ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

白鳥に会える「楽しいこと待ち岬」

小雨の降る薄暗い日の午後、ある場所に行こうとして道に迷ってしまいました。

狭い一本道に入り込んでしまい、戻るに戻れず進み続けると、道の終わりはアイリッシュ海に続く入れ江。なんと、海上を白く埋め尽くすかのごとく、無数の白鳥たちが群れていました。
思わず車を降り、海上を漂う白鳥たちを眺めようとすると…。私の姿を見咎めた白鳥たちが、猛スピードで一斉に陸に上がってくるではありませんか…!

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アヒルのジャマイマおばさんみたいな白鳥

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次々に上陸する白鳥に圧倒され、この頃には車の中へ避難…

しばし白鳥に囲まれて人気者…(かなり怖かったけれど)になっていると、そのうちに人の声が…。いつの間かすぐ後ろに、別の白鳥ウォッチャーたちが来ていたのでした。
ふと我に返り、近づいていって「○○へ行く道、知ってる?」と聞いてみると、彼らは前歯の抜けた親切な地元のお兄ちゃんたち。「連れて行ってあげるから、ついておいで~」と、親切にも途中まで同じ方向に車を走らせくれ、おかげで白鳥の楽園から、無事に目的地へとたどり着くことが出来ました(笑)。

あとで地図を調べてみると、私の見た白鳥岬は、プロスペクト・ポイント(Prospect Point)という素敵な名前のビューポイントでした。(「Prospect」とは、「眺め」「見晴らし」の意味ですが、もともとは「未来に起こる良いことへの期待」「将来の可能性」を意味する単語)
道に迷って偶然たどり着いたのが、その名も「楽しいこと待ち岬♪」とは…。なんだかとっても暗示的で、すっかり気に入ってしまいました。
最近ちょっと迷っていることがあったのですが、迷った先にはきっと素敵なことが待っていると信じて、安心&わくわくしながらその日を待ちたいと思います。

※N1をダブリンとは逆のBalbriggan方面へ。SwordsのEstuary Roundabout(Pavillion Shopping Centreのラウンドアバウトから2つ目)で、3番目の出口を出る。川を渡ったらすぐ右へ曲がり、そのまま水を右に見ながら直進。道の終わりがProspect Pointです。

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ブロガーの必需品

お友達のPearlさんが日本から送ってくださった、素敵なプレゼント。

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Pearlさんのお母様手作りのデジカメ袋。カワイイ!

お正月に日本でお会いした時に、同じくブロガーであるPearlさんのカメラが、見たこともないような可愛い袋から登場。
思わず「私も欲しい~」と叫んでしまったのを、覚えていてくださったのでした。

これぞ、ブロガーの必需品。
Pearlさん、どうもありがとう!

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NHK BS 北アイルランド和平ドキュメンタリー 再々放送!

昨年11月に初回放送された、北アイルランド和平に関するドキュメンタリー番組が再々放送されます。
(情報を下さったuchinanianさん、ありがとうございます!)

NHK BS1 2009年2月1日(日) 22:10~23:00
BS世界のドキュメンタリー
憎しみを越えられるか ~北アイルランド紛争・対話の旅~

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20日間以上にわたる現地ロケのコーディネートをさせていただいた思い出深い番組。「対話の旅」後のフォローアップ・ミーティングにて、旅のメンバー&撮影クルーの皆さんと(2008年10月撮影)

この番組については、放送後、ブログを読んでくださっている皆さん、日本の知人・友人からたくさんの感想をいただきました。NHKに寄せられた番組のフィードバックも拝見させていただき、多くの方が北アイルランドの現状を知る良いきっかけになったとおっしゃってくださり、このプロジェクトに関わった者の一人としてとても嬉しく思っています。
50分という限られた放送時間の中では、北アイルランド紛争の背景については説明不足と感じられた方も多かったようですが、この番組をひとつのきっかけとして、このような現実があることを知っていただき、今後も目を向けていただけたら…という気持ちです。

ロケを通して、旅のメンバーである紛争の加害者・犠牲者たちと日々関わる中で、私自身がいちばん胸を打たれたのは、今現在の彼らの生きる姿でした。
その部分に感動・共感してくださった方も多く、番組を通して少しでも彼らのことを知っていただければ嬉しく思います。

フィードバックをお寄せ下さった方の中には、あの「対話の旅」で起こったさまざまなことは、全くの演出だと思った方もいらしたようです!
平和な世の中に生きている私たちには、戦争とか紛争とか、心に受けた深い傷とか、怒り、悲しみ…といった、あまりにもリアルな世界は、返ってフィクションのように見えてしまうこともあるのかもしれません。が、だとしたら、そんな自分の現実こそを疑ってみなくてはならないと思います。

今、北アイルランドでは、紛争で亡くなった人々の遺族に支払う慰謝料をめぐって、日々話し合いが行われています。
昨日、RTEの夕方のニュースを見ていたら、旅の参加者のひとりであったGeraldが話し合いの席でかなり感情的になりながら発言していました。
北アイルランド問題の解決には、しばしば「旅(journey)」という言葉が使われます。加害者も被害者も、政治家も和平運動家も、さらには一般市民も皆、同じ船に乗った旅人である、時間はかかるかもしれないが、ひとつの目的地を目指して皆で「旅」をしていこう…という意味合いだと私は解釈しています。
私たちが取材した「対話の旅」の参加者たちも、フィジカルな旅は終わったけれど、本当の意味での「旅」はこれから。
番組後も、彼らはそれぞれの場で、それぞれの役割で「旅」を続けていることを、ここに付け加えさせていただきたく思います。

前2回の放送を見逃してしまった方、ぜひご覧になってみてくださいね!

※現地ロケの様子は、2008年10月の過去ブログをご参照下さい。(10月の記事はほとんどがロケのこと…!)

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ギネスとオジサン友達

昨晩は、久しぶりに会った古い友人たちと、地元のパブで遅くまでおしゃべり+ドリンク。

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これぞパーフェクト・パイント!冬のギネスは絶品です~(暑い日に飲むにはヘビー過ぎるので)

昨日は私は、ギネスを飲むにはお腹がいっぱいで、ジェムソン+ホワイト・レモネードをひたすら飲んでいたのですが、友人が席を外している間に運ばれてきたギネスがあまりにもおいしそうで、ついつい口をつけてしまった…
(上の写真、よーく見ると、飲み口に、私が一口飲んだ跡があります…笑)

一緒だった友人たちは、いずれも私のオジサン友達…と言っても、知り合った頃は、彼らもまだ「オジサンちょっと前」だったのでした!(私もとっても若かった…笑)

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10年来のお付き合いのRoryとSean

昔と変わらずくだらない冗談話ばかりしている私たちですが、10年前と明らかに違うのは、会話の中に時おり、成長していく子供のこと、新しいパートナーのこと、亡くなった人のこと…など、以前は話題にもしなかったようなそれぞれの「生活」の話が、自然に混ざるようになったこと。
ああ、みんな、今やすっかり落ち着いて、立派なオジサンになったのね~と、感慨深い気持ちで会話に参加しておりました。…が、当然、私にも同じだけ時が流れているわけで、そんな彼らとしみじみ話をしてしまう私も、オバサンになったのですね~。

変わらないのは、友情と、ギネスのおいしさ…といったところでしょうか。

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アークロウの古い灯台船

アークロウ(Arklow, Co. Wicklow)へボートを見に行く友人に付き合って、一緒に出かけてきました。

アヴォカ川(Avoca River)の河口に開けた港には、漁船らしきボートがいっぱい。その中に、変わった形の巨大な船を発見。

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お役目ご免となったLightship、すなわち灯台船です!
灯台船というものがあることは知っていたものの、近くでこうしてよくよく見るのは初めてのことでした。

船に詳しい友人の話によると、灯台船は水深が深すぎて灯台を建設できないところで使用され、エンジンは持たず、錨で固定されて浮いているだけ。
海上に浮かぶこの船に、かつては灯台守が住んでいたそうです。

海に浮かぶ灯台なんて、なんだかとってもロマンチックなイメージ。
思わず、私も灯台守になりたい~などと口走ってしまったのですが、海が荒れるとぐらぐら揺れて、海上で逃げ場もなく、誰もやりたくないような仕事だよ~と友人に言われ、思っただけで気分が悪くなりそうに…。
そういえば、私は船に弱いのでした…(笑)。

のちほど調べてみたところ、これはスキューア号(Skua=「トウゾクカモメ」という野鳥の名)と素敵な名前の船で、2004年に44年間にわたる灯台の役割を終えたとのこと。(HP参照
引退後、ここアークロウにて余生を送っているスキューア号は、第2の人生を求めて、買い手を待っているところ。(もしかしたら、すでに買い手がついているのかもしれません)

ちょっぴり幽霊船のようなレトロな姿は、やはりロマンを感じさせるものがありますよね。
ここで働いた人々、見てきた船や海のこと、起こった事件などなど…数々の無言のストーリーをひしひしと感じたのでした。

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年初めのクリフ・ウォーク(ホウス)

ガイド仲間のシィネード(Sinéad)と、ホウス(Howth, Dublin13)で今年最初のクリフ・ウォークを楽しみました。

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ランベイ・アイランドを見晴らす岩の上でひと休み。シィネードと、彼女の友人のチェコ人の研究者のお2人

素晴らしいお天気のもと、空と海の青さを思いっきりエンジョイしました。
冬の間に湿っぽくなった身体が、丸ごと洗浄されていくような爽快な気分…!

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ホウス・ハーバーを見晴らす…写真手前の海上のポツポツは、カヤックを楽しむ人々

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ゴース(Gorse=ハリエニシダ)もそろそろ咲き始めました

この時期のアイルランドは、戸外での活動はお昼までが勝負…かもしれません。
午後になると、空の青さがだんだん薄くなって、天候が急変することが多いので。

私たちも、これまでの経験から朝いちばんでウォークを始め、港のレストランでランチ。そのあとは空模様が急に変わり、午後2時頃には大粒の雨が…。
ちょうどその直前に、絶妙のタイミングで家路に着いた私たち。お天気も味方してくれ、楽しい一日でした。

※Howth行きのバスは31と31B。31は港&ビレッジ経由でSummitへ、31BはSummit直通です。クリフ・ウォークのコースはさまざまですが、Summitから港へ下りるように歩くのがいちばん手ごろで景色もきれい(所要約45分)。いずれかのバスでSummitへ行き、帰りは港から31に乗ってシティーセンターへ戻るのが便利です。
少し前の記事ですが、よろしかったらこちらをご参照下さい。→クリフウォークのすすめ(ホウス3)

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裏路地の高級レストラン(ドビンズ)

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シーサイドタウンであるダブリンらしい、ムール貝のユニークなディッシュ

ダブリンに戻ってきて1週間、そろそろおいしいものを食べに出かけたくなり、ほぼ発作的にグルメ・ランチの会を決行。
以前から気になっていたダブリンの老舗レストラン、Dobbinsでお食事してきました。

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シティセンターにありながら、静かな裏路地にある隠れ家のようなレストラン

大物政治家や財界人御用達…といった落ち着いた雰囲気が漂う店内は、夜のディナーは保護者同伴でないとちょっと…といった感じですが(笑)、ランチやアーリー・バードなら大丈夫。
高級レストランでありながら、3コース・ランチが25ユーロというのも魅力です。

メニューは斬新過ぎず、どれも安心していただけるようなトラディッショナルなものを主流としたモダン・アイリッシュ。
今どきのレストランにありがちな濃すぎる味付けもなく、どのディッシュも品のいいお味。
以下、私たちがペロリといただいてしまった3コースのハイライトです。

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前菜のシーフード・ソーセージ。中はふんわり、お上品なクリーム・コロッケのよう

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こちらはRさんのメイン・ディッシュのラム肉

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私のメインはポーク・ベリー。脂身ゼロ、ジューシーでおいしい~

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デザートは、Dobbins一押しのスティッキー・タフィー・プティング。涙モノのおいしさ…

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Eさんのティラミスも可愛くっておいしそう

Dobbinsの客層や雰囲気、フレンドリーかつプロフェッショナルなスタッフのサービスは、ダブリンの人気作家メイヴ・ビンチー(Meave Binchy)の小説にしばしば登場する、密会をする高級レストラン(ビジネス界の大物や、不倫カップルなどが出入りするのですが、レストランのスタッフはお客さんの秘密を絶対に外へもらさないのです!)を思わせました。
もしかしたら、このレストランがモデルなのでは?…なんて思ったりしたのですが、どうなんでしょうね。

※Merrion Squareの北面からMount Street Lowerを運河(Grand Canal)へ向かって進み、ナイトクラブのHowl at the Moonの角を右へ。レストランは、2つ目の路地を左へ曲がって、すぐ右側。

Dobbins Restaurant
15 Stephens Lane, Dublin2.
Tel: 01-661-9536/01-676-4679/01-676-4670

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ウォーターフォード・クリスタル…健在です!

4日にわたる展示会の通訳の仕事も、今日で無事に終了。
昨日はウォーターフォード本社にてアポのあるお客様をお連れして、展示会場を離れ、終日ウォーターフォード(Waterfod, Co. Waterford)へ出かけてきました。

先日、破綻のニュースが大々的に伝えられたウォーターフォード・ウェッジウッド社ですが、ビジターセンター(Waterford Crystal Visiter Centre)は通常通りオープンしており、工場も今まで通りに稼動しています。

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この道○十年のカット職人さん。1997年にへールボップ彗星を記念してデザインされたという「ほうき星」モチーフをカットし終えたところ

素晴らしい職人芸を目の辺りにして、日本のバイヤーさんも深く感激。
1月5日の破綻の発表後、法廷管財会社の管理下で営業を続けている同社ですが、現在アメリカの投資ファンドが買収を進めており、今月末くらいまでには最終決定がなされるようです。
ウォーターフォードの製品はここしばらく日本市場から姿を消していましたが、買収が滞りなく行われ、完全破綻するようなことがなければ、日本への再導入が実現されるかもしれません。

この4日間、ファッション、インテリア、テーブルウェア、各種クラフトなど、日本からの目の肥えたバイヤーさんとお仕事をさせていただき、とても良い刺激となりました。
それにしても、メイド・イン・アイルランドの本当の良いもの、手作りのもの、職人さん・デザイナーさんのセンスの光るものが、あるわ、あるわ…。
ニット製品にしても、今は若いデザイン力のあるニッターさんがご自身のブランドを立ち上げたりしていて、まるで一枚のニットがそのままアートの域。
ウォーターフォード社も、新進のファッション・デザイナーがデザインした商品にも力を入れており、伝統的なラインとうまく融合した美しい一品が出来上がっているのを見ると、今後のブランド展開に期待が持てそうです。

<追記>
1月29日(土)現在、ついに本社工場およびビジターセンター閉鎖のニュースが伝えられ、工場で働く480人に一時解雇が言い渡されました。有望と見られていたアメリカの会社による買収が、うまく行かなかったようです。現在、工場やセンターの職員たちによる「すわり込み」が続けられており、閉鎖の決定を取り消すよう、ユニオンが管財人に交渉に当たるとのこと。
つい先日工場を訪れたばかりということもあり、とても人ごととは思えず胸が痛いです。ウォーターフォード・クリスタルのないウォーターフォードは、考えられません。町の人々、職人さんたちの思いが届き、どうにか良い解決策が見つかることを願います。


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マッカリース大統領のスピーチ

昨日より、ダブリン市内で開催されいているファッション、クラフト、インテリアなどの国際展示会の通訳の仕事をしています。(→Showcase Ireland

今日は展示会場に、メアリー・マッカリース大統領(Mary McAleese)がお見えになりました!

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真ん中の背の高い女性がマッカリース大統領

会場をご覧になられたあと、出展された工芸品の表彰式が行われ、その席にてスピーチをされた大統領。

「本当は審査して甲乙つけることはしたくないのです、すべてのアーティストの皆さんの芸術性と努力に心から賛辞を述べます。遠方からみえたバイヤーの皆さん、“Céad míle fáilte(アイルランド語で「10万回のようこそ」の意)” をいっぱいに感じてくださいね!」

…とご自身の言葉で繰り返しおっしゃり、アーティストや製造者を激励し、海外からのバイヤーさんたちを温かく歓迎してくださいました。
形式的でない、その熱のこもったスピーチに、日本からのバイヤーさんも大感激。
いつもさわやかでフレンドリー、とっても素敵な大統領なのです。

近頃、アイルランドも不況のニュースばかりで、展示会場も例年に比べてなんとなく静かな感じではありますが、ポジティブな大統領の今日のスピーチには、会場の誰もが励まされたことでしょう!

※Showcaseは21日(水)まで、RDS(Ballsbridge, Dublin4)にて開かれています。

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cocoさんとみはし

cocoさんとお友達になったのは、このブログを始めて間もない頃だったと思います。
私のブログにコメントを下さったのがきかっけで、それから…どういう経緯でお会いすることになったのか忘れてしまったけれど、ブログを通じて知り合ったごく最初のお友達。

そのcocoさんと一緒に、上野のみはしであんみつを食べたい!といつも思っていました。
それもどうしてなのかよく覚えていないのですが、確か、当時のcocoさんのブログにとてもおいしそうなみはしのあんみつの写真が載っていて、思わず懐かしい~、おいしそう~と反応した私の頭の中に、「cocoさん=みはし」というイメージが出来上がってしまったからだと思う。

そして、今回の帰愛直前に、cocoさんとみはし♪がついに実現しました。

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cocoさんの苺クリームあんみつと、私の抹茶あんみつ+白玉トッピング

考えてみると、cocoさんと実際にこうしてお会いしたのは、数えるほど。
それでも、日々の生活に近い部分で日常的に仲良くしている友人とは別に、共通の話題や趣味などを介して知り合い、日常とはちょっと遠い部分でつながっている友人も、私にはとっても大切。
そういう友人とはピンポイントで時々会うだけだけなのですが、そのせいか、話題に生活感がなくて、楽しい話にすぐ入れるのがいいんですよね。

成田空港行きのスカイライナーに乗り込む直前に、職場から駆けつけて下さったcocoさん。
小1時間程の短い再開でしたが、あんみつとおしゃべりを堪能しました。
どうもありがとう!

※みはしは、京成スカイライナー上野駅の斜め向かい。日本を発つ前、最後のあんみつを食べるのにとっても便利な場所にあります…!
(ヨーロッパ便は朝早いことが多いので、実際にはなかなか実現しないのですが…)

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ブライアン・カウエン首相の講演会

日本での休暇を終えて、再びアイルランドに戻ってきました。
昨日、日本を発つ前に、慶応大学で行われた来日中のブライアン・カウエン首相(Taoiseach Brian Cowen)の講演会へ行ってきました。

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司会者に紹介されるカウエン首相

非常に堂々とした話しっぷりで、日本とEUがより協力が必要であること、小さな国アイルランドが世界のために具体的に行っていることは貧困の撲滅と、軍縮と平和維持であること…など、理路整然と話しておられました。
最後の質疑応答では、話題のリスボン条約にも触れ、国民がNOを出したのは、政府が国民に日常生活がいかにEUと密接に結びついているかということを理解してもらうことが出来なかったため、とおっしゃっておられましたが、誰のことも非難しない端的な回答で納得&感心。
アイルランドの外交上の立ち位置がどんなふうであるかということは、ガイドとしてお客様にお話しする際にも重量なことなので、このようにまとまった形で話を聞くことが出来て大変勉強になりました。

カウエン首相のお話を聞いていてつくづく感じたのは、昔ながらのアイリッシュネスとは別に、今や「EU人」としての意識が問われる時代なのだなあ…ということ。
彼の話し方はまさに「EU人」のそれで、今回の外向けの講演では、EU国の一首相という立場で話しておられたました。
これは、普段アイルランド内でのみ彼を見ている私にとっては、目からウロコのような経験でした。我らがティーショックは、アイルランド人だけのものではなかったのね…といった、軽いショックのような気持ち。
アイルランド人がリスボン条約をすんなり受け入れられなかった理由は、まさにこの部分ではないかと思います。自分たちがアイルランド人ではなくて、「EU人」になってしまうのではないか…といった漠然とした危惧。
これは理屈ではなくて、メンタリティーの部分で受け入れにくいかも。ダブリンの人ならまだしも、例えばドネゴールのド田舎に住んでいて、ダブリンを飛び越えてEUを考えろと言われても、ピンと来ないのではないでしょうか。
(アイルランド人というより、我らドネゴール人、ケリー人といった意識の人も多いくらいですから…)

慶応大学の現役の学生さんもたくさん聴講に来ておられ、熱心にメモを取ったりしている方が多く、すごいなーと見ていました。
私が大学生だったとき、在籍校にクリントン米大統領が講演に来られたのですが、当時はそいうことにおおよそ関心がなく、友人が「聞きに行くの~」と目を輝かせて話している傍らで、「ふ~ん」と聞いているだけだった私。
クリントン大統領でさえ「ふ~ん」だった当時の自分を思うと、その若さで、世界情勢に関心があったりして、アイルランドという小さな国の首相の話をこんなに熱心に聴いている学生さんたちが、私にはものスゴイ人たちに見えました(笑)。

個人的には、この講演のテーマが外交政策についてではなくて、政治家を目指したきっかけは?とか、どんな学生時代を送ったか?といった、カウエンさんの個人的な体験談だったりしたら、もっと面白かったのになあ、などと思ったりして。
いつの間にやら、コワモテのテーショックにすっかり親近感&興味を持ってしまっている自分に、ちょっとびっくり(笑)。

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山田太一さんの新作ドラマ

先日、友人宅にいて何気なくテレビをつけたところ、つけた途端に「アイルランド」という言葉が飛び込んできてびっくり。
見ていると、セリフまわしがいかにも山田太一さんっぽい感じ。これがエンヤの曲が主題歌となった話題のドラマでは…と思って見ていると、やはり、山田太一さん脚本のフジテレビの連続ドラマ『ありふれた奇跡』の初回放送でした。(木曜10時)

脚本家の山田太一さんは、アイルランドがお好きな著名人のおひとり。
2001年に、ダブリン市内のCivic Theatreで、太一さん原作・脚本のお芝居『日本の面影(Out of the East)』が上演された時は、私も観に行きました。

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2001年のダブリン公演のときのポスター

日本に帰化したアイルランド人、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850‐1904)の半生を描いた作品で、主演の八雲役は風間杜夫さん。主演女優の三田和代さんが熱で倒れてしまい、代役の別の女優さんが小泉セツ役を演じるというハプニングもありました。
心温まる素晴らしいお芝居で、在住者はもちろん、アイルランド人にも大好評だったことを覚えています。
(※小泉八雲に関する過去ブログ→小泉八雲とダブリン

そんな山田太一さんの今回の連続ドラマは、加瀬亮さん演じる主人公の男性がアイルランド&ケルト好き…という設定だとか。
私がたまたま見た場面がそれで、主演の仲間由紀恵さんと加瀬亮さんが、レストランの庭にある魔よけの顔のようなオブジェを見ながら、

「あれはアイルランドのグリーンマンかな…」
「アイルランド?」
「そう、アイルランド」
「行ったことあるの?」
「以前に旅行で…」
(with 山田太一風。セリフはっきり覚えていないのですが、だいたいこんな感じだったでしょうか…)

と、短い会話を交わすシーン。

“グリーンマン”(と言っていたと思うのですが)というのはアイルランドではあまり聞かないのですが、直訳すると「緑の人」なので、やはりレプラコーンら妖精一族の類でしょうか。
画面にちらりと映ったそのモノは、ローマの真実の口を小さくしたような、マンホールの蓋に顔がついたような…そんなモノに見えましたが、何だったのでしょう?
アイルランド本国ではあまり見ないようなものなので、ご存知の方がいらしたら、ぜひ教えてください。

このシーン、エンヤが主題歌を歌うことになったので、その縁であとで設定したのかな…なんて思ったのですが、そういうわけでは決してなかったようです。
主人公の男性がアイルランド好き(好きなのは、山田さんご本人でもあるわけですが)、という設定は初めからあって、その上で、主題歌もアイルランド人歌手のものになったとか。
エンヤ本人も、ドラマの内容に共感して曲を提供したそうですね。

私は間もなく帰愛してしまうので、次回からの放送は見ることが出来ませんが、この先ドラマはどう展開するのか、アイルランドとの絡みがこの先もあるのか…楽しみですね。
日本で見ている方、ぜひ教えてください!

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新年会いろいろ

週末にかけて、上京。
いろいろなお友達が集まってくれて、たくさんの楽しい新年会を開いてくださいました。

ダブリンで仲良くしていた友人、2度にわたってアイルランドに来てくださったお客様たち、趣味の会のお友達、学生時代の仲間…。
アイルランドが縁で知り合った方々はもちろんですが、そうではない友人たちも、ほとんど皆が今やアイルランド体験済み(笑)。
クラダリングをしていたり、シャムロック柄のペンを愛用していたり、ヒツジ柄のエプロンがキッチンにかかっていたり…と、旅が終わったあともアイルランドを楽しんでくださっていて、なんだか嬉しくなりました。

忙しい中お時間をさいて下さり、楽しいひとときをご一緒してくださった皆さん、どうもありがとうございました。
そして、今回会えなかった皆さん、次回はぜひ、お会いしましょうね。

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アンナムさんのお宅での新年会。アイルランドからのお土産は、Butlersのオーガニック・チョコレート♪

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ウォーターフォード・クリスタル破綻のニュース

昨日、実家で何気なくテレビを見ていたら、「アイルランドのウォーターフォード・ウェッジウッド社、経営破綻」というニュースが飛び込んできました。
驚いてIrish Timesを調べてみると、すでにウォーターフォード(Waterford, Co. Waterford)市内の工場を後にする職人さんたちの写真が…。(→こちら

1783年創業のウォーターフォード社は、世界的に知られるクリスタルガラス製品のメーカー。アイルランドが世界に誇る、数少ない伝統工芸品のひとつです。
1986年に英国のウェッジウッド社と合併、以来、ウォーターフォード・ウェッジウッド社となりました。
ここ数年、ダンガーヴァン(Dungarvan, Co. Waterford)の工場が閉鎖になったり、人員削減のニュースが聞かれていましたので、経営難なんだなあ…とは思っていましたが、今回の世界的な金融危機でとどめを刺されてしまったようです。

ウォーターフォード社の工場見学(Waterford Crystal Visiter Centre)は、アイルランドの大切な観光ポイントのひとつでもあり、ガイドである私たちにはおなじみの場所。
実際の工場の中で、この道何十年という職人さんたちが伝統的な技法で美しいクリスタルガラスの製品を完成させていくのを、プロセスを追って見学することが出来ます。

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吹きガラス職人さん。釜から出した塊を、2人一組で形にしていきます(2007年7月撮影)

それこそ説明を覚えてしまうほどに何度もご案内しているのですが、見るたびにお客様と一緒になって、「ほぉ~」と関心してしまいます。
グレイバー(彫刻職人)の中には、顔なじみの職人さんも何人かいるので、こんなことになって皆さんどうしているかしら…と心配になってきました。

同社は現在、破産管財人の管理下に置かれ、事業の新たな買い手を探している状態。
今日のIrish Timesの記事によれば、米国のある企業買収会社により買い取られる可能性が出てきたようですが、万が一、買い手が付かない場合には、ウォーターフォード市内の工場で働く800人はもちろんのこと、アイルランド・英国合わせて2700人の雇用が失われるとか…。
当然、ウォーターフォード市のサービス産業に従事する人たちにも、影響が出てくることでしょう。

こういった伝統工芸が失われていくのを見るのは、なんとも寂しいものです。
どうにか再生のめどがついて、この夏も日本からのお客様をウォーターフォードの工場見学にご案内できるよう願うばかりです。

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アイルランド首相の講演会があります

アイルランドのブライアン・カウエン首相(Taoiseach Brian Cowen)とメアリー・コクラン副首相(Tánaiste Mary Coughlan)が、来週、日本にやってきます。
本日外務省より正式な発表があり、来日予定は1月12日より6日間。東京と大阪でビジネス関連の視察を行うほか、天皇陛下との会見、麻生首相との首脳会談、慶応大学での講演も予定されています。

慶応大学での講演は以下の日程で行われ、一般の聴講が可能です。

アイルランド首相による外交政策に関する講演会
「アイルランド、欧州、そして日本-拡大する世界のパートナー」
日時: 1月15日(木) 13:30~14:30
場所: 慶應義塾大学 三田キャンパス  北館ホール
※入場無料、日英同時通訳あり、事前の申し込み要(申し込み締め切りは、1月13日9:00)

慶應義塾大学国際センターのこちらのページより、オンラインで申し込みが出来ます。

昨年5月にティーショック(=アイルランドでの「首相」を指す正式名称。アイルランド語の部族の族長を指す言葉に由来)に就任したカウエン氏。
就任以前、外務大臣→財務大臣だった頃、ある時はランチタイムに国会議事堂付近で、またある時にはテンプルバーのパブで(ちなみにカウエンさんのご実家はパブ)…と、何度も街でお見かけしました。
シティセンターの狭いダブリンでは、政治家や芸能人と街で行き交うのは珍しいことではないのですが、大抵の場合、私は気がつきません(笑)。が、カウエンさんだけがいつもぱっと視界に入ってきたのは、そのコワモテの外観のせい…?

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Wikipediaより

北アイルランドの和平プロセス、EU拡大など、難しい時期に外務大臣として重要な役割を果たしたカウエン首相。豊富な外交経験には定評があるものの、首相になってからは「コミュニケーション能力に欠ける」「品がない」など、いつも「たたかれ役」。
しかし、見ていると、たたいても強気な感じのカウエンさんに、国民はなんとなく安心しているような…。
多少のことがあってもノイローゼになったりはしなそうだし、それどころか「オレ様に何を言うか、ガッハッハ~」ってパブで豪語しては、次なる作戦を立ててそうだもの。

EU内での新たなアイルランドの位置づけ(リスボン条約)、景気の低下など、ある意味、国の転換期ともいえる難しい時期に突入した今のアイルランドには、人気者のニコニコ首相より、カウエンさんのようなコワモテ首相の方が、現実味のあるリーダーとしてふさわしいのかもしれません。
汚職をしても人気が衰えなかった前首相とあまりの違いに、初めは馴染めなかったのですが、こういう存在感を示すリーダーもあるのでしょう。
最近は、この人はもしや、国民の批判的精神を育てることで政治力を発揮しているのでは?などと思うことも…。
現に人々の国政を見る目は、以前より厳しくなったような気がします。

いずれにしても、ヨーロッパの現役首相の話を日本で聞ける絶好のチャンス。
私もぎりぎり帰愛前なので、時間が取れたらぜひ出かけてみようと思っています。

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エンヤが歌った城、キャッスル・リズリー

皆さん、あけましておめでとうございます!

昨晩の紅白歌合戦でのアイルランドからのエンヤの生中継、幻想的で、とっても素敵でしたね。
光がキラキラしていて、緑が青々と輝いていて…澄みきった空気まで目に見えるようでした。
エンヤの美しい歌声もさることながら、個人的には、「真冬でも緑の枯れることのない、エメラルドの島・アイルランド」を皆さんに見ていただくことが出来て嬉しかったです。

何人かの方から、エンヤが歌っていた場所についてのご質問をいただきましたので、ちょっとご紹介。
緑と湖に囲まれたあの素敵な城は、カウンティー・モナハンにあるキャッスル・リズリー(Castle Leslie, Co. Monaghan)。

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Castle Leslie HPより

ダブリンから車で1,5時間程、北アイルランドとの国境近くに位置する17世紀の城。
現在もリズリー家の居城であり、築城以来人手に渡ることなく、同じ一族が所有し続けている数少ない城のひとつです。

キャッスル・リズリーといえば、その名を世界中に知らしめたのが、まだ記憶に新しい2002年のこと。
ポール・マッカートニーとへザー・ミルズの結婚式が行われ、一躍有名になった城です。
メディア取材を一切入れない方針で、どこで行うか?ということも公けにされず、式が終わって初めて「キャッスル・リズリーでした~」と公表されたので、かえってその印象が強かったように覚えています。
(結婚式の記憶はまだまだ新しいのに、すでにお2人は夫婦ではなくなっていて残念)

キャッスル・リズリーは、宿泊可能な古城ホテルとして、一般にも開かれています。
私がこの城を初めて訪れたのは、マッカートニーの結婚式の翌年。
ガイド仲間との研修旅行の道中に立ち寄り、城内を案内していただき、ネコ足のバスルームに感激(笑)。暖炉の燃えるラウンジで湖を眺めながら、優雅にお茶をいただいたことを覚えています。
冬でしたがお天気のいい日で、ちょうど昨日TVに映し出されたような、キラキラした日でした。

その頃は、ちょっとほこりっぽい感じのする古い城で、中には天井が落ちてしまいそうな部屋もあったくらい。(それがまた、よかったりもしたのですが)
ところがここ数年、城の修復プロジェクトが急ピッチで進み、国内でもかなりハイ・グレードな豪華ホテルとして再認識されるようになってきました。
ご興味のある方は、HPのベッドルームのページを見てみてください。それぞれ特徴的な全20室すべてが写真付きで紹介されていて、その素敵なことと言ったら…!どのお部屋がいいかしら~、と、眺めているだけで優雅な気持ちになれそう。

近年、20年前に一度売ってしまった厩舎をオークションで買い戻し、敷地内に乗馬センターがオープン。滞在中に乗馬も楽しめます。
さらに、今流行りのお料理教室が始まったかと思ったら、今度はスパもオープン。
森や湖に囲まれた広大な敷地の中で、ただ散歩しているだけでも楽しいこのお城。エンヤの中継をきっかけに、近いうちにぜひ再訪したくなりました。

Castle Leslie (2009年は4月3日よりオープン)
Glaslough, Co.Monaghan, Ireland.
Tel: +353 (0)47 88100

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