ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

ガリバーへの取り組み・NHKニュースで放送

2009年のガリバー上陸300周年に向けてさまざまな取り組みが行われている横須賀市ですが、その様子が、TVにて放送されます!

2007年10月2日(火)18:20頃~
NHKテレビ 首都圏ネットワーク しゅとけん元気印「ガリバーで町おこし」


只今、横須賀市内を巡回中のアイルランドからお送りしたガリバー・ハガキ絵ギャラリーも紹介されるようです。
首都圏にお住まいの方、どうぞご覧になってみてくださいね!

詳しくはgulliver2009さんのブログにて。

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ダブリンのビルマ民主化サポート集会

オコンネル通りにて、ミャンマーの民主化運動をサポートする集会が開かれていました。

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アイルランドでは「ミャンマー」ではなく「ビルマ」という旧国名を使用。軍事政権に国として反対である旨を表している。アメリカなども同じ

友人から署名を求めるメールが回ってきました。
人道的支援としての寄付など、何か少しでも自分に出来ることがあれば、積極的に参加したいという気持ちです。



ミャンマー人ガイド・ミーミーちゃんとミャーミャーちゃんのこと

添乗員時代、世界各地のさまざまな現地ガイドさんと一緒にお仕事をさせていただきました。
素晴らしくプロフェッショナルな方、とてつもなく面白い方、不慣れながらも一生懸命ご案内してくださって返って印象に残っている方…などなど、皆さんとの一期一会の出会いを今も懐かしく思い出します。

近頃よく思い出すのは、ミャンマー人ガイドのミーミーちゃんとミャーミャーちゃんのこと。
私が始めてミャンマーを訪れた1995年12月に、現地ガイドをしてくれたお2人です。

当時はミャンマーの観光が民営化されたばかりの頃で、「ビジット・ミャンマー・イヤー」と銘打って、国をあげてツーリズムに力を入れ始めた頃でした。
10名ほどの小さなグループでしたが、日本語を話すミーミーちゃんと、英語ガイドのミャーミャーちゃんの2人がついて案内してくれたのでした。

ちなみに、ミーミー、ミャーミャーという彼女たちの名は本名。
ミャンマーの人たちは、姓名の姓がなくファーストネームのみ。お2人とも木曜日生まれだから、「M」で始まる名前なのだと聞いた気がします。(ミャンマーでは生まれ曜日が重要で、お寺に曜日ごとの神様がいたり、生まれ曜日には家の前をホウキではくなど善行をするとか)

当時は私も若かったけれど、このお2人もまだ大学を出たての可愛らしいお嬢さんでした。
ミーミーちゃんは早見優似、ミャーミャーちゃんは石川秀美似の美人で、毎朝違ったロンジーをはいて「おはようございます!」とすがすがしい笑顔でホテルにお迎えに来てくれるお2人は、本当に可愛かったのです。

彼女たちの仕草・立ち振る舞いには、今の日本人女性が失ってしまったアジア女性の控え目さ、優しさがあふれていて、お客様一同、感激しっぱなし。
観光地の入り口で、ふと気がつくと「あれ、ミーミー&ミャーミャーがいないぞ?」ということがしばしば、どっちに行ったらいいの~とうろたえる添乗員の私。
探してみると、なんと年配のお客様の手荷物を持ってあげたり、歩くのが遅いお客様の手を引いてあげたりしているのでした…。
彼女たちにとって、日程を効率よく進めることよりも、目の前にいるお客様をヘルプすることの方が優先なのです。

しかし、時にはグループの先頭に立って、リーダーシップを取ってもらわねばならない場面もある。
本来、そっちの方が現地ガイドの仕事なのですが、そんな状況になると「ナオコさ~ん、やって~」と私に頼ってくるミーミー&ミャーミャー。
見るからにはかなげな若いお嬢さんたちですし、今の私なら「よっしゃ、やってあげましょう!」と逆に張り切ってしまうかもしれないのですが、当時は自分自身も「若いお嬢さん」のつもりでいたものですから(笑)、そんな2人が次第に無責任に見えてきて、イライラし始めたのでした。

ある日、マンダレーのホテルかどこかで何か問題が起こり、やはり「ナオコさ~ん、やって~」とお願いモードの2人。
ついに私のイライラが爆発、「あなたたち、ガイドでしょ。トロトロしてないで、さっさと仕事しなさい!」とか何とか一喝して、半泣き状態の2人を後に、さっさとその場を立ち去ってしまったのでした。

しばらくして、再び私のところへやって来たミーミー&ミャーミャーちゃん。
「ナオコさん」
と消え入りそうな声で呼ぶので、何かと思って振り向いてみれば、私に向かって合掌しながら「ごめんなさい」と謝る2人の姿が…。

その姿を見たとたん、あ~、私って、何て心の狭い鬼ババアだったんだろう~、と深い後悔の念が湧き上がってきたのでした。
いつもいつもお客様に親切にしてくれた優しい2人、「ナオコさん、何が好きですか?」とおいしいおかずをゲットしてくれようと気を遣ってくれた2人、観光バスの中で(ちなみに日本の中古車。「さくら幼稚園」と書いてありました)ビジット・ミャンマー・イヤーの歌を歌ってくれた2人。こんな心のきれいな人たちに、なんて意地悪なことを言ってしまったのかしら…と大反省。
「きつい言い方して、ごめんね~」と私も大謝りし、マンダレーの街頭で仲直りしたのでした。

当時のミャンマーは素朴そのもので、どこへ行っても親切にもてなして下さいました。
観光地の記憶はあまりなく、覚えているのはロンジーをはいて「タナカ」をホッペにこすりつけた人々のことや、托鉢の行列を成すお坊さんたちや、カレー味の素朴でおいしいローカル食のことばかり。(当時はレストランもあまりなかったのでしょう、バナナの葉っぱで出来たような屋根だけの場所で食事を取ることが多かったように思います)
そして、鬼のような私を仏に変えた(笑)、まるでアイドル時代の優ちゃんと秀美ちゃんのような可愛いミーミーちゃんとミャーミャーちゃんのことは、一生忘れられません。

きわめつけは、旅の最後。空港へ向かうバスの中でのことでした。
突然バスを停車させ、「ちょっと…」と姿を消したミーミー&ミャーミャーちゃん。
一体、何ごとかと心配していると、大量の米袋とお線香を持って戻ってくるではありませんか。
「コレ、お土産で~す」
と、3~4キロほども詰まった米袋ひとつづつ、ミャンマーの長くて太い線香数本ずつを全員に配ってくれました。

ミャンマーではお米が日本のような中粒米で、思っていたよりもずっとおいしくいただけたので、皆が「ミャンマーのお米はおいしいね~。日本へ持って帰りたいくらいだね~」とでも言ったのでしょう。
また、日本兵の墓へお参りに行った時、線香が大きく太いのを見て、これまた皆が「いい線香だね~。日本にもあるといいね~」とでも言ったのでしょう。
それを聞いて、しっかり覚えていた優しいミーミーちゃんとミャーミャーちゃん、ぜひとも日本へ持って帰ってください~、とお土産にくださったのでした…。

その優しい心遣いに感激し、皆が「ありがとう…」と受け取ると、最後に2人がもう一度、ビジット・ミャンマー・イヤーの歌を歌ってくれました。
空港で涙涙でお別れした後、大きな米袋と長い線香を持って途方に暮れる日本人十数名…。
もうスーツケースは詰めてしまったし、やっぱり抱えて飛行機に乗るんですかね~、そうですね~、それにしてもミャンマーの人は親切でしたね~、などとあやふやな会話をしながら、一同、お米と線香を手に帰国の途に着いたのでした。

あの時、「こんな重いものもらって…」と文句を言うお客様が一人もなかったのは、ミーミーちゃんとミャーミャーちゃんのおもてなしが真に心からのものであり、2人の純粋さに誰もが心を打たれたからでしょう。
ミーミー&ミャーミャー・マジックで、みんな、仏のような心になっていたのかもしれません。

その後も何度かミャンマーへ行くチャンスがあり、行くたび街が整備され、いろいろなことが便利になっていきました。
レストランもローカル食のバナナの葉っぱの屋根でなく、チャイニーズ・レストランへ行くことが多くなっていったように思います。
そして、現地ガイドの質も向上したようで、ミーミー&ミャーミャーちゃんよりも、もっとテキパキと仕事の出来るガイドさんが登場していました。

どの旅も楽しかったはずなのに、なぜかミャンマーといって思い出すのは、ミーミー&ミャーミャーちゃんと一緒に旅した1995年のあの時のことばかり。
良いことでも悪いことでも、人が心から正直に触れ合った場合、それは忘れられない経験として記憶されるようです。
私も彼女たちもまだ若くて経験が浅かったけれど、お客様に楽しい思いをしていただきたいとの気持ちは一緒で、格好悪いくらいに右往左往していたのでした。

現在ミャンマーで起こっている反軍事政権デモ、それに続く武力弾圧の様子が日々報道されるのを見て、楽しかったミャンマーの旅を思い出し、いたたまれない気持ちです。
ミーミーちゃん、ミャーミャーちゃん、その他私がミャンマーで出会った人々は、今どこでどうしていることでしょう。

今日のThe Irish Timesには、日本人ジャーナリストの長井健司さんがカメラを手にしたまま至近距離で射殺される瞬間の写真が載っていました。
長井さんや犠牲となったミャンマー人の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げると共に、一刻も早く平和で民主的な国となることを願ってやみません。

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The Top of the Morning!

今朝は、ゴールウェイ湾に昇る美しい朝日で目覚めました。

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ゴールウェイのホテルにて、午前7時ごろ。重たい雲を押しのけながら昇る朝日

海の見える場所に住んで、一日の始まりに毎朝こんな朝日を拝むことが出来たら…。
お日様パワーで思い切り元気な人生を送れそう!


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ゴールウェイのお気に入りのブティック

ゴールウェイに来て時間があると、必ず立ち寄るショップがあります。

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Twice as Nice
Quay Street, Galway City.
Tel: + 353 91 566 332

アンティーク風リネンやコットンのベッドカバー、レースをあしらったテーブル・クロス、ブラウス、ワンピース…などなど、女の子が好きなものがずらり。
中にはホンモノのアンティーク・リネンやアクセサリーもあって、眺めているだけでロマンチックな気分に…。

狭い店内にある階段を上ると、上階には古着風の素敵なお洋服がずらり。
洋服の方は、リネン類に比べてお値段もリーズナブル。ユニークなデザインの可愛いトップやワンピースが見つかります。

今日立ち寄った時も、とても心魅かれるトップがあったのですが、もう一日ゴールウェイに滞在するので、一晩考えてからにしよう…と思いとどまりました(笑)。

アイルランドは実は地方都市にも、素敵なブティックや小物類のショップが多いのです。
ゴールウェイの街も近年とってもおしゃれになってきているので、今度ゆっくりとショッピングに来たいものです。

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真っ赤なボウタイ・ブラウスにカントリー調のカーディガン。昔の小説の中の女の子みたい~!

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『ONCE』の意味って…?

しつこく『ONCE』についてですが…

先日、監督のジョン・カーニーに会った時

「グレン演じる主人公って、なかなか決断できない典型的な(優柔不断の)アイルランドの男の子って感じですよね~」

とポロリと言ったところ、

「それだよ、それこそが『ONCE』なんだよ!」

とこちらに向き直って力説していたのが、印象的でした。

このタイトルは、ストーリーが出来上がっていく中で、自然に浮かんできたものだそうです。

ひとたび、有名になれば…
ひとたび、お金を手に入れれば…
ひとたび、恋人を取り戻せば…

「ひとたび…すれば(ONCE)、この世はバラ色だ~」と夢見ながらも、繊細なのか、ノウテンキなのか、なかなか踏み出すことが出来ないアイリッシュの男の子。
時にそれが優柔不断な結果を招きかねないのですが、同時に、彼らの原動力であるのかも。

どうせそんなことありっこないさ~、と冷めた生き方をするよりも、「ONCE…」という熱い思で夢を見る。
その「ONCE現象」が、アイリッシュがアイリッシュである所以なのね~と妙に納得してしまったのでした。

日本のプロモーションでは、「人生でたったの一度きり…」と「ONCE」を解釈しているようですが、タイトルに込められた監督の想いは、もうちょっと深いところにあるのでした。


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『ONCE』のロケ地めぐり!

今回の『ONCE ダブリンの街角で』のプロモーション取材では、ジャーナリストの方々を映画のロケ地めぐりにもご案内しました。

監督のジョン・カーニーが目指したのは、娯楽映画ではなく「ダブリンを舞台にしたフランス映画」といったアートなイメージ。
ロケ地はすべてダブリンとその周辺で、ダブリン在住者には見ていて楽しいくらい、明らかにココと分かるようなお馴染みの場所ばかりです。

まずは、グレン演じる青年がバスキングしているグラフトン通り(Grafton Street)。この辺りで歌っている時に、マルケタ演じる女の子と出会います。
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バンドのメンバー集めをした場所。「シン・リジィしか演奏しない」と言い張る彼らは、フィル・ライノット像の前にいました。
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レコーディングをしたのはテンプル・バーのサン・スタジオ(Sun Stadios, Crow Street, Temple Bar, Dublin2)。入り口でうろうろしていると、親切にも中に入れて写真を撮らせてくれました。
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レコーディングが終了し、カー・テストの後でみんなで青春するドリーマウント・ビーチ(Dollymount Beach、Bull Island off Clontarf Road, Dublin3)。
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マルケタ演じる女の子が住むアパート(21 Mountjoy Square East, Dublin1)はここ!
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2人がバイクで出かけ、マルケタが結婚していることを話すシーンは、ダブリン南郊外のキライニー・ヒル(Killiney Hill)。映画の中でもこんなふうにバックにウィックロウの山々が見えています。
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(写真はVirtual Touristより。ちなみに、この近くにはエンヤやボノの豪邸があります)

そして、グレン演じる青年の実家、掃除機屋さん(Hoover Centre, Harold's Cross Village, Dublin6)もちゃんと実在します!
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グレンとマルケタがダブリン・バスに乗ってここへ行く途中、バスの窓にハロッズ・クロスの目印であるハイ・クロスがくっきり映っていたので、この辺かな~と思ったらその通りでした!

その他、マルケタがピアノを弾く楽器屋さんはウォルトンズ(Waltons, George Street South)、ギター・ケースのお金が盗まれて追いかけて行く公園はセント・スティーブンズ・グリーン(St. Stephan's Green)、2人が一緒に歩くマーケット(George Street Market)、レコーディング後に歩くのはテンプル・バー(Temple Bar)…などなど。

ダブリン空港のエスカレーターでのシーンというのも撮影されたそうですが、使われることはありませんでした。

自分の暮らす街が映画や小説に出てくるのって、なんだか楽しいですよね。
そういえば、私の実家近くの河原が『たそがれ清兵衛』に出てきた時も、「あっ、ここだ~!」と興奮して見たものでした(笑)。

※関連ブログ:『ONCE』の監督ジョン・カーニー『ONCE』の主演グレンとマルケタ


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『ONCE』主演の2人・グレンとマルケタに会う

昨日の監督のインタビューに続いて、今日は『ONCE』の主演のお2人、グレン・ハンサード(Glen Hansard)とチェコ人のマルケタ・イルグロヴァ(Marketa Irglova)にお会いしました。

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終始仲良しさんのお2人。映画撮影後、私生活ではカップルに~

ギターを背中にしょって現れたグレンは、映画の中そのまま。(映画に出てくる例の穴の空いたギターです!)
一方、プラハのハイスクールを卒業したばかりの若干19歳のマルケタは、映画で見るよりボーイッシュな印象。ごく普通の堅実なお嬢さんで、街で見かけても、まず彼女とはわからないでしょう。

写真撮影に続いて、たっぷり2時間のインタビュー。
もともとこの映画は、キリアン・マーフィーが主演する予定でした。
キリアンの相手役として、音楽の出来るチェコ人の女の子を探していた監督のジョンに、マルケタを紹介したのがグレン。グレンとマルケタは、長い間、マルケタの家族ぐるみの友人関係でした。
プラハの普通の高校生だったマルケタに、「キリアンと映画に出ない?」と電話をかけたグレン。話はとんとん拍子に決まったものの、今度は制作費の削減などの問題が持ち上がり、結局、キリアンは役を降りることに。

ダブリンのバスカーの物語ということで、バスキング歴の長いグレンから、さまざまなエピソードを聞いて脚本を書いていたジョン。
では、いっそのこと、グレン本人にその役をしてもらったら…?ということになり、グレン本人の意思とは関係なく(笑)、撮影がスタートしてしまったようです。

俳優ではない2人が主演するこの映画、セリフが覚えられず、思うように演技が出来ず、脚本からどんどん離れてアドリブになってしまったこともしばしば。
予定した多くのセリフが削除され、音楽に取って代わり、結果的に「音楽映画」となったようです。

例えば、2人がダブリン・バスに乗って、グレン演じる男性の家へ行くシーン。
画面が揺れているのは、グレンの即興の「掃除機の歌」が可笑しくて、カメラマンが笑ってしまったからだとか。

また、男女のロマンスの部分は監督のジョンの実体験、バスカーの人生の部分はグレンの実体験が反映されているとのこと。
グラフトン通りでバスキング中にお金が盗まれるシーン、街でバンドのメンバーを集めるシーン、銀行でお金を借りるシーンなどは、「いつの日か、ボブ・ディランになってやる~」と音楽一途に生きていた、グレン・ハンサードの下積み時代の実話だそう。
『ONCE』がささやかでロマンチックな作品ながらも、どこかリアリティーがあるのは、そのためだったんですね。

グレンの話で印象に残ったことは、この映画は現在のダブリンでありながら、「ケルティック・タイガー」の要素を全く排除した作品であること。
すなわち、ジョンもグレンも、ケルティック・タイガーによって変わったダブリンを、「自分たちのダブリン」と認めていないのです。
私自身、この春、この作品を映画館で観たとき、なんだか10年くらい前のダブリンを見ているような気がして違和感を感じたのですが、それこそが、彼らの意図するところだったようです。
それでも古臭い感じはせず、とってもアーティーな作品に仕上がっているのは、30代後半になったジョンとグレンの青春のバイオグラフィーに、異文化・異世代の不思議な女の子・マルケタの存在がピリリと効いているからなのでしょう。

さらに彼らのバイオグラフィーはスクリーンの中だけで終わらず、グレンとマルケタという異文化・異世代カップルを生み出す形で続いていったというのが興味深い。
そこには本人たちの意図するところとは無関係に、21世紀のダブリンのストーリーが体現されてしまったかのような不思議さがあります。

それにしても、グレンが昔かたぎのちょっと優柔不断で熱いアイリッシュであることは映画からもうかがえますが、マルケタの19歳とは思えぬクールで落ち着いた様子には、取材陣一同、オドロキ。
ノーメイクにセーターとジーンズ姿で、グレンに寄り添うにように現れて、挨拶もそこそこにテーブルの上の角砂糖をほおばり始めたマルケタ。
「家には粉砂糖しかないから珍しいの」
と、とっても嬉しそう…。
ところが、いったんインタビューが始まると、その英語の流暢なこと、賢い話ぶりに、一同「ほぉ~」と感心。
まだ若いのに、自分をしっかり持った大変素直で賢いお嬢さんなのでした。

2人は今後も俳優になるつもりは全くないそうで(グレンはハリウッドからのさまざまなオファーを断り続けているそうです)、今回の映画出演で、自分たちの音楽が評価されたことが何より嬉しかったとか。
『ONCE』のような、たった3週間で撮影されたロー・バジェット映画が成功を収めたことで、この世界の敷居が低くなり、より多くの人がチャレンジするようになってくれたら…とそんな気持ちだそうです。

今回のインタビュー記事は、女性誌・音楽関係各誌に掲載される予定。
また、グレンとマルケタのお2人は、10月下旬にはプロモーションで来日するそうですから、日本のメディアでもお目にかかれるかもしれませんね!

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『ONCE』の監督ジョン・カーニーを訪ねて

11月3日より日本でロードショーが決まったアイルランド映画『ONCE ダブリンの街角で』
日本公開に向けてのプロモーション取材にいらしたジャーナリストの方々をお連れして、ウィックロウの小さな村で新作フィルムを撮影中のジョン・カーニー(John Carney)監督を訪ねました。

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若干37歳の若き新鋭ジョン・カーニー監督

多くのアイルランド人がそうであるように、気さくにまるで友達のように接してくれるジョン。
忙しいロケの合間におじゃました私たちに、「遠いところを来てくれてありがとう。ダブリンまで出向けなくてごめん」と気を遣ってくれました。

和やかに写真撮影をしたあと、今度はパブで食事を取りながらのインタビュー。
『ONCE』の誕生秘話、撮影裏話などを、気さくに話してくれました。
ストーリーは、ジョン自らの経験から自然発生的に生まれたものであったこと、グレン・ハンサード演じる主人公のガールフレンド(ビデオ映像として登場)はジョンのホンモノのガールフレンドであること…など。

男女の愛はたくさん・さまざまな形があって、だからと言って恋人以外とアフェアーを持つというのではなく、別の形で昇華される(映画の2人は「ミュージック」で)こういう形の愛もこれまた「愛」としてありなんだよ…。
そんな彼のフィロソフィーに、大いに共感したのでした。

この春、ダブリンの映画館で観た『ONCE』ですが、監督の熱い想いを聞いて、もう一度観てみたくなりました。
日本の皆さんも、ぜひぜひご覧になってみてくださいね!

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ジョンの新作映画『Zonad』。アヴォカ(Avoca, Co.Wicklow)で撮影中

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宇宙からZonadがやって来た!? 一緒に走るのは子役のケヴィン君。日本のチョコレートをあげたら大喜びしてくれました~


嬉しい瞬間

約1週間程ご一緒させていただいたグループさんとも、いよいよ明日でお別れ。

「ナオコガイドさんのおかげで、アイルランドが好きになりました~」

旅の終わりにこんな言葉をいただくと、連日の疲れもどこへやら。
ああ、ご案内させていただいてよかったな~、と、全身がしみじみ充実感に満たされる、嬉しい瞬間です。

こういう嬉しい言葉をかけて下さるお客様は、ご自身の旅を楽しもうというポジティブな姿勢のある方。
どういった状況でも楽しく過ごせる方なのだと思います。

今シーズンはもう数週間、忙しい日が続きますが、こんな嬉しいフィードバックをいただくと、明日からまた頑張れそうです!

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シャノン川にかかる虹(リマリックにて・9月16日)

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心配事が消える石

つるつるに磨かれたコネマラ・マーブル
直径3センチ位の小さなこの石は、「ウォリー・ストーン(Worry Stones)」と言って、真ん中のくぼみをさするとあ~ら不思議、心配事が消えて心安らかに…!

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コネマラ・マーブル・ビジターセンターにて

早速試してみたお客様たち。

「お~、なんだか気持ちええな~」

とその効果に感激。
会社の皆さんへのお土産に…と、たくさん買っておられました!

※アイルランド全国のお土産屋さんに売っています。

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インディアン・サマー

アラン諸島へのフェリーの船上にて。

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すがすがしい青空のもとで日光浴。
日差しは強く、空気はすっきりさわやか~。

この夏は冷夏だったアイルランド。
9月になって、埋め合わせをしてくれているようです!

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仕事の成功は「感動する心」から

2日前よりご案内しているグループさんは、西日本を中心とする流通・食品関連のさまざまな企業の幹部の皆さん。
スーパーマーケットや、有名食品会社の社長さんたちで構成される懇親会のお仲間旅行です。

メンバー28名のうち、なんと27名が男性!

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ジャイアンツ・コーズウェイにて童心に返ってはしゃぐ皆さん!

ほとんどの方たちが企業の社長さん。
社内ではきっと厳しい顔をされたりするのでしょうが、ここでは皆さん気さくでとっても楽しそう。

いろいろなお客様をご案内する中でいつも思うことは、本当にその世界のトップとして活躍されている方ほど、かえって社長然として威張ったりしていないものです。
マナーがよくて、周囲への気配りに優れている方が多い。

そして、第一線でバリバリ活躍されておられる一流の方ほど、素直で、豊かな感性を持っておられる方が多いように思います。
アイルランドで見るもの聞くものに、「はぁ~」とか「ほぉ~」とか感激してくださっている今回のグループさん。
この「感動する心」が、お仕事の成功にもつながっているように思うのです。

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アイルランドでロケしたアニメーション映画『スカイ・クロラ』

2008年の劇場公開に向けて、3ヶ月ほど前に製作発表となったアニメーション映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』

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この映画はアイルランドとポーランドの風景を舞台にしているのですが、ちょうど昨年の今頃、アイルランドで行われたロケを私がご案内させていただきました。

日本のアニメ界のみならず世界的に活躍されている押井守監督と、プロデューサーの石井さんを筆頭に若く優秀なスタッフの皆さん。
アニメーションもこんなに詳細にロケをするのね~、などと感心しながら、モハーの断崖やアラン諸島などアイルランドの西海岸を中心に、楽しくご案内させていただいたのでした。

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ゴールウェイからモハーの断崖へ至るコースト・ロードにてロケ中(2006年9月)

これまでもアイルランドの風景が舞台となったアニメーション映画は数多いものの、今回は実際のロケの現場にいたのですから、あっ、この場面は…なんて見たとたんに分かってしまうかも。
アイルランドの風景が、一体どんな風に作品に登場するのか、今からとても楽しみです。

ロケ終了後、アイルランドを舞台にしたシーンで新聞を読むシーンがあるとのことで、The Irish Timesををお送りしたことがありました。
小道具や背景もすべてホンモノ。
また、製作発表時の監督の記者会見によると、アイルランド人とポーランド人の顔を描き分けることを意識しているとのこと。なんという芸の細かさでしょう~。

実はこの映画、現地ロケのご案内以外にも、アイルランドを舞台としたシーンのセリフの英訳をさせていただく形で関わらせていただきました。
「アイルランドで話されている英語に…」とのことで、出来るだけ生のアイリッシュらしい表現に訳したつもり。
全体のセリフの中のほんのちょっぴりではありますが、それが世界の劇場で放映されるかと思うと、これまたわくわくします!

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庭に妖精

ダブリンの下町の住宅街で、「妖精の庭」発見!

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この「庭に妖精」の光景、以前はアイルランドのあちこちに見られたのですが、最近すっかり少なくなりました。
観光バスの中から、

「皆さん、あそこの庭に妖精がいますよ~」

なんて言っていたものですが、そういえば、あの庭も、この庭も、妖精はみんないなくなってしまった…。
この手のガーデンは今や時代遅れなのでしょうかね~。

数ヶ月前に取材旅行でご一緒したライターさんと

「妖精狩りにでもあったんでしょうかね~」

と案じていたのですが、よかった、よかった、ちゃんといましたよ。
妖精の皆さん、これからもどうか、お元気で。

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「ガリバー・ギャラリー」小学校を巡回!

以前にアイルランドからお送りしたガリバーのハガキ絵67点が、現在、横須賀市内の小学校を巡回中。
10月初めまでの約1ヶ月間、横須賀市浦賀地区の6小学校を巡回するそうです。

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浦賀小学校にて。空き教室を利用して、先生たちや図書ボランティアのお母さんたちが飾り付けしてくださったそう

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絵を眺める子供たち!

もともと子供の日のイベントのために、アイルランドの子供たちに描いてもらって出来た「ガリバー・ギャラリー」。
gulliver2009さんのご尽力により、より多くの人たちに見ていただけることとなりました。

お礼にいただいたボールペン&シャープペン、みんなで使わせていただいていますよ~!

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セルティック・パークへ!

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セント・アンドリュースからベルファーストへの途中、グラスゴーに立ち寄りました。
お客様のご希望で、中村俊輔選手が活躍するセルティックFCのホーム・スタジアムを見学!

セルティックはもともと、グラスゴーのカトリック系住民が住む地域で発祥したサッカー・チーム。そこにはアイルランドからの移民も多かったことから、今もアイルランド人にも大変人気のあるチームのひとつです。
以前に、セルティック・ファンの多い北アイルランドのデリーの町を歩いていたときのこと。
街があまりにもし~んと静まり返っているので、どうしたことかと思って聞いたら、「みんなセルティックの応援にスコットランドへ行っちゃったよ」と言われたことがあったくらい。

ちなみに中村選手は、アイルランド人には「アイリッシュ・ジャパニーズ・プレイヤー」など呼ばれて親しまれているそうです。
「ナッカムラ~(ナを強調))」と彼の名を英語的に呼ぶと、どうもそれがアイリッシュ名の「マックナマラ~(McNamara…最初のマを強調)」に聞こえるらしく、「おお、あの日本人はアイリッシュではないのか!?」ということになったらしい…。
単純だけど、なんだか嬉しいようなエピソードですよね。

ホーム・スタジアムを見て感激し、私もセルティックのファンになりそうです~。

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収容人員6万人のセルティック・パーク


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スコットランドへお迎えに…

スコットランドに来ています!

セント・アンドリュースに滞在しているお客様をアイルランドへお連れするため、ダブリンより、丸一日かけて延々と旅をしてきました。

ベルファースト-ストランラー間はフェリーで約2時間。アイルランドのドライバーと一緒に空っぽのバスで乗船し、ストランラーに着いてからさらに走ること約4時間。長かった…。

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カーフェリーでアイリッシュ海を渡る(ベルファースト-ストランラー間)

ストランラーからの道中の景色は大変美しく、さすがに大昔は地続きだっただけあって、北アイルランドの海岸沿いやドネゴールとよく似ている。
この辺りがロバート・バーンズゆかりの地なのね~などと、感激しながらドライブしてきました。

日が落ちかける頃、ようやくセント・アンドリュースに到着。

ゴルフ発祥の地でもあり、英国のウィリアム王子が学生生活を送った大学街としても知られるセント・アンドリュース。
明日の朝にはお客様をお迎えして、そっくり同じ道をベルファーストへお連れしなくてはならないので、日の入りと競争で大急ぎで街歩きをしてきました…!

それにしても、丸一日走ればスコットランドの東端まで来れてしまうところがスゴイ。
ちょっとスコットランドへお客様のお迎えに…来れてしまうのですから。

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北海を望む美しい街セント・アンドリュース

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マクレディン村のオーガニック・マーケット

ウィックロウの山の中で行われる、おしゃれなオーガニック・マーケットへ。

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ここはマクレディン(Macreddin)という名の、地図にも載らないような小さな村。
この村は今から約100年前に誰も住まなくなって消滅してしまったのですが、7年前、ここにBrookLodgeというホテルがオープン。ホテルを中心とした一つの村として、再びよみがえったというわけです。

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BrookLodgeは、国内外で定評のあるオーガニック・レストランがあることで有名。
そこに食材を卸しているサプライヤーたちが中心となり、夏の間の第一日曜日、ホテルに隣接する村でオーガニック・フード・マーケットが開かれます。

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ホームメイドのパン屋さん。その他、ソーセージ、スモークしたフィッシュ、チョコレート、新鮮な野菜や果物などなど、さまざまなお店がずらり

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コマ切れオリーブの瓶詰めはパスタに便利~。一瓶、早速買いました~

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オーガニック・アイスクリームを食べながら…

村のショップでは、オーガニック・チョコレートや石けん、シャンプー、アロマオイルなどを売っています。

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見るからに古そうなこのショップ、実は7年前にホテルが出来るときに建てられたもの!

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ホテルで使用されているアメニティーはここで買えます

緑に囲まれてピクニック・ランチ。
マーケットでバーガーを買って、村のパブでギネスを調達。

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ギネスがBrumersのグラスに入っているところがこだわらなくていい感じ~

お昼過ぎからはジャズの演奏も始まって、ますますにぎやかに。
この夏最後のマーケットだった上、ホテルの方ではセレブリティー・シェフのバーベキュー・パーティーが行われていたりして、イベント盛りたくさんの日曜日でした。

ホテルのオーガニック・レストランや、スパの話は、また後日アップします~。

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BrookLodgeのオーガニック・フード・マーケット
4または5月~9月の第一日曜日 11:00~17:00
※Macreddin村(Co. Wicklow)はダブリンより車で約1時間。最寄りの村はRathdrumもしくはAughrim。ここより標識あり


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只今工事中!UK&アイルランド初のリッツ・カールトン

この秋、イギリス&アイルランド初のリッツ・カールトン・ホテル(The Ritz-Carlton Powerscourt)がダブリン近郊のパワーズコート(Powerscourt, Co. Wicklow)にオープンします。
高級ホテルの取材に行ったはずが、すっかり工事現場の作業員と化してしまった私たち…!

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ライターのNさん(左)、セールス&マーケティング部長のジル(中)と一緒にハイ・ポーズ!プレジデンシャル・スィートの屋上テラスにて

只今、オープンに向けて突貫工事の真っ最中。
案内してくれたジルも、「オープンはいつですか」との私たちの質問に「それがね~、10月1日なのよ~、はっはっはっ」と笑うしかない…といった様子。

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正面玄関の入り口ドーム

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7階建てホテルにも関わらず高い建物に見えないのは、下に掘り下げて造られているから

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4つの庭園のうちのひとつ「秘密の花園」…と言われても今はタダの工事現場

全200室の多くがスィートというこのホテル。
10月1日からの宿泊予約をすでに受け付けているけど大丈夫…?といらぬ心配をしてしまいましたが、さすがに客室の方はだいぶ完成していたのでほっと一安心。

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客室入り口のインターホン

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居心地良さそうなリビングルーム

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バスルームの鏡にはテレビが内蔵されています

このホテルの話題のひとつは、スコットランド出身の有名シェフ、ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)のレストランがホテル内にオープンすること。
元サッカー選手というユニークな経歴を持つゴードン・ラムゼイは、現在ロンドンに4箇所、ドバイ、日本のコンラッド東京にもレストランを持つというセレブリティー・シェフ。
彼が腕をふるうことになる、出来立てピカピカのキッチンを見せてもらいました。

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キッチンを見晴らす高台には、革張りのシェフズ・テーブルが!

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シェフズ・テーブルとは、ゲストがキッチンに潜入し、料理長気分で高みの見物をするというもの。
12人のグループで貸し切ることが出来るそうです。
お寿司屋さんのカウンターよろしく、セレブ・シェフに向かって「アンコウをお刺身風に~!」な~んてオーダーしてもいいのかしら?

そして、1泊朝食付き5000ユーロ(約80万円)というプレジデンシャル・スィートへ。

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ベッドルームからウィックロウを代表する山シュガーローフを臨む

ホットタブ付きの屋上テラスはまだ全くの工事現場。

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お風呂につかりながらこの景色を独り占め出来るのは、一体どんなお金持ちなのでしょうかね~!

The Ritz-Carlton Powerscourt
Powerscourt Estate, Enniskerry, Co. Wicklow, Ireland
Tel: +353 1 274 8888
Fax: 353 1 274 0107


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