ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

大晦日にエンヤを聞こう!

ここ数年、年末年始の帰国時には、いとこが女将をしている旅館のお手伝いをしています。
仲居さんの仲間入りをしてお夕食をお出しするのですが、ここ数日、お食事処に流れているBGMはいつもエンヤ。
「セラウェ、セラウェ、セラウェ~♪(Sail away, sail away, sail away)」と思わず口ずさみそうになりながら、お刺身や天ぷらを運んでいます。(笑)

和風旅館にもしっくりきてしまう、エンヤの音楽。
お客様も、「おっ、エンヤだね~」とご存知の方がほとんどで、日本でのエンヤ人気をあらためて認識。
思わず、「私、エンヤの故郷、アイルランドに住んでいるんですっ!」と言いたくなってしまうのですが、「おっと、今、私は旅館の仲居なのであった…」と思い直し、ただにっこりとだけして、何事もなかったように土瓶に火をつけたりしています。(笑)

そして、今日大晦日の紅白歌合戦では、エンヤの歌声を生でお聞きいただけます。
アイルランドからの衛星中継!
エンヤの生「セラウェ~♪」(『オリノコフロウ』)と、新年に始まるTVドラマの主題歌『ありふれた奇跡』がメドレーで歌われるようですので、皆さん、お楽しみに。

Enya/エンヤ 最新情報ワーナーミュージック・ジャパン 参照)

※ちょっとひと言…
今朝、新聞のTV欄を見たら、「エンヤ アイルランド厳冬中継」と書かれていました。「厳冬」ってヒドイ、またアイスランドと混同される!とちょっと不満…。
「厳冬」なんていうと、まるで氷点下のように聞こえてしまいますが、今日のダブリンの予想気温は2~7度。アイルランドの冬は日本の寒冷地に比べると温暖なくらいで、氷に閉ざされるようなことは決してありません!
普通の冬支度で、冬も十分、旅行できますよ。

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一読永劫 ベストセラー作家が選ぶ名作の風景

先日、現地ロケをコーディネートをさせていただいた番組が、お正月に放送されます。

一読永劫 ベストセラー作家が選ぶ名作の風景
BS-i(BS6チャンネル)
2009年1月1・2日(木・金) 2夜連続 19:00~20:54

ジェイムズ・ジョイスの『ダブリン市民』の舞台としてのアイルランドを、直木賞受賞作家の桜庭一樹さんが訪ねるという紀行番組。
桜庭さんとアイルランドが登場するのは、2夜目の1月2日のいちばん最初です!

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東京の地下鉄に番組のポスターが張り出されているそうです(左側)。BS-iさんより写真をお送りいただきました

桜庭さんが訪ねたのは、ダブリン作家博物館、ジョイス・タワー(ジョイス博物館)、トリテニィ・カレッジなど、ダブリン文学者ゆかりの地の数々。
桜庭さんのコメントやトークも、さすが!と思わせるような興味深いものでしたので、放送がとても楽しみです。
スタッフの皆さん、編集作業ご苦労さまでした!


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親日家の元テロリスト、ヒュー・ブラウンさんの著書

北アイルランドのドキュメンタリー番組の仕事をさせていただいてからというもの、以前にも増して北アイルランド紛争や和平プロセスに関心を持つようになり、関連の本を読んだり、映画を観たりすることが多くなりました。
今回帰国して早速注文して読んだ本のひとつは、元テロリストで、今は日本で宣教師をしているという北アイルランド人のヒュー・ブラウン(Hugh Brown)さんの著書。

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『なぜ、人を殺してはいけないのですか』(幻冬舎)←現在絶版のようですが、Amazonより中古で購入出来ます

北アイルランド関連の事柄を調べていたときに、偶然、ブラウンさんの存在を知り、読んでみたいと思っていた一冊です。

1957年生まれのブラウンさんは、ベルファースト出身。紛争が激しくなる中で青春時代を過ごした、ある意味、時代の犠牲となった北アイルランド人のひとりです。
15歳でテロ組織に入り、18歳で逮捕されてメイズ刑務所へ。服役中に神の啓示を受け、組織を脱退、出所後、新学校へ通い宣教師となり来日しました。
現在はご自身の体験をもとに、不良少年の更生のため少年院や刑務所で講演を行うなど、非暴力や平和を訴える活動もしておられます。
本書では、ブラウンさんご自身のテロリスト時代の体験が、わかりやすい日本語で淡々とつづられています。

読んでいて私が思い出したのは、先日のNHKのドキュメンタリー番組の撮影で何度もインタビューをし、一緒にスコットランドへ対話の旅をしたアリスター・リトルさんのこと。アリスターも、ブラウンさんと同じ組織にいた元テロリストです。
取材中、アリスターの話を聞いて私が印象的だったのは、テロの犠牲者だけでなく、テロリスト側も同じような苦しみの中にいたのだということ。そういったことは、あの仕事をしてみるまでは考えたこともないことでした。
ブラウンさんの著者からも、やはり同じことが感じられました。彼らもまた、紛争の犠牲者なのです。

この本の中で、ブラウンさんはこうも言っています。「敵がカトリックだから殺そうと思ったのではない」と。これは、アリスターが言っていたのと全く同じセリフです。
北アイルランド紛争はしばしば宗教戦争だと誤解されがちですが、それは違います。ブラウンさんの言葉を借りれば、「民族紛争、土地の領有権をめぐっての争い、政治的な問題から派生した紛争」であり、「宗教の違いが生んだ紛争では絶対にありません」。
このことは、当の北アイルランドでも誤解されているように思います。紛争のそもそもの目的とは外れて、互いの宗派が違うだけで差別し、憎悪する人が出てきてしまったのですから。

著書の後半では、大変な親日家であり、日本で長く生活するブラウンさんが見る現在の日本の問題点などにも筆が及び、さらに、憎しみや復讐心から解放されるにはどうしたらよいのか、敵を許すにはどうしたらよいのか、ということについても触れられています。
ブラウンさんは、記憶は消すことが出来ないので、それなら思い出す回数を減らすようにしよう、と自分の意志の力でコントロールしたそうです。シンプルに聞こえますが、ブラウンさんのような人が言うと真実味があり、説得力がありますよね。
この「赦し」ということについては、アイルランドに生活していて感じることが多くありますので、また別の機会に書かせていただきたいと思っています。

北アイルランド関連の著書は数多くありますし、体験者から話を聞く機会も北アイルランドに行けばあることと思いますが、いずれも英語、もしくは、翻訳者を通しての日本語に限られてしまいますよね。
ブラウンさんのように、ご自身の体験を日本語で直接語ることの出来る人がいるというのは、私たち日本人にとって、とても貴重なことだと思いました。

北アイルランド問題にご興味のある方、さらには、一人の、辛く壮絶な体験をした人がその後の人生をどう生きているのか、ということに関心のある方、ぜひ読んでみてください。

(2001年に出版されたものなので、その後の北アイルランド事情など、本書と多少変わっている部分があります。)

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ダブリンは今…?

初雪です。
朝起きたら、外は一面、銀世界でした。

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実家の庭のサザンカの花

アイルランドのお天気は…?と気になって調べてみると、ダブリンは週末にかけてまずまずの天候のよう。
Irish Timesのお天気サイトでは、ダブリンのオコンネル橋(O'Connell Bridge)の様子がライブで見られます!
 ↓
Irish Times - Weather

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今年、頭の中を「グルグル」した2つの曲

TVで懐メロの歌番組を見ていたら、ああ、この曲がはやっていた時はこんなことしてたな~と、子供時代や学生時代の懐かしい記憶がよみがえってきました。(笑)
そのメロディーを聞くだけで、普段は全く忘れていたような当時のふとした瞬間の記憶、ささいな想いがわきあがってくるから不思議。流行歌っていいですねぇ。

では、私の2008年は一体どんな曲で振り返ることになるのかしら…と考えてみたところ、思いついたのが今年アイルランドで本当によく聞いた次の2曲。
まずは、今年前半よく耳にした、“The Galway Girl”。

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The Galway Girl - the best of Sharon Shannon

日本ではこの秋公開でしたが、アイルランドではちょうど一年ほど前に公開された映画『P.S. I love you』の中で、ジェラルド・バトラーが歌って印象的だったこの曲。(ダブリンのWhelansで、ヒラリー・スワンク演じるHolyに向けて熱演するシーンなどなど)
アイルランドではブルマーズ(Bulmers)というサイダー(リンゴの発泡酒)のコマーシャル・ソングでもあり、今年の春頃、爆発的にヒットしていました。
その後発売されたシャロン・シャノン(Sharon Shannon)のベスト・アルバム(上の写真)のタイトルにもなり、オリジナルのSteve Earleとのバージョン、新たなコラボレーションであるアイルランド人歌手Mundyとのバージョンの両方が収められています。

カントリー調のノリのいいこの曲、頻繁に耳にするうちに、気がついたら「イーヤーイーヤーイ~♪」という掛け声がいつも頭の中をグルグル…。
ゴールウェイの海沿いの地区ソルトヒル(Salthill)のプロムナードを歩いていたら、黒い髪&青い目の地元の女の子に出会った…という、昔の民謡風な、シンプルでローカル色のある歌詞もいい感じです。
「黒い髪」と聞いて、一瞬、私?と親近感を持つものの、そのあとですぐに「青い目」と出てくるので、やっぱり出会ったのは土地のアイルランド人の女の子に違いありません(笑)。
そう、かつては西海岸一の港町としてスペインとの貿易でにぎわっていたゴールウェイには、ちょっぴりスパニッシュの血の入ったエキゾチックな黒髪のアイリッシュに出会える、そんなイメージがあるのです。

以前はゴールウェイの歌というと、私の中では“Galway Bay”(よく知られる古い民謡。いい曲です)でしたが、今ではすっかり“The Galway Girl”です!

その“The Galway Girl”が下火になった頃、次に私の頭をグルグルし出したのが、(アイルランドではなくUKのバンドですが…)コールドプレイ(Coldpaly)の“Viva La Vida”。

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Viva La Vida by Coldplay

それこそ、車に乗ってラジオをつければ必ずや流れてくるポップなこのメロディーは、この夏の私のテーマ・ソングのようでありました。
まるでバブル時代の夏のドライブ・ソングのような軽快なメロディー・ライン。コールドプレイの曲はこれまでも耳に心地よかったけれど、こんなに頭の中を「グルグル」するものは初めて。
MalahideやHowthの海辺を走りながら、「チャ、チャ、チャッチャ~♪」というイントロが流れてくると、「お~、来た来た!」となんとも心弾んでくるのです。

メロディーだけでなく、この曲のいいところは、歌詞がわかりやすくないところ。
出だしの「I used to rule the world~♪」という、ダイナミックだけど郷愁を帯びたフレーズから次第に盛り上がっていき、私がいちばん好きなところは、「ローマの騎兵隊が歌っている(=Roman cavalry choirs are singing)」ところ!!
「さあ、みんな一緒に○○しよう~」とか、「世界の××のために~」というダイレクトにメッセージを伝える歌詞があまり好きではないので、こういうちょっと暗示的で、とっぴょうしもないようなフレーズが出てくると「おおっ」とツボにきてしまいます。

ドライブしながらこの曲を大熱唱すると(←よく聞き取れないところは、適当な言葉を当てはめて…!)、なんとも胸がすっきり。楽しい時はよりワクワク、悲しい時は、悲しいことも美しく思えてくるのでした…。

皆さんが今年よく聞いた曲は、なんですか?
数年または数十年後、これらが懐メロになった時。いろいろあった2008年の、一体どんな瞬間を思い出すのかな~。


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ハッピークリスマス!

Nolliag Shona Duit!!

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アイルランドの妖精村より、メリークリスマス~!

皆さま、楽しいクリスマスをお過ごし下さいね。

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日本でホテルに泊まってみると…

この週末は、ひと足早い家族で過ごすクリスマスを姉がプランニングしてくれて、東京で過ごしました。
姉が予約してくれたお台場の素敵なホテルに泊まり、ホテル・ライフも満喫。

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オーシャンヴューの部屋の窓から

この日、東京の日中の気温は20度。バルコニーに出ると、海の風がとってもさわやかで、クリスマスというよりはまるで初夏のよう。
「自由の女神」や屋形船、高層ビル群など、窓から見えるもの全てがアイルランドでの私の日常とは全くかけ離れていて、なんだか新鮮。

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夕暮れ時のレインボーブリッジと東京タワーがとても綺麗でした

アイルランドでは仕事でホテルに宿泊することが多いですが、東京で、しかもプライベートで滞在することはめったにないので、なんだかウキウキしてしまいました。
ベルボーイさんに案内されてお部屋へ行くときなど、TVドラマの『ホテル』みたい~と思ったり(笑)。良いサービスのポイントがアイルランドのホテルとは何かと異なる点も、興味深く感じました。

ホテル内のカフェでアフタヌーン・ティー。
世界のクリスマス・スウィーツがいっぱいの、スペシャルな盛り合わせでした。

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時には自分もツーリストになって、観光したりホテルに泊まってみると、普段とは違った目線で「サービス」というものを見ることが出来ます。
サービスを受ける側になってみて初めて、お客様がおっしゃっていたことの意味が実感できたり、日本のお客様のこだわりはこういう部分なのね、と理解できたり…。
楽しく、そして、良い経験になりました。

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ビクトリア時代の夢の邸宅、ティナキリー・ハウス

先日のTV撮影の仕事で、スタッフの皆さんとご一緒に、カウンティー・ウィックロウの人気マナーハウス、ティナキリー・ハウス・ホテル(Tinakilly House Hotel, Co. Wicklow)に宿泊させていただきました。

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ティナキリーとは、アイルランド語で「森の家」の意(Ti = house, na = of, Coille = wood)

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広い敷地内には、古くからの大木がたくさん

カウンティー・ウィックロウにはこの手のタイプの人気マナーハウス・ホテルが数多くあり、素朴な旅篭風、ファームハウス風など、それぞれ味わいが異なります。
中でも、ここティナキリー・ハウスは、品の良い落ち着いたお屋敷感…をもっとも味わうことの出来る場所。

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正面玄関を入ると、大きな暖炉とクリスマス・ツリーが。このお隣りのやはり暖炉のある素敵なお部屋で、桜庭一樹さんのトークの撮影を行いました

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メインハウスの客室へ続く大きな階段が素敵

ティナキリー・ハウスは、19世紀後半、ウィックロウ・タウン出身の海軍大尉ロバート・ハルピン(Robert Halpin)の屋敷として建てられました。
キャプテン・ハルピンとして知られる彼は、19世紀の最も優れた航海士として歴史に名を残す重要人物。
当時、ヨーロッパとアメリカの間に、大西洋横断電線が盛んに設置されており、その電線設置に当たったグレート・イースタン号(The Great Eastern)の船長として活躍した人です。
(世界初の大西洋横断電線は、カナダ-アイルランド間。先日私が太古の四足動物の足跡を見に行ったバレンシア島が、ヨーロッパ側の最初の発信所でした)
ティナキリー・ハウスは、その功績を称え、英国政府よりハルピン船長に贈られた奨金によって建てられたもの。約10年の歳月を費やし、1883年に完成。ビクトリア時代のロマンのつまった、夢の大邸宅なのです。

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客室は、どの部屋もとってもスペーシャス。私の部屋からは、窓の向こうに海が見えました

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広々としたバスルーム。シンクが2つも

ティナキリー・ハウスのもう一つの話題は、2005年5月、日本の天皇皇后両陛下がダブリンにお見えになられた際、ここのレストランでお昼食を召し上がられたこと。
私たちも同じレストランでディナーをいただき、楽しい夜を過ごしました。

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デザートのチョコレート・フォンダン(私の大好きなデザート!)。あまりにおいしくて、この日はお食事の写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。よろしかったら過去ブログをご参照下さい→天皇陛下のランチタイム

昨年、ティナケリー・ハウスが大手のマネージメント会社に買収されたというニュースを聞いたときは、ああこれで昔ながらの良さがなくなってしまうのかしら…と心配しましたが、そんな心配は不要だったようです。
相変わらず、ホテルのスタッフは感じがよく、お食事もおいしい。適度にカジュアルで、田舎くさい感じも変わらず。
来るたびにほっとさせられる宿のひとつです。

Tinakilly House Hotel
Rathnew, Co. Wicklow.
Tel: + 353 (0) 404 69274


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食べたいものはカレーパン!

一昨日より、日本に一時帰国しています。

海外から日本に戻って来て、皆さんがまず最初に食べたくなるものは、何ですか?
アイルランドに旅行でいらしたお客様が、帰国が近づくと口々に恋しがるものは、お寿司、ざるそば、ラーメン…など。
中には、(ギネスではなく)日本のビールが飲みたい!という方も。
やはり、さっぱりしたもの、普段食べ慣れているものが、恋しくなるようです。

私の場合。
かつて添乗員をしていた頃は、決まって「たらこパスタ」でした。(笑)
今も好きで、アイルランドに戻るときには、ペースト状のたらこパスタ・ソースを大量に買って帰っています。

その後、アイルランドに来てしばらくは、「冷やし中華」が食べたかったことも。
ところが私の帰国時期はいつも冬なので、冷やし中華がどこにもないのです!スーパーに行っても売られておらず、夏の間に買って冷凍しておいて~と家族に頼んだりしていました。(笑)
今ではダブリンで手に入るようになったので、食べたいときに、いつでも食べられるようになりました。

そしてここ数年、食べたいものはなぜか、「カレーパン」。
アイルランドにいるときには、カレーパンなどという食べ物のことはすっかり忘れて暮らしているのに、成田に着くと決まって食べたくなるから不思議です。
今回は到着が夜だったので、朝までがまん。翌朝、実家へ行く新幹線に乗る途中、カレーパンなんてどこにでも売っていると思い、道すがらのコンビ二をはじからのぞくも、そうやって探しているときに限ってないんですよね~。
どうしても他のパンでは妥協できず、結局、最初のカレーパンにありつけたのは、成田到着から実に15時間後のことでした。(笑)
待った分だけ、一口食べたときには幸せいっぱいでした~。

こうしてみると、私が日本で食べたいものって、ちょっと邪道な日本食ばかり。
もともとあまり日本食党ではない上に、簡単な日本食はダブリンでも家で作っていますし、今や納豆、お豆腐、こんにゃく、ひじきまでも(!)、多くの食材が簡単に手に入るので、それほど日本食に飢えた状態になっていないのかもしれません。

食材だけでなく、いろいろな意味で日本との距離が以前より縮まっている気がします。
日本の本やCDもアマゾンで買うと4日間くらいで届きますし、ニュースもインターネットで見られますし、家族や友達とも簡単に電話&メールで話が出来ますし…。
海外生活も本当に便利な時代になり、「日本から遠ざかっている感」を味わうのが、だんだん難しくなってきたようです。

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一年でいちばん月が大きい日

昨日の朝、8時半ごろ。
宿泊していたマナーハウスを出発しようとしたら、沈みゆく月があまりにも大きくてきれいだったので、思わずみなで見とれてしまいました。

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朝の満月!カウンティー・ウィックロウにて

ドライバーのRonanに、今日は月が一年でもっとも地球に近づく日だとラジオで言っていたよ~と教えられ、納得。
通常より40パーセント大きく見えるとのこと、それこそ、真ん丸い月が迫ってくるかのような迫力でした。

月に引っ張られて、干潮時の水位も通常より高くなるそう。
体の70パーセントが水で出来ている私たち人間にも、何らかの影響を及ぼしたかしら…?


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ジョイスのダブリンを撮影

今年最後の仕事となったTV撮影のコーディネートが、今日で無事に終了しました。

今回の撮影は、ジェイムズ・ジョイスの『ダブリン市民』の舞台としてのアイルランドを、直木賞受賞作家の桜庭一樹さんが訪ねるという紀行番組。
ダブリン市内のジョイスゆかりの場所、郊外の作品世界を連想させるような場所を、桜庭さんやスタッフの皆さんと3日間かけて撮影してまわりました。

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ジェイムズ・ジョイス像(Earl St, off O'Connell St, Dublin1)にて。(桜庭さんご本人はスタッフの方の影に…)

この時期のダブリンはとにかく日が短く、明るいところでの撮影時間は朝8時から夕方4時が限界。毎日がまるで、日暮れとの戦いのようでした。
さらに困ったことには、これはお正月番組だというのに、街はクリスマス一色!
どこもかしこもクリスマスの装飾がいっぱい、流れてくる音楽もクリスマス・ソング、さらにはトナカイやサンタに扮装している人もいたりして…。(笑)

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きれいな朝焼け!これで朝8時ちょっと前…。オコンネル橋(O'Connell Bridge, Dublin1)より

今回の仕事は、私にとっては、ジョイスについてあらためて勉強する良い機会となりました。
仕事柄、ジョイスの人生、作品の舞台やゆかりの地についての知識はあっても、作品そのものは、実はあまりちゃんと読んだことがなかったので。
文学はかなり好きな方ではあるのですが、どうもこういう小説らしい小説の鑑賞能力が欠けているのか、『ダブリンの市民』に関していうなら、ひとつのストーリーを声を出して2~3度読むとかしないと、どうも内容がピンとこないのです…。
今回、よく読んでみて、ジョイスは読むより耳で聞くといい、とよく言われる理由が、なんだかわかったような気がしました。

「アイルランド的」だと言われることがあるという桜庭さんの作品も、今度ぜひ、読んでみなくては!
番組の放送は、2009年1月2日(金)です。

一読永劫 ベストセラー作家が選ぶ名作の風景
BS-i 2009年1月1・2日(木・金) 2夜連続 19:00~20:54
(桜庭さんとダブリンが登場するのは、2夜目の1月2日です)

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お知らせ

12月7日にGuiding Irelandの方へお問い合わせくださった、野村さん。
いただいた携帯メールにお返事しましたが、配信エラーとなってしまいました。
もしもこのメッセージをご覧になられましたら、再度、Guiding Irelandの方へ、別のご連絡方法をお知らせいただけましたら嬉しいです!

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ジョイスの「ダブリン」とフィル・ライノットの「ダブリン」

明日から始まるTVロケは、ジェイムズ・ジョイス(James Joyce)がらみ。
ジョイスの作品はいずれもダブリンが舞台になっており、ダブリンに実在する地名、ストリート、お店、パブなどが、それこそダブリンの観光ガイドであるかのように、詳細に描かれています。

そんなジョイスの歩いた(もしくはジョイス作品の登場人物たちが歩いた)ダブリンを撮影するのですが…、ひとつ困ったことは、現在のダブリンは、ジョイスの時代とは100年という時間差があるということ!

例えば、『ダブリンの市民』の中の『イーヴリン』に出てくる「北埠頭の駅(North Wall Station)」。
ここから列車に乗るシーンを撮影出来れば・・・とのディレクターさんのご希望だったのですが、この路線は1922年に旅客サービスを停止、その後、貨物列車のみ走っていましたが、それも2005年に停止。
(それに代わるものが、現Dockland Stationですが、オリジナルの場所ではありません。)
当時の駅舎は今も残されていますが、このエリアは1980年代後半よりドックランド開発地域として新開発が進めらてきた地域なので、ジョイスの時代とはかなり雰囲気が異なることでしょう。

中には、一度なくなったけれど、ちょっと姿を変えて復活したモノもあり。
同じく『ダブリンの市民』の中の『出遭い』というお話で、少年が渡し舟に乗ってリフィー川を渡るシーンがあるのですが、これなら、100年前と似た体験が出来るかも!
昔ながらのリフィー・フェリーは1986年に姿を消していますが、昨年から新しく登場した黄色いボートのリフィー・フェリー(過去ブログをご参照ください)があるので、これに乗るところを撮影しましょう~、と話がまとまったのでした。

それにしても、昔のフェリーってどんな舟?当時の港湾の様子はどんな風だったの?…と気になりますよね。
そうしたら、なんと、意外なところに見つけました!

実は今日、携帯電話の調子がずっと悪かったので、新しいのを買ったんですね。
早速、音楽をダウンロードして、着信音をフィル・ライノットの「Old Town」にしてウキウキ。そうしたら、はっ!とひらめいたのです。
そう、この「Old Town」とはダブリンのことなのですが、フィルがダブリンの街をあちこち歩きながらこの曲を歌う有名なVTRがあって、その中に、昔のリフィー・フェリーが登場しているではありませんか。
ご興味があればぜひご覧下さい。ダブリン通ならお馴染みの景色が次々に出てきて、曲の後半、フィルがフェリーに乗ってリフィー川を渡っていくのです。



「Old Town」は1982年の曲。するとこのフェリーとて、ジョイス時代のものと同じものかどうかわかりませんが、ドックランドの開発が顕著になったのはほんのここ10年位程のことなので、それを考えると、少なくとも今よりは何もかもがジョイスの頃に近いはず。
そして、フィルの乗るフェリーの背景にちらりと見える街や港湾の様子の、なんとまあ今と違うことか…!ジョイス作品の面影の残る「ダブリン」としては、ケルティック・タイガー直前の、このフィル・ライノット時代がほぼ最後だったかもしれません。
フィルの歌った「Old Town」そのものが、今や「Old Town」になってしまったんですね。

20世紀初頭のジョイス、70~80年代のフィル・ライノット、そして今のダブリンはやっぱり『Once』…でしょうか。
どの「観光ガイド」を参照してダブリンを歩くかによって、見えてくる時代が違います。
自分が普段生きているのとは違った時代の「ガイド」を見ながら、ダブリンでタイム・スリップしてみるのも面白いかもしれませんね!

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「Dubliners」と「Old Town」の着メロ電話。明日からのロケに必須なもの2つ

※『ダブリンの市民』は岩波文庫(結城英雄・訳)を参照しました。

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ダブリン文学パブ・ツアー

数日後に始まるTVロケの下調べを兼ねて、昨晩、文学パブ・クロール・ツアー(Dublin Literary Pub Crawl)に参加してきました。

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案内役のお2人が、演じたり、歌ったりしてくれます。サミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』から

かつて文学者が集ったパブでドリンク休憩しながら、ジェイムズ・ジョイス、オスカー・ワイルド、サミュエル・ベケット、ブレンダン・ビーハンなど、文豪たちのエピソードが語られます。
手作りツアー的なアットホームな雰囲気もよく、なんだか100年前のジョイスの時代のダブリンにタイムスリップしたみたい。
ちょっとだけ参加させてもらい、取材に必要な情報を得たら引き上げよう、と思っていたのですが、思いのほか楽しくて、最後までいてしまいました。(笑)

寒い夜だったにもかかわらず、20名近くの参加者。
パブに立ち寄るたびに、皆さんに元気になってきて、ツアー最後に行われる「文学クイズ」は大盛り上がり!
さすが英語圏のツーリストは、よく知っていますね。

「文学の街ダブリン」を肌で感じたい方には、お勧めのツアーです!

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ツアーの集合場所、The Duke。そのほか立ち寄ったパブは、O'Neils、Old Strand、Davy Byrnesでした

Dublin Literary Pub Crawl
4~10月 月~日 19:30~/日 12:00~
11~3月 木~日 19:30~/日 12:00~
集合: The Duke, 9 Duke Street, Dublin2.(所要約2時間)
料金: 12ユーロ(学生10ユーロ) チケットは当日30分前から購入できます

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お家で飲むバトラーズのホットチョコレート

ダブリンのチョコレート・メーカー、バトラーズ(Butlers)から、「飲むチョコレート」が出ました。

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Butlers Hot Chocolate Drink

カップ&ソーサー型のかわいい固形ホットチョコレートの元が10個入っています!

作り方は簡単。ミルク鍋に牛乳を入れ、固形チョコを入れます(牛乳1カップにつき1個、甘党の人には2個!)。
急に沸騰しないように弱火にかけながら、チョコが溶けてココア色になるまでかきまわし続けると…バトラーズ・カフェで飲むのと同じ、ホット・チョコレートの出来上がり!

かき回すのが結構時間がかかるのですが、お湯にいれて溶かして出来上がり、というのではなく、このひと手間のかかるところが、なんだかいい感じ。
このところ、数日後に始まるTVロケのコーディネートで気ぜわしくしたのですが、ミルク鍋をかきまわしているうちに、気持ちがゆったりと落ち着いてきました。(笑)

なんだか昔懐かしいようなお味の、ミルクたっぷりのホット・チョコレート。
寒い冬の日にはいいですよね。

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世界最古の「足跡」…!(バレンシア島)

今週もまた、友人の用事に便乗して、ケリー(Co. Kerry)へ。
リング・オヴ・ケリー(Ring of Kerry=ケリー周遊路)として有名なイベラ半島(Iveragh, Co. Kerry)の先端近くまで行ったので、バレンシア島(Valentia Island)へも足を延ばしてみました。

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バレンシア島からディングル湾(Dingle Bay)をのぞむ

バレンシア島は長さ11キロ、幅3キロという小さな島。
小さいながらも大変興味深い島で、石器時代の古墳やオガム石などの史跡が多く残されているほか、スレートの産地として、また、1858年の世界初の大西洋横断電信の発着地としても、その名を知られています。

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島内一大きな町、Knightstownの港の時計塔

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スレートの石切場(長い間閉鎖していたが、1998年に再オープン)。ロンドンの国会議事堂、ウェストミンスター寺院、セント・ポール大聖堂、パリのオペラ座などにここのスレートが使われている

そんな見どころの中でも、私がぜひとも見てみたかったのが、この島で1992年に発見されたという、世界最古の四足動物の足跡!

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島の北側。ラジオ・ステーションを目指して進んで行くと、途中に手書きの看板あり。それに従って進むと、この看板のある小さな駐車スペースへ行き着きます

ここより海へ向かって、歩くこと約5分。
説明書きの石碑を過ぎて、さらに海まで下ると、目の前に荒々しい景色が。

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目指す「足跡」は、この岩の上にありました。
脊椎動物の化石としては世界最古で(それより古い化石として発見されているのは魚のみ)、どのくらい古いかというと、なんと3億8500万年前!

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この写真ではさっぱりわからないと思いますので、「足跡」を白くマークしてみました
 ↓
(写真をクリックして、拡大して見てみて下さい)
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一部を接写すると、こんな感じ。

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この岩に記された点のような「足跡」が、この場所に約200発見されているそうで、1匹の足跡だけではないそうです。

3億8500万年前、アイルランド島は現在の形では存在しておらず、元になる台地は南半球の暖かいところにありました。
その四足動物は体長約1メートル、こんな姿で砂地を這い回っていた…と想像されています。

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説明書きのボートより

この巨大トカゲみたいな生き物が、うようよと平和に這い回っていた太古の昔に想いを馳せると、なんとも可笑しくて、楽しい気分になってくるではありませんか。
さらに、こういうかすかなものを、「足跡だ!」と見ることの出来た、最初の発見者はスゴイ。
(発見者はIwan Stosselさんというスイス人。当時は、地質学を研究する学生さんでした)

バレンシア島は本土と橋でつなげられているのですが、島内の道幅が狭いため、大型バスでは周遊することが出来ません。
これまでリング・オヴ・ケリーのツアーをするたびに、車窓からバレンシア島を眺めながら、幾度となく、この四足動物の足跡の話をお客様にしていたので、ついにホンモノを見ることが出来て感激。

アイルランドのかなりの地を見てきたつもりですが、それでもまだ見たことのないもの、行ったことのない地というのが次々思いついてきて、楽しみはつきないな~、とあらためて思ったのでした。

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帰り道、本土へ続く陸の橋の手前にて

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ダブリンのクリスマス・イルミネーション

12月に入り、ダブリンのシティーセンターはクリスマス・ショッピングをする人たちで、いつもにも増して賑やかになってきました。

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グラフトン通り(Grafton Street, Dublin 2)のイルミネーション

ダブリンの主要な商店街のクリスマス・イルミネーションは、今年からその多くが新たに模様替えされました。
ラジオや新聞のニュースでは、金融関係の芳しくないニュースが連日報じられていますが、街の華やかさを見る限り、不況の影はどことやら…。
キラキラしたイルミネーションが、人々の気持ちを盛り立ててくれるといいですね。

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ヒツジが街へやって来た!

ダブリンのシティーセンターのど真ん中に、ヒツジの群れが…!

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顔が黒くて角のあるヒツジと…

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全身真っ白なふわふわのヒツジ。Kildare Street, Dublin 2にて

昨今、問題になっている、政府の予算問題。
教育費削減に続いて、今度は農業従事者への助成金の削減。これによって、アイルランド西部の土地の貧しい地域の小規模のヒツジ農家が打撃を被るとのことで、反対運動が起こっています。

その場にいたファーマーたちが、
「この子たちは、昨晩、西海岸から到着したんだよ」
と教えてくれました。
「初めてのダブリン、一体どんな気持ちなんでしょうね~」
と思わず言った私に、
「ヒツジもエキサイトしてるよ!はっ、はっ」
と言っていましたが…。

街に来てしまったヒツジたち。
ここはどこ?って、ちょっと不思議そうな顔をしていました。

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