぱにヒースの花が咲き乱れ、それはそれはきれい。お気に入りのリング・フォートのひとつです。

※行き方:デリー(Derry)~レタケニー(Letterkenny)を結ぶ国道13号線沿い。デリーから来る場合、国境を過ぎて数キロ走ると、左側に円形の教会(リング・フォートのフォリー!)が見えてきます。教会手前を左へ曲がり、三ポストに沿って丘の上へ。道が細いので注意。

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デリーのオレンジ・パレード

先日、北アイルランドのオレンジメンズ・デー(Orangemen's Day)についてご紹介させていただきましたが(この日のブログ参照→7月12日はオレンジメンズ・デー)、今日がその7月12日。
たまたま北アイルランドに居合わせたため、お客様とご一緒にデリーにてパレードを見物しました。

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パレードの先頭。デリーのダイアモンド(Dianmond=町の中心にあるスクエア)にて

この日は暴動などを懸念して北アイルランド観光を避ける傾向にあるので、私自身もオレンジ・パレードを実際にこの目で見るのは初めての経験でした。

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白馬に乗ったオレンジ公ウィリアム(ウィリアム3世)が描かれた立派な旗

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大人ばかりでなく、子供や若い人たちの連も

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バッキンガム宮殿の衛兵交代のようないでたち

パレードはこの後、デリーの城内を出て、橋を渡ってウォーターサイド(プロテスタント系の住民地区)の方へ進んで行ったようです。
デリーではデリーの包囲戦の記念日(8月12日。1989年のこの日、105日間にわたって城内にろう城した住民がウィリアム3世軍により解放された)の方が盛大なため、オレンジ・パレードは小規模…と聞いていたのですが、ベルファーストほどでないにしてもなかなかのものでした。

パレードが通った後にカトリック系住民地区などで暴動がなどが起こりやすいので、私たちは朝の始まり部分のみを見物してすぐに出発。
ベルファーストではアードイン(カトリック系住民地区)で暴動が起こり、夜のニュースなどで報道されていました。
紛争が終結したとは言っても、このオレンジメンズ・デー前後はやはり多くの人々の気持ちが昂るので、北アイルランドに行く際には注意が必要ですね。

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ガイディングは「気」の交換?

長いツアーが終わり、日を空けず今日からまた別のお客様のご案内が始まりました。
これでかれこれ1か月以上、連続してツアーに出ています!

今シーズンはグループ・ツアーばかりでなく個人のお客様のご案内が多く、前回はお一人様、今回はご夫婦お2人様のご案内。
こういう場合は大型バスで大勢のお客様にマイクでお話しするのとは違い、お客様のご興味やお天気の具合を見つつ、会話をしながらガイディングしていくことになります。
お客様との距離もぐん近いことになりますから、日が進むにつれ、お互いの性格や人柄も自然に露出していき…(笑)。

究極のところ、言葉でコミュニケーションをしているようでも、実はその裏側にあるそれぞれが持つ「気」が交換し合って、その場の雰囲気が出来上がっていくような気がしています。

前回のお客様とは3週間ご一緒させていただいたのですが、素晴らしく穏やかな「気」を持った方でした。ご年配のお客様だったのですが、まるで青年のような爽やかさ&柔軟さを持った方。
そのお客様の周りには、常に無色透明のクリーンなオーラがただよっている…。そんな雰囲気を供えた方でした。

長いツアーだったにも関わらず、最初から最後までずっと同じペースで、同じテンション。淡々と朗らかに、旅の一瞬一瞬を楽しんでおられました。
その方の「気」が私にも自然に呼応して、私の中からもリラックスした良い「気」が放たれて…。そうなると、私の仕事内容も自然と最良のものになり、旅全体が安全で充実したものになっていくから不思議。

ガイディングも結局のところ「気」の交換ではないかと思います。個人のお客様をご案内する場合は特にそう。
おかげ様でこの3週間で、私のエネルギーのタンクは満タンになりました!

あともう数週間、忙しい日々が続きます。くたくたにならずに毎日ガイディングできるのも、こうしてお会いする皆さんからいただく良い「気」のおかげと感謝しています。

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今日は久しぶりに雨のない、夏らしいお天気でした。雲が面白くてパチリ(Ballintoy, Co. Antrim, Northern Ireland)


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7月12日はオレンジメンズ・デー

終日、ベルファースト(Belfast, Northern Ireland)の市内観光。
7月のこの時期のベルファーストは、プロテスタント系の人々が住むエリアで大きな櫓(やぐら)のようなものがあちらこちらで見られます。

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シャンキル・ロード(Shankill Road, Belfast)近くにて。写真では大きさがわかりにくいかもしれませんが、2階建ての民家くらいの高さは優にあるでしょうか…

これは7月12日のオレンジメンズ・デー(Orangemen's Day)を祝う、ボンファイヤー(焚き火)用の櫓。
ベルファーストを中心とする北アイルランドのプロテスタント系住民地区では、この日に向けて住宅地ごとに櫓を組み、当日そこに火を放ち、大きなボンファイヤーが行われるのです。

オレンズメンズ・デーというのは、そもそも1690年のボイン川の戦いでのプロテスタント軍の戦勝記念日。
1688年、カトリック教徒であったジェームズ2世がイングランドの王位から追放され、代わってオランダ総督であったオレンジ公ウィリアムがウィリアム3世として新王に即位する…というのが名誉革命ですね。ボイン川の戦いというのは、この名誉革命のその後の事件です。
フランスに亡命したジェイムズ2世はカトリックの援軍を率いてアイルランドに上陸。これを迎え撃つためウィリアム3世もイングランドのプロテスタント軍を連れてアイルランドへ。カトリック(フランス&アイルランド連合軍)VSプロテスタント(イングランド軍)の2大勢力がアイルランド各地で戦争を行い、その最後の決戦が1690年7月1日、ダブリン北部のボイン川のほとりで行われたというわけです。

結果はウィリアム3世率いるプロテスタント軍の勝利に終わり、以降、ヨーロッパ全体の力関係が旧教の国(フランス、スペインなど)から新教の国(イギリス、オランダなど)へと移行していく中、イングランドのアイルランド支配がますます優勢になっていく…というわけです。

このボイン川の戦いは7月1日に行われたのですが、その後アイルランドではグレゴリウス暦を採用され、暦が11日ずれたため、現在のカレンダーでは7月12日となります。

戦勝記念日…と言っても、あくまでプロテスタント系住民にとってであり、北アイルランドにはカトリック系(アイルランド系)の住民も約半数いることを忘れてはなりません。
彼らにとっては負けた日を祝われることになるわけですから、北アイルランド紛争が激しかった時代には、オレンジメンズ・デーはしばしば暴動の火種となる危険な日でもありました。

7月12日は北アイルランドではバンク・ホリデー(祝祭日)で、暴動などを懸念してか今でもベルファーストのシティーセンターなどのショップやレストランはクローズするところが多いです。
ちなみにオレンジメンたちが住宅地を行進したりもしますので(オレンジはプロテスタントの色。このマーチングはなかなか盛大です)、交通も麻痺したりします。地元に知り合いでもいて見学できるならラッキーですが、観光客として出かけて行くには勝手がわからないと危険なことにもなりかねませんから、この日の市内観光は避けた方が無難です。

プロテスタント系住民地区で育った地元の人たちの中には、子供の頃から親しんできた地域の祭りとして楽しみにしている人・この日に向けて張り切っている人たちが多くいます。
大きな櫓をあちらこちらで見るにつけ、そんな心意気がひしひしと伝わってきました。
年中行事として安全に行われますように。

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シャンキル・ロード近くの有名なガンマンの壁画。このガンマン、どの角度から見ても必ず見る人を狙っているように見えるのです…不思議!


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迷い込んだ峠の中で…

今日は終日、ドネゴール南部の絶景めぐり。
少しでもきれいな景色を…を脇道にそれたところ、迷ってしまいました。
道がどんどん狭くなっていって、気付けば舗装されていない砂利道に。景色があまりにもきれいなので、もうちょっとだけ…と進んで行ったら、ゲートがロックされていて行き止まりに。

結局、もと来た道を引き返すことになったのですが、迷い込んだおかげでこんな美しい湖を発見しました。

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グレンゲッシュ峠(Glengesh Pass, Co. Donegal)にて。手前に積んであるのは泥炭、手掘りの泥炭を夏の日光で乾燥させて燃料に

時には迷ったり、脇道にそれたりすることで、よりきれいな景色が見えたりするものです♪


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山の上の巨石古墳へハイキング(ディアパーク・コート墳墓)

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丘の上の巨石古墳。苔むした石灰岩が時を語っています

スライゴ(Sligo)近辺には先史時代の史跡が数多く残されていますが、今日は私も初めて訪れるディアパーク・コート墳墓(Deerpark Court Tomb)へお客様をご案内しました。

コート墳墓(Court Tomb)というのは「宮廷型墳墓」とでも言いましょうか、アイルランドの北部・西部(&スコットランド南西部)に多く残る、新石器時代の古墳です。
「宮廷型」に対し、同じく新石器時代に建造されたドルメン(Dolmen)やニューグレンジ(Newgrange, Co. Meath)のような通路墓(Passage Grave)は「柱状墳墓(Portal Tomb)」と呼ばれ、この2つがアイルランドの新石器時代の代表的な古墳の形。トータルすると、約500にものぼる両古墳がアイルランド全土に残されているというから驚きです。

このディアパーク・コート墳墓は、宮廷型墳墓としてはアイルランド最大のもののひとつ。
約50メートルの山の上(海に近いためこのくらいの高さでもなんだか山…といった感じ)にあるため、ふもとの駐車スペースで車を降りて、そこから森の中を歩いて登ります。

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登り口にある看板には「STONE CIRCLE」のかすかな文字。ここから上ります。このサインの手前にあった地図には確かにストーンサークルの場所も記されていましたが、それらしきものは気が付きませんでした

約10分ほど急なアップダウンを繰り返しながら進んでいくと、石灰岩の巨石によって形作られた墳墓に到達。
周辺の山や、ふもとのギル湖(Lough Gill)を見晴らす途中の景色は絶景で、野の花もきれい。ところどころにシャクナゲ、ヤナギランが咲き残り、5月頃に来たら満開の花の中を歩くことが出来るのではないかと思います。

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巨石の写真を撮るお客様

おそらく紀元前3000年頃のもの。ニューグレンジや同じくスライゴ周辺にあるキャロモア(Carrowmore Megalithic Tombs, Slibo)は紀元前3800年頃ですから、その少々後の時代に建てられたことになります。
墳墓全体の長さは30メートル、使用されている石灰岩は大きなものは高さ1メートルにものぼり、墳墓全体の形もかなりはっきりと残っています。

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墓室の手前に楕円形の中庭(Court)があるのが「宮廷型墳墓」の特徴なのですが、このディアパークは長さ15メートルの中庭をはさんで墓室が両側にあるという珍しい形。東側(図の上)には墓室が2つ、西側(図の下)には墓室がひとつあります

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実際には上記の図の通りの形がかなりはっきり見て取れるのですが、写真におさめるのは難しいです…

ディアパークはこの史跡を中心に3,5キロのハイキング・コースとなっています。私たちもくるりと一周、途中雨に濡れながらも(笑)、くるりと一周森を歩きました。
5000年前の史跡見物をかねたハイキングは、達成感もあってなかなか楽しかったです。

ディアパークは「Magheraghanrush」という地名でも呼ばれ、「Ros(おそらく人名)の犬の野原(the plain of the hound of Ros)」の意味。古代の神話か何かと結びつきのありそうな地名ですね。

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白い花のワイルドオーキッドが咲き乱れていました

行き方:スライゴの町からギル湖(Lough Gill)、パークス・キャッスル(Parkes Castle)方面へ(N16→R286)。左手の谷間に小さな湖(Lough Colgagh)を見ながらさらにしばらく進み、「Calry」のサインを左折(パークス・キャッスルより手前)。突き当りを左折し、Calry村を過ぎてすぐに左の小さな湖の脇に駐車場があります。スライゴの町より車で20分程。

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