ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

ウィックロウの優しいファーマー

群れから抜け出した子羊を、ようやくつかまえてにっこりする、ウィックロウの若きファーマー。

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この彼は、車を停めてその様子を見物していた(笑)通りすがりの私に、つかまえたヒツジちゃんを抱っこさせてくれようと、そばまで連れてきてくれたのでした。
ちょっとベタベタしていましたが、せっかくなので抱っこさせてもらい、写真まで撮ってもらいました。…が、羊を抱く姿は、彼の方が、断然、様になっていました!

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ニュータウンマウントケネディー付近にて


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いちばん長い地名を持つ村

週末よりツアーで、カウンティー・ウィックロウの小さな村に滞在しています。
この村は「ニュータウンマウントケネディー(Newtownmountkennedy)」といい、アイルランドでいちばん長い地名を持つ村。

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村のバス停にも、"Newtownmountkennedy"と長々と書かれています。アルファベット19文字!

こんなに長い名の村ですが、メイン・ストリートは一本だけ、それほど長くはありません。

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パブがあって、教会があって、よろずや的なニュースエージェントがあって、ちょっと入ったところにはGAAグランドがあって…というティピカルなアイルランドの田舎の村。
あまりフォトジェニックではないところが、妙にリアリティーがあってイイ感じです。

村のメインストリートからほんのちょっと脇道にそれると、緑のアイルランドが延々と広がっています。
牧草地越しに見晴らせるアイリッシュ海の青さが、なんともさわやかです。

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この「長~い名を持つ小さな村」に数日間滞在することになるのですが、田舎好きの私としては嬉しい限り。
村人気分で楽しんでいま~す。

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春の日の夕焼け空

窓から見えた夕焼け空があまりにもきれいで、うっとり。

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これで、20時50分。
夏に向かってぐんぐんと日がのびている、今日この頃です。


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砂のガリバーが出現!

ダブリンに巨大ガリバーが出現!

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chq(IFSC, Dublin1)横のアーチの下に…

このガリバー、なんと砂で作られたものなのです。
One City One Bookというダブリン市が毎年4月に行っているイベントの一環として登場した、高さ4メートルのガリバー。2008年の‘One Book’に『ガリバー旅行記』が選ばれ、この本をもっと読みましょう、と市民にアピールするために作られたものだそうです。

今月末まで展示予定とのことですが、この写真を撮ったのが3日前、今日も雨やら雹やらが降ったので、大丈夫かしら…?
『ガリバー旅行記』の4つのシーンがこのような砂の彫刻になっているそうで、私は外にあるものしか見なかったのですが、chqの建物内に他の3体も展示されているようです。

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巨大ガリバーの前で記念撮影をするツーリストたち

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富山県からの「環境視察訪問団」訪問記念のサクラの木

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昨年の7月に、北日本新聞社(本社:富山市)が主催した「環境視察訪問団」 がダブリンにお見えになり、そのご案内をさせていただきました。
富山市長や射水市長等も参加されており、ご滞在中にダブリン市長公邸を訪問、レセプションのあとで、庭にサクラの木の記念植樹をしたんですね。

その時にご一緒にいらした北日本新聞社のご担当の方が、最近別件でメールを下さいました。
「植樹したサクラはいかがでしょうか?」との一言が添えられていたので、そういえば…と思い、今日シティーセンターに出た折りに市長公邸に立ち寄ってみると、写真の通り、見事に花を咲かせていました!

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市長公邸(Mansion House, Dawson Street, Dublin 2)の庭には自由に出入りできます

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庭の一角に植樹したサクラの木。手前には偶然にも、富山県の花チューリップが満開!

今後も成長が楽しみな、日愛友好のサクラの木。
ご訪問くださった富山県の皆様、あらためてありがとうございました。

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メイド・イン・アイルランドのアーティザン・チョコレート

家に遊びに来てくれた友人が、お土産に素敵なチョコレートを持ってきてくれました。

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ダンドーク(Dandulk, Co. Louth)のDanucciという小さなチョコレート・メーカーのハンドメイド・チョコレート。
甘さ控え目の大人の味で、ファブリックのようなプリント柄が素敵。柄ことにフレイバーが違い、一粒食べるごとに楽しい~。
チョコレート・ボックスをいただくと、なんだか幸せな気分になりますよね。

Butler'sやLily O'Brienなど、アイルランドにはおいしいハンドメイド・チョコレートがたくさんありますが、こちらはちょっと高級なアーティザン・チョコレートといった雰囲気があって、これまた新鮮。

ダブリン市内では、Donneybfook FairFallon & Byrneなど、高級スーパーマーケットで購入できます。
特別な日のギフトにどうぞ。

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シィネードの「ふすまのマフィン」簡単レシピ

セットダンスの夕べでさんざん踊ったあと、昨晩は、その近くに住むSinéadの家に泊めてもらいました。
朝目覚めると、オーブンから、Sinéad手作りの焼きたてのマフィンが出てきて感激!

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マフィンの横にあるパンもSinéadの手作り!

自然食品を使ったベイキングが得意なSinéad。コーン・ブレッド、シード入りパンなどなど、これまでもヘルシーでおいしいものをたくさん作ってくれました。
今朝のは、「ふすま(bran)」入りのヘルシーなマフィン。とっても香ばしくて、通常のケーキ風マフィンよりもずっとライト。甘さも控え目で、朝食にはぴったりです。

出来立てのまだ温かいところをぱかっと割って、バターをたっぷり付けていただくと、これぞ幸せの味~。
あまりの美味しさに、Sinéadに勧められるまま5個も食べてしまいました。(笑)

以下、Sinéadが教えてくれたレシピです。簡単そうなので、私もぜひ挑戦してみようと思います!

シィネードの「ふすまのマフィン」

<材料>
卵(軽く泡立てたもの) 1個
牛乳 1カップ
バター(溶かしたもの) 1オンス(=約28グラム)
ふすま 1カップ
サルタナレーズン 適量 ←甘さ控え目の白ブドウのレーズン。なければ普通のものでもOK
小麦粉 1カップ
ベイキング・パウダー ティースプーン3さじ
砂糖 1/4カップ
塩 ティースプーン1/2

<作り方>
①オーブンを温めておく。(ガス5)
②卵、牛乳、バター、ふすま、サルタナレーズンをボウルで混ぜ合わせ、ふすまが水分を吸収するまで10~30分おく。
③残りの材料を加え、まとまるまでさっくりと混ぜ合わせる。あまりこねないように。
④混ぜた材料を、カップケーキ用の紙型に スプーンで入れる。(紙型の2/3くらいまで)
⑤焼き型に入れ、約20分オープンで焼いて出来上がり!

(1カップ = 250 ml = 1/4リットル)

※おそらくこれで、写真のような型(わりと大きめ)で9個分ほど。




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セット・ダンスの夕べ

友人Sinéadの地元で行われているセット・ダンスのレッスンに、私も一緒に参加させてもらいました。

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セット・ダンスというのは、リバーダンスのようなステップ・ダンスとは違い、男女がペアになって踊るフォークダンスのようなタイプのアイリッシュ・ダンス。
足を高く上げたりといった激しい動作はないので、動き方さえ覚えれば、年齢を問わず誰でも簡単に踊ることの出来る楽しいものです。

Sinéadの地元クロンドーキン(Clodalkin)にはアイリッシュ・カルチャー・センター(Áras Chrónáin Ionad Cultúrtha)というのがあり、アイルランド伝統文化の継承や育成が住民レベルで行われています。地域の公民館のようなところで、アイルランド語、伝統音楽、ストーリーテリング、アイリッシュ・ダンスなどなど、さまざまなクラスやイベントが開かれており、地元住民の社交の場ともなっているようです。

今日のセット・ダンスのレッスンは、参加費5ユーロ。約30人ほどが集まっており、プロのインストラクラーのJim先生が、ジョークを交えながら楽しく教えてくれました。

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約2時間のレッスン終了後は、建物内のバーへ移動。そこでは誕生日パーティーが開かれており、大きなケイリー(céilí=生バンドによる歌とダンスの夕べ)が催されていました。
早速、私たちも入れてもらい、見よう見まねでダンスに参加。ティーンエージャーの若者グループから、ご年配者まで、みな踊る、踊る…。
こういう、あらゆるエイジ・グループがミックスされた社交の場を継承していくことこそ、文化そのものの継承以上に、人々が大切に思っていることなのでしょうね。

久しぶりのアイリッシュ・ダンスで、今日は筋肉痛です…。

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春がいっぱい、ホウスの高台にて

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八重サクラがそろそろ咲き始めました

ここ数日、本当に気持ちのいいお天気が続いています。
からっと晴れた春の空と、清涼な空気。鳥のさえずりが高らかに響きわたり、わけもなく心がウキウキ。
春って本当にいいですね。

昨日のキライニー・ヒルに引き続き、今日はダブリン、ノース・サイドの絶景ポイントへ。
私のお気に入りの場所、ホウス(Howth)のDeerpark Hotel裏手の高台です。

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なんとも素敵な想像力をかきたてるような雲が浮かんでいたので、寝そべって眺めていたら、いつの間にかウトウト…。風もなくとても暖かく、気がついたら30分くらい眠ってしまっていたようです。

丘を下りて、今度は森の中を散策。
春らしい、優しい色合いの花々にたくさん出会うことが出来ました。

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花びらは白、芯は黄色い可憐なスイセン

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シャクナゲもそろそろ咲き始めました。見ごろは今月下旬でしょう

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森の下生えにひっそりと咲く野生のサクラソウ

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ツンと突き刺すような強い香りのワイルド・ガーリックの花が至るところに…

このすがすがしい空気を皆さんにお送りすることが出来ないのが、なんとも残念。
どうしても夏にいらっしゃるお客様が多いのですが、春のアイルランドにもぜひいらしてみて下さいね。

※シティセンターよりDARTまたは、31番のダブリンバスにてアクセス可。DART駅、またはバス・ストップよりDeerpark Hotelまで徒歩10分。

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ダブリンの絶景ポイント、キライニー・ヒル

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絶景!キライニー・ヒルより、ダブリン湾とウィックロウ山脈を臨む

アイルランド関係のウェブサイトのコンテンツを作るお仕事で、ダブリンの南郊外のキライニー(Killiney)へ写真を撮りに行きました。
ここは歌手のエンヤや、U2のボノも邸宅を構える豪邸街。「アイルランドのナポリ」と称せられる景勝地で、どういう繋がりがあるのやら、ソレント・ロード(Sorrento Road)、ビコ・ロード(Vico Road)、サンエルモ・ロード(San Elmo Road)、カプリ・ロード(Capri Road)…など、イタリアのような地名が本当にあるから不思議です。

丘のふもとに車をおいて、キライニー・ヒル公園(Killiney Hill Park)へ。

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1887年、ビクトリア女王の在位50周年を記念してオープンした公園。入り口の看板は、今も「ビクトリア・パーク」のまま

急勾配の坂を上り詰めると、そこは高さ153メートルの丘の上。冒頭の写真の通り、ダブリン湾やダブリンの街が一望できます。晴れた日には、対岸のウェールズまで見えることも。
ダブリンの知る人ぞ知る絶景ポイントですね。

この景色、どこかで見たことが…という方もおられるはず。
そう、昨日のブログでも触れた話題の『ONCE ダブリンの街角で』で、主人公の2人がバイクに乗ってやって来たのがこの丘。ちょっと甘く切ないシーンでもあり、冒頭の写真と同じ角度で、2人で海を見つめていましたね。

また少々古くなりますが、ダニエル・デイ=ルースの『マイ・レフトフット(My Left Foot, 1989)』のラスト・シーンもここでした。
ダニエル・デイ=ルース演じるクリスティー・ブラウンが思いを寄せる女性と寄り添って座り、その背後にこのオベリスクが映ってように記憶しています。

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近年修復されてきれいになったキライニー・ヒルのランドマーク

ダブリンの魅力はシティセンターのみならず。晴れた日には、郊外の名所へもぜひ足を延ばしてみられることをお勧めします。

※シティセンターよりDARTにて約30分、Killineyで下車して丘を登ること約10分。または、ダンレアリ(Dun Laoghaire)より59番のダブリンバスにて、丘のふもと近くまでアクセス可。

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留学ジャーナル・オンライン~『ONCE』で感じるダブリン

留学ジャーナル・オンラインの「留学News」に、映画『ONCE ダブリンの街角で』についての短いレポートを書かせていただきました。
ご興味があれば、読んでいただけたら嬉しいです。

映画で感じる等身大のダブリン fromダブリン
(留学ジャーナル・オンライン Topページはこちら

『ONCE ダブリンの街角で』は、日本でも間もなくDVDが発売されます。(5月23日発売予定)
初回バージョンには特典として、私も製作に協力させていただいた『ONCE』のロケ地マップ入り・ビラが付けられるとのこと。

この映画をダブリンの映画館で初めて観た時、これがヒットすれば、『ONCE』で歩くダブリンの街…というツアーが出来そう!なんて思っていたのですが、なんだか本当のことになりそうですね。

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グレンとマルケタ演じる2人が出会うグラフトン・ストリート

※『ONCE』関連の過去ブログ:
『ONCE』の監督ジョン・カーニーを訪ねて『ONCE』主演の2人・グレンとマルケタに会う『ONCE』のロケ地めぐり!アカデミー賞候補のアイリッシュ『Once』のグレンとマルケタ、オスカーに輝く!お帰りなさい!グレンとマルケタ

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ダブリンの街角でハレルヤ・コーラス大合唱!

ダブリン・ヘンデル・フェスティバルのオープニングを晴れやかに飾った、“メサイア・オン・ザ・ストリート”。
『メサイア』初演を記念して、今年も初演の日である今日4月13日に、ダブリンの街角にハレルヤ・コーラスが響き渡りました!

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素晴らしい歌声で熱唱するOut Lady's Choral Societyの皆さん。テンプル・バーのフィッシャンブル・ストリート(Fishamble St.)、ヘンデル・ホテル前にて

ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685-1759)作曲の『メサイア』は、1742年4月13日、ダブリンのこの通りにあった音楽堂(Neal's Music Hall)にて慈善公演として初演されました。
クリスマスやイースターに歌われることの多い『メサイア』ですが、この“メサイア・オン・ザ・ストリート”は、毎年初演の日に初演の場所にて、しかも野外にて歌われるというユニークなコンサートです。

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大人も子供も大勢詰め掛けて、狭い通りは人でいっぱい!

第一部のキリストの生誕から始まり、いくつかのチャプターが歌われたのですが、こんなに長く、しかも集中して『メサイア』を聴いたのは初めて。感激しました。

それにしても、野外コンサートをこんなにドラマチックに行える都市はダブリンしかないでしょう。なにせお天気による、自然の演出付きなのですから(笑)。
ざっとシャワーが来たかと思うと、今度は雹が落ちてきて、しばらくすると、嘘みたいに光が差して青空に…。約1時間の合唱中に、これが2~3度繰り返されました。

劇的だったのは、最後の「ハレルヤ」のコーラスが始まるや否や、空からものすごい光が差してきたこと。
まるで天使が舞い降りて来たかのような強い光の筋が、指揮者の男性を突然さ~っと照らしたのです。今思えば、あれは「ハレルヤ~」の力強い呼び声で、空の神様が目を覚ました瞬間だったのかもしれませんね。

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最後に「ハレルヤ・コーラス」アンコール。観客も一緒になって、「ハ~レルヤ」と言う度に手を上げて大騒ぎ!

ちなみに、世界初の『メサイア』をプレミアで歌ったのは、ダブリンの2大教会であるクライスト・チャーチ大聖堂と聖パトリック大聖堂の聖歌隊のメンバーたち。
そして、その時の聖パトリック大聖堂の司祭長は、『ガリバー旅行記』のジョナサン・スウィフトでした。
すでにかなり高齢で頑固者だったスウィフトは、自ら聖歌隊に出演許可を出しておきながら、「オレはそんなことはした覚えはない~」と言ってみたり、「『メサイア』というタイトルはいかん!『神聖なるオラトリオ(A Sacred Oratorio)』 に書きかえよ」、「公演の収益はすべて、地元の精神病院へ寄付せよ!」としつこく主張してみたり…。ヘンデルや主催者たちをかなり困らせたようです。
そのせいもあって、一時はこの公演は中止になりかけたのだそうです。やれやれ~。

野外コンサートで興奮したまま、会場のお隣りにあるフィッシャンブル・ストリートのカフェに入りました。

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その名もコーラス・カフェ(Chorus Cafe)。ここのコーヒーはおいしいです。メニューは、サンドイッチ、スープ、オムレツ、スコーンなど

このカフェも含めたアパートメントが建つ場所に、当時は音楽堂がありました。カフェの裏口からアパートの中庭へ入ると、そこにはこんな銅像が立っています。

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このイベントは、毎年4月13日に同じ場所で行われます。今年は聴けなかった方も、来年はぜひ、いらしてみてくださいね。

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ダブリン・ヘンデル・フェスティバル

明後日より、ダブリンのシティセンター各地にて、毎年恒例の「ヘンデル・フェステバル」が開催されます。

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ダブリン・ヘンデル・フェステバル
2008年4月13日(日)~18日(金)

先日のブログでもちらりと触れさせていただきましたが、ハレルヤ・コーラスで有名なヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685-1759)の『メサイア』初演の地は、ここダブリン。
1742年4月13日、現テンプル・バーのフィッシャンブル・ストリート(Fishamble St.)にあった音楽堂にて、慈善公演として初演されました。
それを記念して、毎年この時期にはダブリンでヘンデル関連のイベントが催されます。中でもメイン・イベントはやはり、初演の日・4月13日に音楽堂跡地にて行われる、『メサイア』のストリート・コンサート!

メサイア・オン・ストリート(Messiah on the Street)
2008年4月13日(日) 午後13:00~
(無料・事前予約必要なし)

昨年は時間を間違えて行ってしまい(笑)、行ったらすでに終わっていて大ショックだったので、今年はぜひとも見に行かなくては。

その他、フェスティバル期間中には、教会コンサート、ヘンデルゆかりの地を訪ねるウォーキング・ツアー、野外劇など、さまざまなイベントが無料で行われます。(無料ですが、中にはチケットの事前予約が必要なものあり)
ご興味のある方、詳細はこちらのHPをご参照下さい。

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ドゥ・モーリアの小説のモデル?…かもしれないダンボイ城(ベラ半島研修・8)

アリヒィズの労働者の貧しさとは対照的に、銅山で富を築き上げたPuxley一族の豪華邸宅がこちら。

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中世のダンボイ城(Dunboy Castle)の跡地に建つことからその名で呼ばれますが、オリジナルのダンボイ城とは別。そちらの方は廃墟となって、これとは別に近くに現存するはず

アリヒィズから、ベラ半島西部の中心となる町、キャッスルタウンベア(Castletownbere)へ行く途中の森の中にある旧・豪華邸宅。
19世紀、Henry Puxleyによって建設が始められましたが、妻を亡くしたあと屋敷に興味を失ったHenryは、建設途中で放棄。未完成のままで終わった、幻の邸宅でもあります。

その後、1921年の独立戦争の際に焼かれ、何十年もの間、オバケ屋敷さながらの廃墟の姿で放置されていましたが、近年修復が施され、豪華ホテルとして生まれ変わることに。

私たちが訪れた時には、外観の修復はほとんど終わって、最後の仕上げの段階といった様子でした。
どうやら、世界的なホテル・グループ、Capellaのアイルランド2件目の豪華ホテルとして、今年の秋に正式にオープンすることになるようです。(Capella Dunboy Castle)

先のブログで触れた、ドゥ・モーリアの『ハングリー・ヒル』に出てくるBrodrick一族は、クロンメア(Clonmere)という名の城に住んでいます。
Brodrick一族のモデルがPuxley一族ならば、クロンメア城のモデルはこのダンボイ城なのでしょうか。
どうにも気になってきたので、これはやはり日本語訳がなくとも、頑張って小説を読んでみなくてはなりませんね…!

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最果ての銅山アリヒィズ(ベラ半島研修・7)

すっかり時間が経ってしまいましたが、1月にガイド仲間と行ったベラ半島研修旅行の続きです。

1月とは思えないような素晴らしい青空が広がったその日、私たちは、ベラ半島(Beara Peninsula)のほぼ先端に位置するアリヒィズ(Allihies)銅山跡地を訪ねました。

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この地に豊富な銅があることが知られるようになったのは、19世紀初頭。
現在も、この付近の海に突き出した赤茶けた土壌を見ると、銅が露出して酸化している緑色のスポットがちらほらと見られます。

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この緑色の部分が銅!

アリヒィズの小さな村を見晴らす丘の上には、最盛期には5つあったというエンジン・ハウスのひとつが保存されており、当時の面影を残しています。
地元のガイドについて、私たちもそこへ上ってみました。

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19世紀には、コーンウォールから多くの労働者がやってきて賑わっていたアリヒィズ。多いときには、1300人の労働者がいたそうです。
しかし銅山での労働は過酷で、時には危険を伴う命がけのものでした。朝6時~夕方6時までという12時間の長時間労働の上、食べるものは貧しく、低賃金。最年少の鉱員は12歳で、子供労働者の場合は、同じ働きをしても、大人の4分の一の賃金しかもらえなかったそうです。

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銅山での過酷な労働や、当時の村の様子を事細かに説明して下さった地元ガイドは、ベラ歴史協会会長のコニー・マーフィーさん(写真右端)

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エンジン・ハウスからの眺め。向こうの湾には夏には海水浴の出来るビーチがありますが、採鉱によって出た砂によって出来たものだそう

世界的な銅の値の暴落などに打撃を受け、1930年代には閉山に追い込まれたアリヒィズ銅山。
職を失った労働者たちの多くは、同じく炭鉱の町であったアメリカ、モンタナ州ビュート(Butte, Montana)へ移民していきました。ビュートの町には、現在、その時にアリヒィズから移民したアイルランド人の子孫がたくさん暮らしています。

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多くの村人がこの湾から船に乗って移民していきました。対岸の半島でのろし火をたいては見送ったそうですが、それが移民していく人々が最後に目にした故郷の光景となったそうです

このアリヒィズ鉱山を最初に開き、代々維持・所有していたのは、Puxley一族。
『レベッカ』で知られる英国の小説家、ダフネ・ドゥ・モーリア(Daphne du Maurier, 1907–1989)の作品に、『ハングリー・ヒル(Hugry Hill)』というのがあり、そこに登場するBrodrick一族は、このアリヒィズのPuxley一族をモデルとしているそうです。
一族の子孫の一人、Christopher Puxleyという人がドゥ・モーリアの友人で、彼から話を聞き、小説の着想を得たと言われています。
ちなみにタイトルとなったハングリー・ヒルは、ベラ半島に実在する山の名前。半島の背骨となるカハ山脈の最高峰(685m)です。

現在、村の教会の建物を利用して、夏の間はアリヒィズ銅山博物館(Allihies Copper Mine Museum)がオープンしています。
私たちが訪れた時には残念ながら閉まっていたのですが、次回、この最西端の地を訪れる機会があったときには、ぜひ立ち寄ってみたいと思います。
また、『ハングリー・ヒル』も読んでおきたいと思うのですが、日本語訳はなさそうですね。

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パトリック大聖堂の「ツアーガイドの夕べ」

ダブリン市内観光で必ずといっていいほど訪れる、聖パトリック大聖堂(St. Patrick Cathedral)。
いつもお世話になっているこの聖堂では、年に一度、「ツアーガイドの夕べ」が催され、司祭長さんが私たち公認ガイドをご招待下さいます。
今年は今日がその日で、私も参加させていただきました。

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まずは、聖歌隊の男の子による歌と、パイプオルガンの演奏。
聖パトリック大聖堂のパイプオルガンは、国内でもっとも古いとも大きいとも言われる立派なもの。現存するパイプの一部は、1742年4月13日、ヘンデルの『メサイア』がダブリンで初演された時に使用されたものだと言われています。
夏になると、本当に頻繁にやって来るこの教会ですが、こんなふうにゆっくりとパイプオルガンの演奏を聴くことはなかなかないので、その荘厳な響きを堪能させていただきました。

音楽に続いて、マッカーシー司祭長のご挨拶。
毎年ちょっとづつ内容を変えて教会のいろいろなことをお話くださり、きっとそれは興味深い内容なのでしょうが、毎年きまって、司祭長のお話は聞こえないのです(笑)。
教会内の音響効果というのは、パイプオルガンや聖歌の合唱には適していても、講演には不向きなのでしょうか。マイクを使うと余計に聞こえづらく、よほど声の通る人でないと難しいようです。

そのあとは司祭長館に移動して、ドリンクやサンドイッチをいただきながら、皆でわいわい。
久しぶりに会うガイド仲間と近況を報告し合ったり、教会の職員の皆さんとおしゃべりしたり…と、楽しいひとときでした。
いつも観光でお世話になる教会なので、こういう顔合わせ会も大切ですね。

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パブにてカーヴァリー・ランチ

今日のダブリンは、空は青空なのに時折り雹が舞うという、冬に逆戻りしたかのような寒さ。
そんな中を、お一人のお客様と徒歩でダブリン観光。あちらこちらご案内して回ったあと、ランチはパブで食べましょう、ということになり、いつもおいしいカーヴァリーのあるパブ、ナンシー・ハンズ(Nancy Hands)へご案内しました。

カーヴァリー(carvery)というのは、日替わりのセルフサービス式の食事のこと。人が多く集まる町のホテルやパブで、ランチタイムによく行われています。
日本の「日替わり定食」みたいなものでしょうか。

今日のメニューは、ロースト・ビーフ、ロースト・ターキー、スタッフド・チキン、ベイクド・サーモン、ギネス・シチューなど。私はロースト・ビーフをチョイス、温野菜もたくさん、グレービー・ソースもたっぷり。

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下の写真・右側にあるカウンター内に食事が並んでいて、ここで食べたいものを言って、シェフに盛り付けてもらいます。
「ビーフのその脂身の多いところを頂戴!」とか、「マッシュポテトをもっと!」とか、「グレービーもっとかけて!」などなど、みんな自由にお願いしています。

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私たちが入ったときは比較的すいていたパブ内も、日曜日のランチ時とあって、家族連れなどで次第に賑わってきました。
ロースト・ビーフがなくならうちに来てよかった~。

旅行でアイルランドを訪れて、レストランの食事ではなく、典型的な「家庭料理」を食べてみたいという場合、こういったカーヴァリーのメニュー(特にローストもの)が一般家庭でのご馳走にいちばん近いかもしれませんね。

Nancy Hands Bar & Restaurant
30-32 Parkgate Street, Dublin 8
Tel: +353 1 677 0149

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「トラベラーズ」についてのレクチャー受講

友人でガイド仲間のシィネード(Sinéad)は、世界のマイノリティーの研究家。
ガイド業の他に、移民の通訳や、大学や講座でのレクチャーなどもしばしば行っています。

今日は、私たちも数年前に受講したナショナル・ツアーガイド養成コースで、シィネードが「トラベラーズ(travellers)」について講義をするというので、私も聴講の許可をいただき参加させてもらいました。

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レクチャーの終わりに、受講者からの質問を受けるシィネード

「トラベラーズ」というのは、アイルランドにおける社会的マイノリティー集団。
アイルランド国内に約25000人いる他、かつての移民により英国やアメリカ(サウス・カロライナ、テキサスなどに多い)にもそのコミュニティーを広げています。
定住しない(キャンピングカーでの移動生活)、独自の言語を持つ(アイルランド語から派生したと言われる)、いとこ同士など近親間での結婚が多い、男の子は特に12歳くらいで学校をやめる…など独自のライフスタイルを保持する興味深い人たちですが、同時に、現代の一般的な社会生活に適合しない面も多いため、なかなか理解されにくい人たちでもあります。

本日のシィネードのレクチャーでは、スライドで彼らの写真を見せてくれたり、言語的特長、シィネードが彼らと交流しながら聞いて作り上げた家系図、トラベラーズの著名人、トラベラーズが出てくる映画やドラマ…などなど、さまざまな角度からガイディングに役立つような興味深いインフォメーションが披露されました。

中でも大変興味深かったのが、トラベラーズの発祥について。
一般的に信じられているのは、「1840年代のアイルランドの大飢饉の際に家や職を失い、屑物拾いをしながら移動してまわるようになった」という話。「ティンカーズ(tinkers=ブリキ集めの人々、渡り職人)」と呼ばれることもある彼らの呼び名はそこから来た、というのが定説となっています。
ところが、アイルランドでは錫は産出されませんから、ブリキ缶というのは当時は高級品。それが屑としてゴミにされていたという事実はなかったのです。
また、大飢饉以前の1800年代初めには、すでにアメリカにトラベラーズのコミュニティーが存在していました。ということは、彼らの発祥は飢饉の時ではなく、それ以前にさかのぼるということに…。

それでは発祥はいつなのか、彼らの民族的オリジンはどこにあるのか、ということになりますが、それについては記録がないので確かなことはわからないそう。
ただ、ロマの人々(ジプシー)の発祥が1400年代頃であり、彼らと文化的に影響しあっていることを考え合わせると、アイルランドのトラベラーズもその頃に同様の経緯で発祥したのかもしれない、とのことです。

私もお世話になったツアーガイド養成コースの担当教官の特別な計らいで、飛び入り参加させてもらった今回のレクチャー。
かれこれ6年ほど前になりますが、私もシィネードも週に3回ここの教室へ通って、公認ガイド試験の勉強に励んでいたものでした。その時に苦楽を共にした仲間とは、今でも仲良し。本当にいい経験でした。
今年のナショナル・ツアーガイドの最終試験は2週間後だそうで、受講者の皆さんは真剣そのもの。皆さん晴れて合格して、今度はツアー中にお会いできますように!


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ハリエニシダの言い伝え

私の家の裏は、一面、ハリエニシダ(gorse)の茂みです。
まだ春浅いうちから咲き始め、場所によっては初夏まで咲きとおすこの花。アイルランドの野山を一面黄色く染め上げてくる、まるで春のじゅうたんのよう。

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昨日、近くに住む同業者の友人と、近所の野山を散歩しました。
今年はシーズンの始まりがゆっくりで、まだまだ本格的に忙しくはない私たち。
「ハリエニシダを見ていると、そろそろツアーに行きたくなるよね~」などとぼやきながら、せっかくなので、ひと枝家に持ち帰りましょ、とトゲの少なそうな枝を探していると、「ハリエニシダは家に持ち帰っちゃダメ!」と友人に止められました。

なんでも、アイルランドでは、

「ハリエニシダを家の敷地内におくと、その家の女性は不毛になる(子が産まれない)」

と言われるのだそうです!

「不毛(barren)」というなんだか恐ろしい言葉の響きに、「それだけは絶対イヤ!」と、即刻、花から手を放してしまった私。
こんなにたくさんある花なのに、庭に植えている人がいないのは、そういうわけだったんですね…。

この話を聞いて以来、窓の外に群生する黄色い茂みを見るたび、こんなに家の近くにこの花があって大丈夫なのだろうか…とちょっと心配になるのでした。(笑)

※過去の関連ブログ:ハリエニシダと歴史のひと枝


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さようなら、バーティ・アハーン首相

昨日より、アイルランド国内のTV、新聞を騒がせているのは、過去11年に渡りアイルランドのティーショック(Taoiseach=首相)を務めたバーティ・アハーン(Bertie Ahern)首相の突然の辞任のニュース。

bartie
The Irish Times(2008年4月3日付)より

国民に「バーティ」とファースト・ネームで呼ばれて親しまれているアハーン首相は、国内で大変な人気があり、昨年の総選挙で、歴代2人目となる3度目の当選を果たしたばかり。
その頃からか、首相になる以前の90年代初めの銀行口座への巨額な不正入金が暴かれ、不動産業者などからの賄賂ではないかとスキャンダルになっていました。
そのことが引き金となり今回の辞任を決意したとのことですが、会見では身の潔白を主張すると同時に、批判が高まる中で国の舵取りを続けていくのが困難になった…と話していました。

私がアイルランドに関わり出した頃から、ティーショックと言えばバーティ。
何年か前、選挙のキャンペーン中だったと思うのですが、ダブリン市内のスーパーマーケットに突然彼がやって来て、そこにたまたま居合わせたことがありました。
また、彼の行きつけのパブの前に黒塗りのメルセデスが停まっていると、「今ここにアイルランドの首相が来ていますよー」などとツアーのお客様にご案内しては、通り過ぎていたものでした。
そんなスモール・スケールのお国柄のせいか、長く務めた首相が退くとあって、私自身も個人的に感慨深い気持ちです。

私がそんな気持ちになるくらいですから、スキャンダルがあろうとも、当然多くのアイルランド人が彼の辞任を寂しく思っている様子。
ケルティック・タイガーによる経済発展や、北アイルランドの和平交渉など、彼が首相時代に納めた功績には評価されるべき点も多く、人柄云々ばかりではなく、プラクティカルな面での政治的指導力もある人だったのでしょう。
今日のThe Irish Timesの読書の投稿欄には、かなり感情的な手紙も寄せられていました。
「(スキャンダルを暴いたThe Irish Timesに対して)過去50年間読み続けてきましたが、これからはおたくの新聞はもう買いません!」とか、「メディアの皆さん、(バーティを批判して辞任に追い込み)これでハッピーでしょう?」といった皮肉めいたものなど。
「昨日のクロスワードに“地位を明け渡す=Give up a position”というクルーがあったけれど、あれは、このことを暗示していたんですね~。(答えは“辞任=resign”)」なんていうのもあって、クロスワード好きの私は、「私もそう思ったよ~!」とうなってしまったりして。(笑)

正式には、日本の首相のアイルランド訪問後の、5月6日に大統領に辞表を提出するそうです。
ゴールデン・ウィーク頃に、福田首相の訪問予定があるようですね。

ちなみに、次期首相候補として8割がた確実視されているのは、現・財務大臣のブライアン・カウワン(Brian Cowen)副首相。(上の写真で右端に写っている彼)
そういえば、数週間前にテンプル・バーのパブで彼を見かけましたが、公の場で見るよりフレンドリーな雰囲気の方でしたね。

※アイルランドでは、首相のことをティーショック(Taoiseach)と言います。ケルト時代の部族の族長を指すアイルランド語。


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旅チャンネルのアイルランド・4月の放送日お知らせ

次回の再放送日は… 4月13日(日)14:00~ です!

ヨーロッパ特選シリーズ~世界で一番住みやすい国 アイルランド編
旅チャンネル(Sky Perfect TV! ch.277)
(詳しい内容は過去ブログをどうぞ!)

以前に現地取材のコーディネートをさせていただいた旅番組。
タレントの原田里香さんが「暮らしやすい国アイルランド」の秘密を探るべく、ダブリン、コーク、ゴールウェイ、ドネゴールを旅します。
2005年4月の初回放送以来、繰り返し放送されていますが、アイルランドの素朴な温かみを感じられる良い番組に仕上がっています。
まだ見ていない方は、ぜひご覧になってみてくださいね!
(ケーブルTVを見られる環境が必要です)

★放送日は、旅チャンネルの番組表の「番組表カレンダー」から検索することが出来ます。(カレンダー下の欄にタイトル「やゆよ」「ヨーロッパ特選シリーズ」を打ち込んで→決定)

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