ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

悲劇のヒロイン・イゾルデ姫の塔?

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この写真は、中世ダブリンの見張り塔のひとつ、イゾルデ塔(Isolde's Tower)の基壇部分を上から見下ろしたもの。
昨日のパットとのウォーキング・ツアーで、普段は鍵のかかっているゲートを開けてもらい、見ることが出来たものです。

中世のダブリンは城塞都市でした。城壁の長さは3キロにも及び、31もの塔&城門があったそうです。18世紀、街の近代化に伴い取り払われ、現在はクライスト・チャーチ大聖堂の西側などにほんのちょっぴり残るのみ。

この塔は、1993年、アパートメントの建築工事中に発見されました。
13世紀半ばに建てられた見張りの塔で、リフィーを見晴らす北東の角に位置していたものです。

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(史跡横の壁に描かれた図。白線が城壁、イゾルデ塔は右上角の二重丸

塔の壁の厚みはなんと3.9メートル!それだけ、町の防衛上、重要な位置にあったことがうかがえます。
現在、上から見下ろすことになるのは、塔が建てられて700年経つうちに、地面の高さが約3メートルほど高くなってしまったため。クライスト・チャーチ大聖堂など中世からの建物が、しばしば現在の道路から低い位置にあるのはそのためです。

私はイゾルデ塔という名前から、この塔のことが以前から気になっていました。
イゾルデとは、アーサー王伝説にも出てくる『トリスタンとイゾルデ』(ワーグナーのオペラでも有名)で、コーンウォールのマーク王に嫁いでいったアイルランドのお姫様!
マーク王との政略結婚がイヤだったイゾルデ姫、コーンウォールへの船旅に同行したトリスタンに恋の媚薬を飲ませ、メロメロに…もともとトリスタンのことが好きだったらしいですが、現在にもこんな媚薬があったらな~と思わずにはいられない話です。
しかし、この2人の場合は禁断の恋。トリスタンは王の甥であり、さらにイゾルデの元婚約者を殺した人物…とまさにどろ沼。最後は2人とも、愛ゆえに息絶えてしまうのです。はあ~。

この伝説は、『ダールモットとグローニャ』とか『悲しみのディドラ』といった悲恋をテーマとしたアイルランド神話が元になっているといわれています。恋の媚薬が登場するところは前者に似ていますし、2人とも死んでしまうところは後者に似ている、といった具合です。

イゾルデ姫は、アイルランド南西部のウェックスフォードからコーンウォールにお嫁に行ったとされていますが、もしやこのダブリンのイゾルデ塔も何か関係しているのでは…と以前から気になっていた質問をパットにしてみたところ「塔の名の由来は不明」だそうです。がっくり…。イゾルデ姫がこの塔に幽閉されていた…とか何とか、ロマンチックな答えを期待してたのに(よく考えてみれば時代が違うのですが)~。
パットいわく、トリスタンはダブリン出身(!?)かもしれないそうですから、将来アパートメントを建設してたら、トリスタン塔な~んていうのが発掘されたりして!

イゾルデ塔は、近い将来、修復して再建の予定とのこと。上に建てられたアパートは壊してしまうんでしょうかね~。
それまでは通常ゲートから除くのみですが、イゾルデ姫を偲んで見てみようという方、場所は…Temple Bar西側のEssex Street Westからリフィー川へ抜ける細い路地Exchange Streetへ入り、すぐ右側です~。



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パット・リディー氏とダブリンを歩こう!

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昨日ガイド仲間からテキスト・メッセージが回ってきて、本日午前10時より、パット・リディー(Pat Liddy)氏によるダブリン・ウォーキング・ツアーが無料で行われるとのこと!

パット・リディー氏については、以前に彼のエキシビビョン&トークに参加したことをちらりとお話したかと思います。
ダブリンで無料配布されている有名なイラスト地図『Dublin Vistor Map & Guide』の作成者で、ダブリンの歴史やアートについてのさまざまな著作があり、ラジオにもよく出演している歴史家。
私はパットの『Walking Dublin』と『Secret Dublin』(New Holland Publishers Ltd.発行)の2冊を以前から愛読していますが、「ダブリンのトリビア」満載でとても役に立っています。

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(これがパット作のイラスト・マップ。ツーリスト・インフォメーションなどで手に入ります。)

集合場所は、リフィー・ボヤージュ号の出発地でもあるBachelors Walk5月1日よりいよいよ正式に始まるPatのウォーキング・ツアー(今のところ…10:15&14:30スタート、所要2時間、10ユーロの予定)の出発点も、ここBachelors Walkとなるそうです。

本日のメンバーは、今日の無料ウォークの主催者でもある、ユニークなアトラクションViking Spalash Toursのガイド5名と、私たちナショナル・ガイド仲間からシュネード(このところほぼ私の相棒状態)、マイケル、私の3名。テキストの送り主アイタと、リフィー・ボヤージュの名物ガイド・ジェリーは残念ながら登場しませんでした。

全員がプロのガイドということで、一般的なことは省いてもらい、パットの取っておきのネタの数々を披露してもらいました。バイキングが活躍した時代、中世の城塞都市だった時代のダブリンにちょっとタイムスリップしてきました~といった感じの、臨場感たっぷりのあっという間の2時間!
普段何気なく見ている街並みに、歴史があるわあるわ…!あそこは中世、ここはジョージアン時代・・・と、数百年のダブリンの変遷を、一気にたどった気分!

ちなみに、ダブリンには私たち日本人ガイドによる日本語ウォーキング・ツアーもあります。ご興味のある方はこちらへ。ダブリン博士になれますよ~。

『ケルズの書と国立博物館』『ダブリン2大教会』
所要1.5時間、25ユーロ(入場料込み)
ミキ・トラベル主催
Tel:+353-(0)1-878-8007 / E-mail: mikit@indigo.ie



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イースター蜂起のリーダーたちが眠るアーバー・ヒル墓地

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数日前に、ガイド仲間のシュネードと行ってきたアーバー・ヒル墓地(Arbour Hill Cemetary)です。

ここは、私とシュネードが前々から訪れたいと思っていた、1916年イースター蜂起のリーダーたちの墓所
昨年何度も行こうしたのですが、そのたびに大雨に降られて実現せず年が明けてしまっていたので、この日も強風が吹き荒れる寒い日でしたが、ついに行ってきたのでした。

1916年イースター蜂起というのは、アイルランド独立への第一歩とも言える歴史的事件。独立を目指す愛国者たちによる反乱で、ダブリン市内で5日間にわたる攻防戦が繰り広げられたのち、降伏、首謀者14名が処刑されたという痛ましい事件です。
皮肉なことに昨日暴動があったオコンネル通りの中央郵便局(GPO)前で、90年前の蜂起も勃発したのでした。

処刑されたリーダーたちの遺体は、殉教者として崇められて大衆の愛国心をあおることを恐れて、市街地北西のアーバー・ヒル刑務所の敷地内にひっそりと埋められました
近年になってモニュメントがつくられ、手前の緑地帯を縁取る花崗岩のプレートに、アイルランド語と英語で墓碑銘が刻まれました。

モニュメントの十字架の両側には、アイルランド語と英語で「独立宣言書」全文が刻まれていました。これが、GPO前で声高らかに読み上げられたアイルランド初の独立文書。

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全文を読んでみたい方はこちらのサイトにあります。
シュネードはアイルランド語で、私は英語で、彼らの墓所の前であたらめて読んでみましたが、何度読んでも彼らの熱い情熱がたぎる感激的な文章だと思います。

シュネードいわく、この「独立宣言書」は出だしからしてすごいんだそうです。女性の選挙権さえまだなかったこの時代に、「アイリッシュメン並びにアイリッシュウイメン」で始まるとはなんと画期的な

ジェイムズ・コノリーを敬愛するシュネードは、彼の名が刻まれたプレートの前で感激もひとしお。しばし黙祷をささげていました。
アイルランド人にとっては特に神聖な場所であることはいうまでもありません。

アーバー・ヒル墓地は、国立博物館・本館(コリンズ・バラック)の裏手にあります。博物館の駐車場から坂を上がり、道路を渡った向かい側。
訪れる人も少ない場所ですが、独立時代の歴史にご興味のある方は、ぜひとも行ってみてください。いろいろな思いが込み上げてきます。

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(モニュメントはこちらThe Church of the Sacred Heartの裏にあります)

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(教会の隣りに今も残るアーバー・ヒル刑務所の建物。19世紀ビクトリア様式の典型的な刑務所)



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ダブリンの暴動に怒り心頭

ダブリンのシティー・センターで、信じられないような暴動が起こりました。

買い物に出かけたマリアちゃんが、「オコンネル・ストリート、ファイヤー、バイオレンス…!」と大騒ぎで帰って来たので、何事かと思い、インターネットでThe Irish Timesのブレーキング・ニュースを見てびっくり。
北アイルランドから来たロイヤリスト(プロテスタント側)のオレンジ・パレードに反対して、約300名のリパブリカン(カトリック側)がダブリンの目抜き通りのオコンネル通りで暴動を起こしているというではありませんか!

その後、6時、9時半のニュースを見て、驚きから怒りに変わりました。
暴動はオコンネル通りからナッソー通り、キルデア通りとリフィー川南岸まで広がり、41名の逮捕者、警官・ジャーナリストを含む14名の負傷者が出たそうです。

ニュースの映像は、ショッキングなものばかり。
街の真ん中でメルセデスが炎上、店のショーウィンドーが割られ、警官に火炎瓶を投げつけるは、ジャーナリストに殴りかかるは…見ているこちらが恥ずかしくなるような愚行の連続。その後に映像が出たイラクの様子と、見分けがつかないくらいでした。

私が腹がたつのは、この暴動の裏には明確なメッセージが何もないということ。
例えばこれが、政治的テロだとか、独立を目指しての暴動、または真の意味での宗教的対立など、何らかの切羽詰った主張があってのことであれば、まだいいんです。最大限譲歩して、政府への個人的恨みだとしてもいい。
しかしこの人たち、そういう熱いものを持っているわけじゃないと思います。極端に言えば、「うわ~、オレンジパレードだ、大騒ぎしてるぞ~、最近面白いことなかったし~、プロテスタントって悪い奴みたいだからやっつけちゃえ~」みたいな、実に衝動的かつ、こういった機会を利用して暴動を起こすのを楽しんでいる風なのが許せない。
意味なんかなく、多くの人々が「便乗して」暴れているだけという印象なのです。

逮捕者の多くは17~30歳。そのうち3名は外国人。この中に、本当のテロリストやナショナリストがいるとは考えにくい。
逮捕理由の多くは、通行人を殴ったとか、警官に暴行をはたらいたとか、店のガラスを破ったとか…。なんだか、情けないと思いませんか?

数日前、シュネードとArbour Hillへ行ってきました(この話はあらためて書きます)。1916年のイースター蜂起後に処刑された、愛国者の墓地のある場所です。
モニュメントに彫られた独立宣言書をシュネードはアイルランド語で、私は英語で読んで、感激のあまり思わず涙が出そうになりました。
90年前、やはりオコンネル通りで起こった暴動は、こんなものではなかったはず。アイルランドのため、平和のために、人々は命を捨てたのです
ジェイムズ・コノリーやパトリック・ピアースが、もし今日のオコンネル通りの様子を見たら、なんと思うでしょうか。

まるで南北対立の歴史を利用するかのような、今日の「憂さ晴らし」の暴動には、本当に腹が立ちます。これまで主義主張のために命を落とした多くの人、現在のダブリンで平和に暮らす人々に対して、あまりのにもリスペクトがなさすぎる。
なんだかとても虚しい気持ちです。

銅像をきれいにして、真ん中に遊歩道が出来たばかりのオコンネル通り。今日受けたダメージをクリーンアップするのには、なんと5万ユーロ(約700万円)という費用がかかるそうです。
私の暮らすダブリンの街が、こんな愚行で汚されることに心から怒りをおぼえます。


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ダブリンでネパール料理

ガイド仲間のシュネードと、テンプル・バーのネパール料理のレストランモンティズ(Monty's)(Eustace Street)でランチをしました。

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ネパール料理は、基本的にはインド料理と同じですが、使っている香料などにインド料理とは違う特徴があると聞いたことがあります。インド料理よりも少しマイルドな感じがするのは、そのせいかもしれません。

ここのレストランはテンプル・バーという便利な場所にあり、夜はいつも込み合っていますが、ランチは静かでゆっくり出来ました。
旅行者の方にも、ちょっと違ったものを食べたいな~という時に、いいかもしれません。

ランチのコースは、前菜&メインで17.50ユーロ
こんなものをいただきました~。

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(前菜のオニオン・べジ。大きな爆弾みたいなのが、4つもついてきた~)

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(メイン・ディッシュのネパール風チキン・カレー。辛さは3種類から選ぶことが出来ます)

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(メインについてくるナン・ブレッド。私はライスを、シュネードはナンを頼んで半分ずつ)


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テーブルクイズで大敗…

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日本人のお友達Tさん、Wさん、Nさんと一緒に、Tさんの元フラットメイトが主催するテーブルクイズに参加!

友人ジェリーが主催するテーブルクイズが数ヶ月前にあったように、この手のイベントはチャリティーとしてあちこちで行われています。
今回はシティーセンターのとあるパブのディスコ・フロアーを貸し切り。ジェリーの時と同じく参加費は10ユーロ、上位チームに賞品(または賞金)が出るほか、入場口で配られた番号カードでロッタリーも行われました。

日本人4人でチームを結成し頑張りましたが、結果は…。
政治・時事問題などが多く、撃沈状態。ロッタリー賞品も何も当たらずがっかりでしたが、アイルランドらしい社交シーンを楽しむことが出来ました。次回はもっと頑張りましょう~!

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(にぎやかな会場内)

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アイルランドのスモーク・サーモン!

ブログを通じてお友達になったdublinbooksさんと、日本からいらしている彼女のお友達と3人で、昨日ランチをしました。

アイルランドでどこで食べても外れがないものは、ずばりスモークサーモンではないかと思います。

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フレッシュで肉厚、レモンをぎゅっとしぼっていただきま~す。写真はスターターですが、たいていパンが付いてくるので、軽食くらいのボリュームがあります。

こちらのお寿司やさんでも、サーモンのお寿司だけはとてもおいしい
西海岸の産地に行くと、もっともっとおいしい!

数年前にツアーをご一緒させていただいた添乗員さんで、スモークサーモンが大好きな方がいらして、「アイルランドのものは世界一おいしい~」と、朝から(高級ホテルでは朝食のビュフェにも並んでいます)晩までスモークサーモンを食べておられました。帰国間近になったある日、「ナオコガイドさん、私の頭皮をかいでみて~」と言い出した彼女、いくら洗っても、自分がサーモンの匂いを放出している気がすると言うのです…。そう言われれば、ほのかにサカナくさかったような。
それでもさらに、日本から持参の保冷パックにスモークサーモンをたっぷり買って帰った彼女、サーモンになっちゃってもいいくらい好きだったみたいです

ちなみに、昨日dublinbooksさんがスモークサーモンを堪能されたのは、ダブリンのビジネス街IFSCの入り口にあるパブ&レストランHarbour Masterです。

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聖女テレサの思い出

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私はキリスト教徒ではないのですが、ひょんなことから日曜日のミサに参列してしまいました。

先日のブログでも紹介した聖バレンタインの聖血のあるホワイトフライヤー・ストリート教会(Whitefrair Street Church)。もうちょっと見ておきたいことがあって立ち寄ったところ、ちょうどミサの始まる時間だったらしく人々が続々とやってきたので、なんとなく私も座っそのまま居続けてしまったのでした。

ホワイトフライヤー・ストリート教会はカルメル会の教会。カルメル会で私がいつも思い出すのが、「アビラの聖女テレサ」です。
添乗員時代にスペインのツアーで、アビラという城塞都市によく行っていました。おいしいスペイン牛の産地で、素晴らしいパラドールのある世界遺産に指定されている町アビラは、聖女テレサの生誕地でもあります。
この人のエピソードで印象に残っていることは、裸足で苦行を積んだということ。「裸足のカルメル会」と呼ばれるようになったのは、そのためだと聞いたことがあるような気がします。

アビラの名物で「テレサまんじゅう(と勝手に呼んでいます…砂糖と卵の甘いお菓子だったと思う)」というのがあって、シエスタが終わり店が開くのを待って買い求め、お客様と一緒に食べたりしていたものでした…。なつかしいな~。

そんなことを思い出しながら座っていると、いよいよミサの開始。
「本日の歌は○○番です」と、まずは歌の練習から始まりました。
聖歌というよりは、なんだか明るい感じの神を讃える歌。歌担当&司会の司祭さん、なかなかいい声です。
司祭長さんのお説教の合間に聖書の朗読や歌が入り、クライマックスは聖体拝領の儀式。鍵のかかった祭壇奥扉から、大きな聖杯が2客登場。こういった光景を見慣れない私には、中世にタイムスリップしたかのような感激がありました。

人々の敬虔な姿に触れて、こちらも気持ちが洗われたような気分。
信者でない私には教義のことはよくわかりませんが、とてもいい体験となりました。

冒頭の写真は、教会内にあった聖女テレサの像
アビラの生誕地には本当によく行ったので、その時のいろいろな思い出と共に懐かしく拝ませていただいたのでした。


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シラ・ナ・ギグの町フェタード(ティペラリー旅行11・最終回)

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旅の最後に私たちが訪れた町は、14世紀の城壁が今も残るフェタード(Fethard)。中世からの城壁がこれだけ見事に残る町はアイルランドでは珍しく、感激!

しかし城壁もさることながら、この町で絶対に見逃してはならないものは、こちらシラ・ナ・ギグ(Sheila-na-gig/Sheela-na-gig)です!!

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(城壁南サイドのWater Gateにあるシラ)

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(14世紀アビー・チャーチ外壁にあるシラ)

見ての通り、グロテスクな裸の女性像
16世紀位までのアイルランドの教会や城門などに、時々さりげな~く掘り込んであり、よく知らずに見てしまうと、そのセキララな姿にびっくりしてしまいます。

シラ・ナ・ギグの起源、意味については諸説あるものの、一般的には、前キリスト教のケルトの豊穣の女神&魔よけ、と解釈されています。
神話によると、ケルトの女性は戦場で「女」を武器に敵を惑わすことを公然とやってのけたそうです。まさに「女はコワイ」を地でいっていたわけですが、城門にシラ・ナ・ギグが彫られている場合などは、人々に畏怖の念を抱かせることを目的としていたのかもしれません。

ここで面白いのは、聖パトリックの泉ボア・アイランドのヤヌス神同様、前キリスト教時代のカルトがキリスト教にミックスしていること。シラ・ナ・ギグもそんな例のひとつ。

19世紀ビクトリア時代になると「こんなはしたないモノ!」とばかりと、かなりのシラが破壊されてしまったそうです。にもかかわらず、フェタードには長いこと4つのシラが残っていました。上記2つに加え、旧市街近くのキルティナン城(Kiltinan Castle・一般公開していない)にも2つあったのですが、うち1つは1990年1月9日に何者かによって盗まれてしまったそうです!一体、何のために…?!

ちなみにこちらサイトによると、アイルランド島内に97ものシラがマークされています(なくなってしまったものも含んでいる様子)!!
これを見ていると、シラ・ナ・ギグ巡礼の旅なんてことをしたくなってくるではありませんか!

ところでフェタードのシラは、ちょっと痩せぎすですよね。特にアビー・チャーチのものはあばら骨が痛々しい。豊穣の女神にはほど遠いような気がするのですが、どうでしょう。

城外からのアプローチは素敵だったフェタードの町ですが、メイン・ストリートはちょっとさびれた印象。
2日間であまりにも沢山の観光をしてしまった私たち、メインのシラ・ナ・ギグを見たあとには好奇心の泉が枯れ果て、みんなで最後のランチを共にして旅はお開きとなりました。

とっても楽しい2泊3日を共にしてくれたガイド仲間の皆さん、あらためてありがとう!(みんな日本語が読めないので、写真しか見れてませんが…)
来年の研修旅行は、西部に住む我々の仲間パトリシアとトニーが企画してくれそう。さもなければジェリーが「ミステリー・ツアーやるぞ~」と張り切っているので、これまた楽しい旅が出来ることでしょう!

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
1.オタクなガイドたちの研修旅行
2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ
7.ヒツジ・チーズの農場へ
8.ハチミツの草原クロンメルを歩く
9.ローレンス・スターンとアンソニー・トロロプ
10.ブラック・トムのオーモンド城



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ブラック・トムのオーモンド城(ティペラリー旅行10)

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このお屋敷、まるでホーンテッド・マンションのようだと思いませんか?!この日の天気のせいもありますが、それにしても雰囲気ありすぎな、キャリック・オン・シュア(Carrick-on-Suir)のオーモンド城(Ormond Castle)です。

今はナショナル・ヘリテージとなっているこちらのお屋敷、16世紀エリザベス朝マンションの典型的なもの。建てたのはやはり、ケア城やスイス・コテージと同じくオーモンド伯バトラー家です。

16世紀エリザベス朝時代というのは、ずばりシェイクスピアの時代。王侯貴族が、エリマキトカゲみたいなカラー(肖像画でよく見るアレ)を首につけていたあの時代です。
父ヘンリー8世の時代に行われた宗教改革を、実践的に浸透させたのが娘のエリザベスⅠ世。この女王の時代に、ダブリンにはトリニティー・カレッジが誕生し、西海岸のゲーリック・チーフタンたちの主権が次々に奪われ、アイルランドのイギリス化が進められたのです。

オーモンド城は、第10代オーモンド伯ブラック・トム・バトラーにより、エリザベスⅠ世のアイルランド訪問に備えて建てられたものです。しかし、これまたよくある話ですが、女王がここに滞在したという記録はないそうです…!

ブラック・トム・バトラーなる人物は、エリザベスⅠ世の(またまたまたまた…ぐらいの)いとこにあたるらしいです。エリザベスⅠ世の父ヘンリー8世が6人の后を娶ったことはよく知られていますが、2番目の妻アン・ブーリン(イギリスの宗教改革のきっかけとなるのがこの婚姻)との間に生まれたのがエリザベスですね。アン・ブーリンの祖母がバトラー家出身なので、たどっていくと、2人は親戚関係ということになります。ややこしい…。“ブラック”というニックネームは、彼の髪の色に由来するもの。

通常は夏場しか一般公開していないのですが、私たちガイドの特別なお願いを聞き入れて、この日、鍵を管理している男性と、ガイドの女性が内部を案内してくださいました!

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写真で私たちが見学しているのは、初代オーモンド伯ジェイムズ・バトラーの時代に建てられた14世紀の部分。これを元にして16世紀にチューダー様式で増築したというわけです。

鍵を開けてくれた男性は、1952年まで家族と一緒にこの屋敷に住んでいたそうです!
「今ビジター用のトイレになっているあそこがキッチンで、ここが応接室だったんだ~」と案内してくれた彼、どう見ても30代くらいにしか見えなかったのですが、54年前の記憶があるとはどういうことやら…???

一時はすっかり荒廃していたオーモンド城ですが、90年代に修復が行われ、一般公開の運びとなりました。
城にゆかりのバトラー家の面々のエピソードなどを聞きながら内部を見学していると、案内の声がだんだんとブラック・トムの声のような気がしてきて…。臨場感たっぷり~。

内部の写真はこちらのHPにたくさん載っています。

バトラー家に関しては、いくつか子ネタがあるのですが、また別の機会にご紹介します。

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(城内で見つけた天使の彫刻)

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
1.オタクなガイドたちの研修旅行
2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ
7.ヒツジ・チーズの農場へ
8.ハチミツの草原クロンメルを歩く
9.ローレンス・スターンとアンソニー・トロロプ




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ローレンス・スターンとアンソニー・トロロプ(ティペラリー旅行9)

先日ご紹介したクロンメルの町の、文学コネクションについて補足情報です。

毎年9月にLiterary Weekendが開催されているクロンメルは、さまざまな文学者ゆかりの地として知る人ぞ知る町。中でもよく知られているのは、ローレンス・スターン(Lawrence Sterne, 1713-68)と、アンソニー・トロロプ(Anthnoy Trollope, 1815-82)の2人のイギリス人作家でしょう。

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(ウェスト・ゲートにはめ込まれていたスターンの碑)

ローレンス・スターンに関しては、この著名な作家の生誕地がクロンメルというのは、ただの偶然。イギリス人将校であった父親の駐屯地がクロンメルだった時に、そこでスターンが生まれたというだけのことで、イギリスで教育を受け暮らしたスターンにとって、その後の人生とクロンメルは何の関係もありません。

私たちがこの旅行に行っているとき、ダブリンのIFI『A Cock and Bull Story』という映画が上演されていました。折りしもそれが、スターンの人生と彼の著作『トリストラム・シャンディ(Tristram Shandy)』をテーマにしたもの。旅行前に見に行こうとシュネードが誘ってくれたのですが、予定が合わず私は見に行けませでした。

一瞬、カクテルの名前か何かかと思ってしまった『トリストラム・シャンディ』という作品、私が文学部の学生だった頃に耳にしたことがあるようなないような…。
「どんな作品なの?」という私の質問に、博学のシュネードやジョンが「う~ん、xxに○○で△で□」というような難しすぎる説明をしてくれ、余計に混乱。唯一、端的に答えてくれたのがジェリー。
「ナオコ、あれは18世紀の『ユリシーズ』みたいなもんだよ」
じゃあ、私の手に負える作品ではなさそう~。どうやら翻訳があるようなので、日本語で読んだ方が早そうです。

いちおう生誕地であるクロンメルのシュア川沿いに、こんなモニュメントを発見。
この穴の空いているところをのぞいてみると…

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じゃ~ん、ローレンス・スターンの顔が見える仕掛け!

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一方、もう一人のクロンメルゆかりの作家アンソニー・トロロプにとっては、ここクロンメルは彼の人生の転機となった場所彼が文筆活動を始めた場所なのです。

ロンドンの郵便局員だった若きアンソニー・トロロプは、26歳でアイルランドに赴任、以後17年間アイルランドにとどまりました。バナハー(Banagher)の小さな郵便局勤めをした後、結婚してクロンメルへ。
ここで忘れてならないのが、19世紀の郵便王ビアンコーニ(Bianconi)の存在。この人、当時需要が高まっていた駅馬車&ハイヤー・ビジネスで富を築き、アイルランドに帰化したイタリア人。クロンメルを拠点に郵便業務も専売しておりました。(関連写真はこちらのブログ)トロロプがクロンメルに住んだ1840年代というのは、まさにビアンコーニ印の郵便馬車がアイルランド各地を走り回っていた頃。郵便の需要が高まる中、トロロプはのちに検査官に昇格、巡回郵便検査官(って何する人?)として、エジプトやアメリカへビジネス・トリップをするまでになります。時代の波に乗り、19世紀のビジネスマンになっていったのです。

さて、イギリスにいた頃のトロロプは、図体ばかりがデカく、暗く冴えない性格だったようです。ところがアイルランドに来て性格も明るくなり、アウトドア派に一転。キツネ狩りが大好きで、アイルランドの田舎を満喫したようです。

クロンメルでは、余暇に狩りをし、精力的に小説を書き(トロロプが機械的なほど毎日決まった量を書き続けたことは有名)、さらに2人の男の子に恵まれたトロロプ。まだ郵便検査官としても作家としても駆け出しの時期ではありましたが、幸せな時期をクロンメルで過ごしたようです。

1847年、トロロプ32歳の時に出版された処女小説『The Macdermots of Ballycloran』は、アイルランドに題材をとったもの。シュネードも、ジョンも、ジェリーも、デミアンも、読んだことがあるそうです。さすが。

トロロプが住んだ家は、メイン・ストリートに面した現在薬局となっている建物…と前夜にローカルの歴史家の女性から情報を入手したものの、特定できませんでした。残念。

ローレンス・スターンもアンソニー・トロロプも、日本では大学の研究レベルで取り上げられるような作家で、あまり一般的ではないかもしれませんね。トロロプ作品に関しては、数少ない和訳はほぼ絶版のようですし。
仕事もキャンセルになったことだし、頑張って原書で挑戦してみようかな~。

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
1.オタクなガイドたちの研修旅行
2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ
7.ヒツジ・チーズの農場へ
8.ハチミツの草原クロンメルを歩く


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恐怖のキャンセレーション・・・

新しい仕事が入ってくると、いつもウキウキ。
早速、日程表を見てイメージトレーニング!時間配分を考えたり、ここではこのネタを出そうかな~と知恵を絞ったり。行ったことのない場所があれば事前に足を運ぶこともあります。

そんなふうに楽しみに準備していても、ある日突然、崖の上からど~んと突き落とされるようなショックを味わうことも…そう、仕事のキャンセレーションです!
フリーランスのガイドにとって、これはイタイ。こうなると、観光業の末端である現場にいる私たちは、どうすることも出来ず、ただただ嘆くより他ありません…。

仕事がキャンセルになった時にいちばん悔しいことは、先に受けたお客さんに忠義を尽くして他の仕事を断ってしまっていた場合。これはほんとに悔しい~。
こういう場合、断ってしまった仕事を取り戻すべくジタバタしてみるのですが、たいていの場合「ナオコさんダメだって言ってから、他のガイドさんにお願いしてしまいました~」と言われて、しょぼん。

数年前、口蹄疫にBSE、イラク戦争など立て続けに起こったときには、ツアーのキャンセルが続々と出て死活問題に!知り合いのサンドイッチ屋さんでバイトしながら、仕事が来るのを待ってこともあったな~。

このところ、キャンセレーション3連続の私。そちらを先に受けたため、断ってしまい取り逃がした仕事2件…うー、思い出すだけで悔しい~。
でも、出来るだけポジティブに考えるようにしています。例えば、「もしあの仕事で私が出動していたら、きっと落石で命取りになっていたに違いない。それを知っていた神様が、私とお客様を危険から遠ざけてくれたんだわ~」とか…(ちょっと苦しい?)。

神様に与えられた休養期間、この際、のんびりするしかありません。でも、夏には目が回るほど忙しくなって欲しいな~。

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コーヒーの天使

今朝もマリアちゃんと一緒に通勤(彼女は通学)。私たちの朝の楽しみは、ずばり天使のコーヒーを飲むこと

昨年オープンしたばかりのダブリンのニューフェイスSean O'Ceasy橋のたもとに毎朝出ているcoffeeangelは、とってもおいしいモバイル・コーヒー・ショップです。

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coffeeangel2


毎朝、列が出来るほどの人気。四角いメガネのちょっとヨーロピアンな雰囲気のお兄さん(しゃべりはアイリッシュ)が、ひとりで切り盛りしているのですが、実においしいコーヒーを手際よく入れてくれます

私のお気に入りは、ラージ・サイズのカプチーノ。通いだして3日目くらいから常連とみなされたようで、今では、何も言わなくとも同じものを入れてくれます!常連さんにはスタンプ・カードもあり。コーヒー・カップから湯気の出ている可愛いスタンプをひとつずつ押してくれて、10個たまったら、一杯サービス。私はやっと8個たまったので、あと一息!

コーヒーのおいしさはもちろん、“coffeeangel=コーヒー天使”というネーミングも私のお気に入り。コーヒーの天使からの「今日も一日がんばってね~」とのメッセージがこめられている気がして、飲んでいるとウキウキ。

ちなみに、約3週間にわたる私のつかの間のOL生活は、今日が最終日でした。明日からまた、本業のガイド生活に戻ります!

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マリアちゃんとのサバイバル会話

数日前から、新しいフラットメイトのマリアちゃんと一緒に住んでいます。
家賃がとっても高いダブリンでは、フラット・シェアが一般的。ベッドルームが2つ以上あるアパートや一軒家を複数で借りて、家賃をシェアするのです。

私が借りているシティー・センターのアパートは、2ベッドルーム。建物に入るとこんな風に吹き抜けになっていて感じのいいアパートです。

bfordhouse


過去2年間一緒だったドイツ人のフラットメイトが引っ越して、新しくやって来たのがスペイン人のマリアちゃん。とっても美人な彼女、ウェディング・ドレスのデザイナーさん。失恋を機に2ヶ月間のキャリア・ブレイクを取って、ダブリンに英語の勉強に来たそうです。

年齢も1歳違いの私たち、仲良くやっていますが、実は最小限の意思の疎通しか出来ていません。上記のマリアちゃんのプロフィールも、ほんとに彼女がそう言ったのか怪しい…というのは、マリアちゃん、英語ぜんぜんしゃべれないんです

よく考えてみれば、英語が出来ないからこそ語学留学しているわけで、話せなくて当然。ちょっと大変だけど、この歳になってここまで身振り手振りで会話するなんてなんだか新鮮…!
バレンシア出身の彼女、学校ではフランス語しかやらなかったそうで、英語を勉強するのは生まれて初めて。ということは、義務教育中の第二外国語もあちらではフランス語なんでしょうか…?

私のスペイン語力は、サバイバル会話程度。それでもゼロでなくて良かった~。
添乗員時代に英語の全く通じないスペインの田舎ツアーにアサインされることが多かったので、数字、挨拶、食べ物の名前など覚えざるを得なかったのです。何でも経験しておくと、どこかで役に立つものですね~。

彼女が到着した夜、「明日の朝、8時に一緒に出かけようね~」と言いたかった私。やっと言えたのが、「マニャーナ、オーチョ(+歩くゼスチャー)」…。
「夜遅くまで開いているおいしいピザ屋さんが、出て左にあるよ~」は、「ブエノ、ピッツァ、イスキエルダ(+おいしい顔)」…。
これって、「アス、ハチ」とか「オイシイ、ピッツァ、ヒダリ(外人風の抑揚をつけて)」のような、怪しいスペイン語なんだろうな~。

今日で語学学校3日目の彼女、少~しづつ英単語もインプットされてきたようです。ちょっとの英語とちょっとのスペイン語、さらに身振り手振りを加えて怪しい会話をしています。
それでも毎朝「オーチョ」きっかりに一緒に家を出て、途中でコーヒーを買って飲みながら通学&通勤する私たち。コーヒーは仲良く交代で買い合っていま~す。

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聖バレンタインの聖遺物

…は、実はここダブリンにあるんです!

whitefrairchurch


Aungier Streetに面して建つホワイトフライア・ストリート教会(Whitefriar Street Church)。この教会内入って右奥に聖バレンタインの聖遺物が安置されています!

stvalentainstatue


やはりバレンタイン・デーの今日行かなくっちゃ、と久しぶりにこの教会を訪ねてみると、今日は特別ミサも行われるらしく、若いカップルからおじいさん・おばあさんまで老若男女たくさんの人が参拝に!キリスト教徒でない私も、皆にならってお賽銭を入れてキャンドルをともしてきました。

stvalentaincandles


3世紀のローマ人聖バレンタインの伝説聖遺物がなぜダブリンにあるのかこちらにまとめてありますので読んでみてください!

フラッシュが光らないようにして遠慮がちに教会内部の写真を撮っていた私に、ローカルの信者さんらしいおばあさんがにっこり。
「もっと前へ出て、聖バレンタインの聖血の箱を写真に撮っておいで~」

おばあさんに言われるままに祭壇に近づいてみると、お花が供えられた黒いボックスが…。多くの人がひざまずいたり箱に手をあてたりして、お祈りしているではありませんか。

stvalentainblood


となりにいた小柄な頭巾をかぶったおばあさん(ちょっと魔女っぽかった)に「ほんとにあの箱に、聖バレンタインの血が入っているの?」
と聞いてみると、ふんふんうなずきながら「これにお祈りするといい人が見つかるよ~」と私の手を握り締めて、ウィンクして去っていきました。ほんとに魔女だったかも…!

独身男女の皆さん、ダブリンに来たら必見です!

valentainflowers
(グランフトン通りの花屋さん。今日は花束を抱えながら歩く男性をたくさん見ました~)

※注:聖血の箱が祭壇の前に安置されていたのは、この日だけだったようです。通常は、聖バレンタイン像の下に安置されています。(ガラス張りで見えるようになっています。)…2/19に確認。


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ハチミツの草原クロンメルを歩く(ティペラリー旅行8)

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人口1万7千人のクロンメルは、南ティペラリーの中心となる町。緑の牧草地を背景にしたカラフルな街並みを、入念に下調べをしてくれたシュネードの案内で徒歩観光しました。

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クロンメル(Clonmel)という町の名は、アイルランド語で「ハチミツの草原(meadow of honey)の意味。緑の牧草地に囲まれたこの地にふさわしい、とっても可愛らしい名前!

中世には城塞都市だったクロンメルは、アイルランドで唯一クロムウェル軍に落とされなかったという輝かしい歴史をもつ町。町の歴史的な場所をくまなく歩き回った私たち、すっかりクロンメル博士となったのでした…!

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(19世紀に乗合馬車&ハイヤー・サービスで富を築き、国内の郵便業務を独占したイタリア人ビアンコーニさんの住んだ家。手前は現代の郵便ポスト。今はハーンズ・ホテル)

clonmeltower
(中世からの城門のひとつウェスト・ゲート。12世紀に再建。ゲートの内側はイギリス人街、外側はアイルランド人街だった)

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メイン・ガード。17世紀の裁判所、ここで絞首刑も行われたそうです…)

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(18世紀にメイン・ガードで処刑されたクロンメル生まれの悪い神父ファーザー・シーヒー。農民に重税を強要、殺人罪で処刑)

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(町の名士ホワイト家記念劇場。もとは19世紀の礼拝堂。17世紀クロムウェル軍から町を救った市長二コラス・ホワイトの石棺は聖パトリックの泉にあり)

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(町を流れるシュア川。この水運により産業が発展、18世紀にはクエーカー教徒たちが経営する製粉所やビール工場がたくさんあった)

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当時の倉庫の建物。今見るとおしゃれ)

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(2003年に亡くなったクロンメル出身のテノール歌手フランク・ペイターソンと、彼の大ファンだったというジュード!)

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
1.オタクなガイドたちの研修旅行
2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ
7.ヒツジ・チーズの農場へ


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ヒツジ・チーズの農場へ!(ティペラリー旅行7)

乳製品では世界のトップクラスを行くアイルランドですが、チーズに関しては歴史が浅く、アイルランド産チーズが評価され始めたのはここ10年のこと。

そんなアイリッシュ・チーズの代表格といえば、食品加工業が盛んなここ南ティペラリー産のCashel Blue。国内に広く流通しているので、ダブリンに住んでいる私もよく食べています。家族経営で行っているCashel Blueの製造過程をぜひぜひ見学したかったのですが衛生上の理由から実現せず、代わりに、工場へミルクをおろしている農場を紹介してもらいました。

訪れたのはロック・オブ・キャシェルのすぐ近く、ブラウンさん一家が親子2代で経営するバリナモナ(Ballinamona)農場
ここではCrozier Blueというチーズになるミルクを生産しているのですが、なんとこのチーズ、牛ではなくヒツジのブルー・チーズ。バリナモナ農場は、国内に5件しかない、乳牛ではなくて乳ヒツジを飼育している、珍しい農場なのです!

こちら、お母さんヒツジから離れたばかりの、生後3日の子ヒツジちゃんたち。かわいい~。

babylamb


哺乳瓶でミルクをあげさせてもらいました~。

milkinglamb


ちなみにここに集められているのは全員オス。乳ヒツジにはなりません。ということは…この子たちの運命は、おいしいラム肉となって天寿をまっとうすること。中には、パリの高級レストランでその生涯の幕を閉じる子もいることでしょう(ラムの輸出の9割はフランスへ)。

17世紀から続く伝統的なファーム・バリナモナ。ご長男ルイの案内で、広い敷地をすみからすみまで見せてもらいました。

ballinamonafarm


跡継ぎとなるルイは、ダブリンの大学で農業を学び、研究所に勤めていたという新しい時代の農業を目指す若者。2年前にバリナモナに戻り、ご両親と弟さんのヘンリーと、本格的に農場経営を始めたそうです。

「ここの草は、200年前から一度も種をまいたことがないんだ。それでも枯れることはなく、春になると特別なハーブか何かでとってもいい匂いがする。具合の良くない牛やヒツジをここに放すと、すぐに良くなるんだ。どうしてなのか、僕たちにもよくわからないんだけどね~」
そこは、岩の上のロック・オブ・キャシェルを遠景に見晴らす場所。古代からの、不思議な力が魔力をおよぼしているのでしょうか…。

土地に敬意を払い、伝説的な方法を大切にしながらも、海外のマーケットを視野に入れ、多角的な農場経営を目指す夢いっぱいのルイ。
「育てる」仕事って夢いっぱいで素敵だな~私も農場経営してみたいな~なんて、私たちが楽しく農場を歩いている頃、姿を消していた弟さんのヘンリーは…

milkinghenry


じゃ~ん!250頭ものヒツジの乳搾りの真っ最中…でした。

いっせいにお尻を向けているヒツジちゃんたちのお乳にチューブをはめていくこの作業、なんと一日2回、朝6:30と夕方4:30に行うそうです。やっぱり、農場経営の現実は厳しい~。

牛の乳搾りは見たことがあっても、ヒツジの乳搾りの光景って珍しいですよね!
作業が終わったら、競走馬のスタートのようにゲートを開けると、ミルキング終了のヒツジたちはいっせいに飛び出していって、次のヒツジたちが入ってくる仕組みです。

見学の最後は、いよいよヒツジのブルー・チーズの試食。出来立てのCrozier Blue Cheeseと、同じくCrozier印のヨーグルト

cheesetasting


ヒツジのブルー・チーズは、牛やヤギよりも癖がなく食べやすい!私はキャシェル・ブルーよりもおいしいと思いました。ルイ曰く「ミルクは牛、バターはヤギ、チーズはヒツジが一番」。
そして、ヒツジ・ヨーグルトの濃厚でクリーミーなことといったら!通常のヨーグルトと、クリーム・チーズの合いの子みたいな感じ。近くに売っていたら、毎日食べたいくらいです。

ちなみに、商品名のCrozier(クロージャー)=司教杖。司教座だったロック・オブ・キェシェルにちなむ名前。パッケージをよ~く見ると、渦巻状になった司教杖の先端がうっすらとデザインされていました。

ほんの1時間ほどの予定で立ち寄ったバリナモナ農場でしたが、なんと3時間も過ごしてしまった私たち。試食が終わった頃にはすっかり日も暮れて、外は真っ暗。(しかしヘンリーは、まだまだ乳搾りをしている…)
近頃パパになったばかりのルイに、あらかじめ用意してきた赤ちゃん用トーイをプレゼントして、クロンメルのホテルへと引き上げました。

ブラウンさん一家の情熱&夢いっぱいの姿に、アイルランドの農業&食品加工業の明るい未来を見た気がしました!

バリナモナ農場の見学&お問い合わせ
Louis Clifton Brown
Ballinamona Farm, Cashel, Co. Tipperary
Tel: +353(0)62-61120
Fax: +353(0)62-63752
Email: crozierblue@eircom.net


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2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ


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ケア城とスイス・コテージ(ティペラリー旅行6)

カウンティー・ティペラリーの歴史遺産としては、ロック・オヴ・キャシェルが有名。しかしガイドである私たち、キャシェルにはさんざん行っているので、今回の日程にはあえて含めず、近くのケア(Cahir)をじっくり見学したのでした。

キャシェルに近すぎるためか見落とされがちなケアですが、実は歴史的価値が大変高い町。ここの2大名所は、シュア川のほとりに築かれた中世のケア城

cahircastle


そしてオーモンド泊の夏の別荘スイス・コテージ

swiscottage


ケア城は城の専門ガイドの詳しい解説を聞きながら見学。中世の城独特のさまざまな防衛上の仕掛けがよく残っていました。
面白かったのは「中世式ドライ・クリーンング」の話。衣服の上に羽織るローブをトイレの真上に吊るして、のぼってくるアンモニア・ガスで消毒したそうです・・・!

スイス・コテージへは、シュア川に沿った森の中の気持ちのいい道を歩いて行くことに。約25分の散歩道、地元の人々が犬を連れて歩いているのに何度も行き会いました。

冬季は通常クローズしているスイス・コテージですが、ガイドの研修ですと事前にお願いしたら、特別に開けて下さいました。こういう融通が利くのが、アイルランドのいいところ。

スイス・コテージは、17世紀頃からヨーロッパの貴族たちの間で流行った田舎暮らしごっこの代表的なもの。フランスのマリー・アントワネットのアモーの山荘のようなものです。
いくら田舎風とは言え、やっぱりお金持ちの別荘ですから、藁葺き屋根の分厚いこと!

swiscottage2


アイルランドでは、当時キルケニーを本拠地とするオーモンド伯バトラーが王にも匹敵する権力をにぎっており、ケア城もスイス・コテージも、この近辺の城・屋敷はほとんどと言っていいほどバトラー家の所有物でした。

デザインしたのは、イギリス人の建築家ジョン・ナッシュ・・・というのはアイルランドにありがちなホラ吹き伝説。ブライトンのロイヤル・パビリオンで知られる建築家ナッシュですが、実際にケアに来たという記録はないみたいです。

ここでカメラの電池が切れてしまい、内部の撮影が出来ませんでした。残念。「田舎風」がテーマだけあって、鏡のフレームから家具の足に至るまで、何もかもが小枝だのツタだののデザインで、そのインチキ度(それが高価だったわけですが)が可愛い、私好みコテージでした!

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
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3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル


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クロンメルのミネラ・ホテル(ティペラリー旅行5)

再びティペラリー研修旅行の話です。

私たちの今回の旅の宿は、クロンメルにある19世紀のお屋敷を改装したミネラ・ホテル(Minella Hotel)。ここに2泊しました。

minelahotel


エレベーターのない、長~い廊下のトラディッショナルなホテル。シーズンオフの冬場は、観光客より地元のアイルランド人の利用がほとんどのようでした。

アイルランドの田舎へ行くと、どの地域にも地元の人の社交場となっているホテルがあります。結婚式やお葬式後の集い、家族でのサンデー・ディナー、バースデー・パーティーなどなど、さまざまなオケージョンに利用されます。
たいてい敷地が広く、居心地のいいバーがあって、ポーションの大きなお料理が出されるレストランがあって・・・とパターンは同じ。よそから来る人のためでなく、地元アイリッシュのためにあるローカル・ホテルというわけです。

こ~んな白くて大きなワンちゃんが、ホテル内をウロウロしているのもご愛嬌。

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じゅうたんの一部かと思って、思わずつまずきそうになってしまいました・・・。

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4.ヒツジに注意!

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肉の日にステーキを食べよう!

trocaderostake


今日は2月9日、ニク(肉)の日!!
前回のFXBに続き「第3回肉の会」のディナーを企画し、AちゃんとMさんと一緒に楽しくおいしい時間を過ごしました!

今回のレストランはAndrew Streetのトロカデロ(Trodadero)。私のお気に入りのダブリンのレストランのひとつです。

trocadero


今年で創業50周年を迎えるトロカデロは、ダブリンの老舗的な古き良き時代の香りのするレストラン。
オリンピア劇場が近くにあるので、プレ&アフター・シアターに立ち寄るレストランとしても有名です。壁には舞台や映画の俳優さんの写真がずらり。

trocaderoinside


ここへ来ると、いつもオリエント急行に乗って食事をしているような気分になります。実際に乗ったことはないのですが、テーブルの並びがなんとなく列車の食堂車風だからでしょうか。

冒頭の写真は、私がメインにいただいた14オンスのTボーン・ステーキ
レアとミディアム・レアの中間で焼いて~という私のわがままなお願いをすんなり聞き入れてくれて、まわりはこんがり、中はジューシーなおいしいステーキをいただくことが出来ました。

前菜には、私とMさんはアボガドとクレイフィッシュのサラダ、Aちゃんは赤ピーマンのローストをいただき、さらにデザートまでぺろり。
ここのお料理はポーションが大きめですが、アイルランド滞在の長い私たちのお腹には恐ろしいことに全部入ってしまうのです…!

ニクの日に気合を入れていたAちゃんは、こんなかわいいウシ・バッジを作ってきてくれました!

ushinokaibudge


これを胸につけての大きなステーキをぺろりと平らげる日本人女性3人は、さぞかし怪しく見えたことでしょう…。しかもバッジのウシが肉牛ではなく、乳牛の代表フリージアンってところが笑えます。


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絶対欲しい!バナナガード

bananacase


ティペラリー旅行にシュネードが持ってきた、プラスティックのバナナ入れ

アイルランドでは見たことのないコレ、シュネードはスウェーデンで買ったそうな。なんと、どんな形のバナナでも、すっぽり収まってしまうというすぐれモノ。

私も含めて、アイルランドではバナナを携帯している人が多いです。安いし、ちょっとお腹がすいた時に最適。でも、かばんの中でつぶれちゃったり…と問題も多い。こんなケース、私も絶対欲しい~!

旅行から帰ってきて早速ネットで調べてみると、これはバナナガード」という商品で、カナダで発明されたものということがわかりました。色は9色もあって、やはりバナナ色のイエローがいちばん人気らしい。

アイルランドにはディストリビューターがないので、UKからインターネットで購入しようと思います。何色にしようかな~。


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ヒツジに注意!(ティペラリー旅行4)

仮免の試験教本にあった「ヒツジ注意」の看板、初めて本物を見ました!

thevee3


veevee


ここは、The Veeと呼ばれるビューポイント
ユニークな名前は、氷河によって削られたV字渓谷から由来するものでしょう。

カウンティー・ティペラリーとカウンティー・ウォーターフォードの県境でもあます。

thevee2
(県境に立つジェリー)

残念ながらこの日は霧で見通しはイマイチでしたが、アイルランドらしい荒涼とした景色の中で、しばしきれいな石探しに夢中になった私たちでした。やっぱり、オタクだ~。

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(おみやげに持ち帰ったクリスタルの入ったきれいな石)

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3.聖パトリックの泉

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聖パトリックの泉(ティペラリー旅行3)

この旅行の日程を考えている時に、私が絶対行きた~いと提案したのがここ、クロンメル近郊のMarlfield村にある聖パトリックの泉(St. Patrick's Well)

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西暦432年、アイルランドにキリスト教を布教した聖人パトリックは、アイルランド中を布教活動して歩いたため、あちらこちらにゆかりの地が残っています。
パトリックはこの近くのロック・オヴ・キャシェルでマンスター王を改宗していますので、おそらくその時にでも、この泉で信者を治癒したか何かしたのでしょう。

泉というのは、キリスト教以前のケルト人の信仰にも、とても大切なもの。
古代アイルランドでは、泉は豊穣のシンボルであり、女神エリューの子宮への入り口と考えられていました。エリューはアイルランドを象徴する大地の女神(国名Eireの由来)ですから、大地から湧き上がる泉を信仰=ケルトの女神と連結することになるわけです。
原始ケルト人は、泉が沸く場所を聖地と崇め、そこでさまざまな儀式を行っていました。この聖パトリックの泉も、キリスト教以前から信仰の場であったことは間違いないでしょう。

地元の聖パトリックス・デー協会とロサンジェルスのアイリッシュ・イスラエル協会などにより、60年代後半にきれいに整備されたこの泉は、現在は湧き水の池といった感じ。
なんと今でも、ふつふつと水が湧き上がっており、水面にバブルが上がっくる様子が池全体に見えていました。

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この現象は、地盤の石灰岩層がキャパシティーを超えたため、地表に水を放出しているためだそう。それだけ水が豊富なわけです。
ちょうど、木の枝を切り落とす作業をしていた地元ボランティアの方たちが教えてくださいました。

湧き水の池のほとりには、12世紀からの古い教会堂の廃墟

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中にあった石棺は、17世紀のクロンメル市長二コラス・ホワイトの棺。この人は、1650年クロムウェル軍の包囲からクロンメルの町が解き放たれた時の市長さんです。クロンメルは国内で唯一、クロムウェルの手に落ちなかった町なのです!

「静寂」という言葉がこれほどふさわしい場所が他にあるでしょうか。
巡礼のステーションにもなっているこの泉、夏には巡礼者や観光客がたくさんやってくるそうですが、何十人の人が来ようと、この静けさは壊されることなく、いつもそこにあるような気がしてなりませんでした。

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アイリッシュ・サイダーの故郷へ(ティペラリー旅行2)

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カウンティー・ティペラリーは、小さな島国アイルランドでは珍しい海岸線を持たない県です。
就業人口の4割が農業従事者というティペラリー県ですが、特に今回私たちが訪れた南ティペラリーは、ゴールデン・ベール(Golden Vale=黄金の谷)の呼び名で知られる、酪農やリンゴ栽培で知られる豊かな農業地帯

ベーコンのGalteeアップル・サイダー(日本で言うところのシードル)のBulmersブルー・チーズのCashel Blue Cheeseなど、いずれもゴールデン・ベールの恩恵を受けた南ティペラリー発のアイルランドを代表する食品メーカーです。

本当は食品工場の見学をしたかったのですが、衛生上の理由から実現せず、代わりに訪れたのが、クロンメル近くのアップル・ファーム。冒頭の写真は、産地直売のリンゴです。

ここでは、アップル・ジュースやアップル・パイ、地元産のサイダー'Johnny Jump Up'も売られていました。

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Johnny Jump Upと言えば、アイルランドではよく知られた歌詞にサイダーが出てくるパブ・ソング。聞いてみたい方は、こちら

早速飲んでみましたが、Bulmersよりもフレッシュでさらっとした飲み口。リンゴの香りも強いような気がしたのは、やはり産地で飲むからでしょうかね~。



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オタクなガイドたちの研修旅行-その1

すっかり恒例になった、ガイド仲間で企画している2月の研修旅行。ついにこの週末に行われました!

今回のテーマは、クロンメルを中心とする南ティペラリー発掘。
現役ガイド7名、こんな可愛いミニバスで2泊3日のとってもオタクな旅をしてきました!

tippcoach


旅の道中の私たちの会話は、ガイド・ネタ満載。食事中、付け合せのキャベツを見て、
「キャベツと言えば、リングズエンド(ダブリンの港近くの新開発地区、コリン・ファレルがペントハウスを持っている)だよね~」
「そうそう、1648年!」
普通なら意味不明なこの会話、どういうことかと言いますと・・・

1648年、オリバー・クロムウェルとその軍隊が現在のダブリン、リングズエンドに上陸。その時に、アイルランド初のキャベツがもたらされた。

こんな私たちのティペラリー研修旅行、少しずつご紹介していきたいと思いま~す!

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(左からグラント、デミアン、シュネード、ジョン、私、ジュード、ジェリー。フェタードのチャイニーズ・レストランにて)


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ユニークなギフト・バウチャーいろいろ

アイルランドでも、最近いろいろな種類のギフト・バウチャーがあって、プレゼントの定番となっています。

いろいろなお店で使える日本の商品券や図書券と違って、ショップやレストラン、会社オリジナルのものが多いので、相手の好みに合わせてかなり限定して贈ることが出来ます

友人のTさんは、お世話になったご夫婦に「お2人でロマンチックなディナーをどうぞ」と、お家の近くにある評判のいいインド料理レストランのバウチャーをあげていました。また、新しくお家を買った新婚さんに「何かと物入りでしょうから」と、家庭用品を売っているスーパーのバウチャーを友達数人であげて喜ばれたこともあります。

ハイキング旅行が好きな友人Cは、会社を辞めるときに同僚からAerArannのフライト・バウチャーをもらい、大喜びしていました。「好きなハイキングでリフレッシュしてね~」というメッセージですね。

友人のセラピストYさんの、アロマセラピーのバウチャーもプレゼントによく使わせてもらっています。このバウチャー、出産祝いとしても人気があるそうです。もちろん、赤ちゃんではなく、お産を終えたお母さんのリラクゼーションのため!

そして今日、お友達へのギフトに初めて買ってみたのが、シティー・センターの人気の映画館シネワールド(旧UGC)のギフト・バウチャー
10ユーロ単位で、1年間有効。館内の飲食にも使えるので「カップルで軽食&映画ナイトをどうぞ」というメッセージをこめてお渡ししたところ、映画好きの彼女に喜んでいただけたようでよかった!

贈り物は選ぶのも楽しみのひとつ。
オリジナリティーのあるギフトバウチャーは、実用的な上に「あなたの好みや必要なもの考慮してま~す」という気持ちも込めることが出来るので、とっても気に入っています!



お気に入りの二コラス・モス茶わん

私のお気に入りの食器は、アイルランド人の陶芸家二コラス・モスのカフェオーレ・ボール。

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ちょっと大き目のご飯茶わんとして大活躍してくれてます。全部食べ終わると、底のチューリップが見えるのもかわいい。

ダブリンに来たばかりの頃に最初の一個を買い、その後、お友達が同じものをプレゼントしてくれたので、セットになりました。
さらに別の方からお皿と花びんをいただき、私の二コラス・モス・コレクションは3種類に

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日本でも陶工としての修行をしたことがあるというニコラス・モスですが、植物や動物がデザインされたカントリー調の陶器シリーズは、見ているとほのぼ~のしてきます。
カウンティー・キルケニーにあるモスの工房を訪ねたことがありますが、古い橋のある景色や、アヒルが列をなして原っぱを歩いていく光景は、モスの世界そのものでした。

まだ動物シリーズを持っていないので、こんどは、アヒル柄のマグカップでも買いたいな~と思っています。

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