ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

UKIYO BARのランチ・メニュー

このところ、日本でもほとんどしたことのないOL生活を満喫している私ですが、楽しみはやっぱり・・・ランチ・タイムだったりして。

今日のお昼は、UKIYO BAR(Exchequer St, Dublin2, Central Hotelのお隣り)へ。
外から障子の見えるこのお店、一見、和食屋さん?という印象ですが、メニューは、日本食もどきのアジアン・フードとでもいいましょうか。
きちんとした和食屋さんのないダブリンでは、ちょっぴり和のお味が恋しい・・・という時に、重宝するレストランです。

今日私がいただいたのは、ランチ・メニューのビビンバ

ukiyo


お値段は、お味噌汁もついて8.50ユーロ
ダブリンのシティーセンターでのランチはどこも高いので、10ユーロ以下でお腹がいっぱいになるランチは貴重かな、と思います。(サンドイッチとコーヒーでも、そのくらい取られてしまいますから・・・)

アイリッシュはビビンバはあまり食べないので、ご飯の上にお肉&野菜炒めがど~んとのっている、鉄板焼き定食風のものを食べている人が多かったです。

地下にはカラオケ・ルームもあるこのお店は、オープンしてかれこれ1年半くらいでしょうか。
ダブリンっ子にはすっかりお馴染みのお店となってきたようです。

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冬の朝の道

日本もこの冬は寒いようですが、「緯度の割には温暖」とお墨付きのダブリンも、近ごろちょっと寒めです。

朝、リフィー川沿いのキーを歩いていたら、ブーツのヒールがシャリシャリ音を立てるではありませんか。見ると、道路が軽く凍結・・・!

morningroad


一瞬、夜のうちに雪がうっすらと積もったのかとも思いましたが、いかにも積雪が残りそうな日陰の路地はカラカラ。凍っていたのは、川沿いだけでした。
とすると、もしやこれは、リフィー川からの湿った空気が凍ったもの・・・?

雪とも、霜とも、氷とも言えない、ダブリン特有の現象かもしれません!

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朝のダブリン・夕方のダブリン

朝のダブリン(8時15分頃)

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と、夕方のダブリン(5時15分頃)。

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先週より、ガイド業のかたわらに9時-5時でオフィス・ワークのお手伝いをしています。
オフィスまで、片道約20分ほどの徒歩通勤。
ガイドの仕事は、毎回行く場所や時間が違うので、毎日朝夕に同じ景色を見ながら歩くのは、私にはとても新鮮なことです!

写真は、リフィー川沿いからIFSC&ダブリン港方面を眺めたもの
冬至も過ぎ、これからぐんぐんと日が長くなっていくので、朝のオレンジ色の空や夕方の青い空が通勤途中に見られるのも、あとほんの数日だけかもしれません…。


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イングランドの田舎のコテージ

1週間ほど前になりますが、仕事が忙しくなる前に最後の休暇を…と、イングランドの田舎に隠遁してきました。

オックスフォードから車で約20分の小さな村、NorthmoorにあるGreen Cottageという小さなお家を数日借りて滞在したのですが、このコテージがとにかく素敵!

大家さんのジュリーは、庭続きのお隣りの家にご主人と一緒にお住まい。ゴム長靴をはいて楽しそうにガーデニングに精を出すその姿を見ていると、イギリスの小説などで読んだ、都会から隠遁して田舎暮らしを楽しむおしゃれな人たちを思い出します。
コテージは、もとはジュリーのお母さんのためのものだったそう。

何百年もたった古い民家を改装した小さなコテージで、昔の木の梁がこんなにおしゃれにインテリアに活かされていたのが印象的でした。

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インテリアは、どのコーナーをとっても素敵。
冬の薄日の当たるコンサヴァトリーに置かれたソファー

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昔懐かしいダルマ型ストーブ

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文学、歴史、お料理に至るまで、古い本がいっぱいの本棚(本棚の上のブルーウィローの大皿にも注目)!

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ベッドルームの窓は、屋根の切妻部分に取り付けられていて、寝転びながら夜空が見える仕掛け
そうかと思うと、キッチン、バスルームなどはとっても機能的で、パネルヒーターでの暖房もばっちり
外は霜が降りているというのに、ダルマストーブに火をくべる必要がまったくないほど、暖かでした。

アイルランドの田舎も大好きだけど、この洗練度は、さすがイングランド。素朴だけど、どこかお金もち感がある・・・。
両国の田舎は、似ているようでまったく違うのです。

こんなふうにお気に入りのコテージが見つかると、その土地への愛着も増してしまうもの
次回は、ジュリーご自慢のお庭がお花でいっぱいになった頃に、またおじゃましたいなと思います。

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マーボー豆腐のおいしいチャイニーズ・レストラン

日本人のお友達Y子さんと、チャイニーズ・レストランでディナー

ダブリンのシティーセンターには、おすすめ出来るおいしいチャイニーズ・レストランが3件ほどあり、私たちが昨日行ったニュー・ミレニアムもそのひとつ。

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New Millenium, King St South(Gate Theatreの隣り)

エビの小籠包、福建チャーハン、シーフード・チャウメン、空芯菜のオースターソース炒めなどなど、ここのメニューはおいしいものばかりですが、一押しは、なんといってもマーボー豆腐

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どのチャイニーズ・レストランにもあるメニューですが、お店によって、辛すぎたり、豆腐が細切れすぎたりしてがっかりさせられることが多い中、ここのものは日本人好みでとってもおいしいのです。

信じられないくらいの量を2人でたらふくいただいた後、他のお友達とパブで合流して、楽しい金曜の夜を過ごしました!


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聖ケビンのオモシロ伝説

ダブリンからの半日エクスカーションで、グレンダーロックへ。

ここは、7世紀に聖ケビンによって開かれた谷間の修道院跡地
絵のように美しい景色と澄んだ空気の中に、石造りの教会堂などの廃墟が点在しています。

そのひとつ、聖ケビン教会がこちら。

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煙突のような見張り塔のせいか、なんだかとてもメルヘンチックなこの建物は、創始者ケビンにちなむたいへん重要なものだったようです。

アイルランドの聖人伝説には面白い話が多いのですが、聖ケビンのストーリーは極め付けです。

高貴な家に生まれついた王子様だったケビン、容姿にも恵まれ、とってもハンサムな青年に育ちました。
当然、女性にモテモテ、ところが、キリスト教の道を志すケビンにとって、群がる女性たちは修行の妨げでしかありません。
悩んだ末にやってきたのが、ウィックロウの山の中。洞窟でひとり、隠者として修行生活に励むのです。

ところがある朝目覚めてみると、なんとストーカーの女性のひとりが、飛び掛らんばかりに自分に覆いかぶさろうとしているではありませんか!
驚きのあまり、ケビンはその女性を突き飛ばし、そのまま一目散に山を降り、着いた谷間が現在のグレンダーロック…というわけです。
なんという話…!!

そこで修道院を開いたケビンは、さぞかしハッピーだったのでしょう、伝説によると120歳まで長生きしたそうです!

こんな話が真面目に語り継がれているアイルランドって、やっぱりオモシロイ…!




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ギネスの9000年賃貸契約書

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ダブリン市内観光の目玉のひとつ、ギネス・ストアハウス内に展示されている1759年の賃貸契約書
ゴッドファーザーの残した遺産100ポンドを投資して、小さな土地を借りてビール工業を創業したアーサー・ギネスさん、当時の契約は、約250年経った今も生きているそうです!

契約の内容は、「年間45ポンド、9000年契約」というもの。
創業後まもなく、大麦をいぶして作る真っ黒いスタウト・ビールが大当たりし、小さな工場は大会社へ。周りの土地を買い足して工場を拡張していったわけですが、現在も敷地のどこか一角は、創業当時からの契約期間中というから、オドロキです!

この契約書は、ストアハウスのグランドフロアーの中央床に、ガラス張りで展示されています。
お越しの際にはお見逃しなく~!

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今日ストアハウスで注いでくれた、出来立てのギネスビール(泡の上にシャムロック模様付き!)

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冬のアラン諸島

冬のアラン諸島はとっても静かで、夏は観光客でにぎわうレストランやパブもほとんどがクローズ。
海からの風に吹かれながら散歩をしたり、景色を眺めたりと、仕事ついでにすっかり心の洗濯をして、ダブリンに戻ってきました!

以下、イニシュモア島でのショットをいくつかご紹介させていただきますね。

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わらぶき屋根の可愛らしいコテージ

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港の漁船

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ロブスター漁に使われる網

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丘の上の古い教会の廃墟

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ずっとついて来た道先案内役のワンちゃん


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プロペラ機でアラン諸島へ!

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これまでアラン諸島へはフェリーでしか行ったことがなかったので、今回は、エア・アランのフライトを利用してみました。
これがまた、とっても面白かったのです!

ゴールウェイから連絡バスで、コネマラ空港へ
前日にエア・アランから「連絡バスが30分早く出ます、でもフライトの出発時間は変わりませ~ん」と、よくわからない電話連絡がきて、どうしてかな~と思っていたのですが、バスに乗ってみて、3つの島行きのお客さんが全部一緒にトランスファーされていることに気がつきました。
おそらく、シーズン・オフのお客さんが少ない時期には、よくあることなのでしょう。

荒野の中のプレハブ小屋といった感じのコネマラ空港、ここでのチェックインがこれまた面白い。なんと、荷物ごと人間もみな、巨大体重計で測られてしまうのです!
そういえば、添乗員時代にカンボジアかどこかでこういう場面があったな~と、ちょっと懐かしくなりました…。

小さなプロペラ機は、パイロットを入れて10人乗り
顔ぶれは、ゴールウェイにお買い物に行ってきたらしいおばさんの2人連れ、夏場のショーでシャンノースを歌う島の女性シンガー、日に焼けたしわくちゃ顔+ベレー帽の典型的な“アランの男”タイプのおじいさん、10歳くらいのそばかす顔の女の子(あとでわかったのですが、島で宿泊したゲストハウスの女将さんの姪)などなど…とってもローカル!

7分間のフライトは素晴らしいの一言

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私の目的地であったアラン諸島最大の島(と言っても15キロX4キロ)イニシュモア島に到着してみると、何の手配もしていないのに送迎バスが用意されていてびっくり
さすが人口900人の小さな島、「ガイドのナオコがウェディングのコーディネートで○×ゲルトハウスに宿泊する」ことが、すっかり知れ渡っていました…!

2日後の帰りのフライトは、霧のためにキャンセルされてしまったのですが、これまた私の知らない間に、自動的に次のフェリーに振り替えられていた…。

島の皆さんの、口コミの素晴らしい連係プレーには恐れ入りました!
感激しながらもびっくりの連続、とっても面白い冬のアラン諸島への旅でした。

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小さな島のウェディング・ブーケ

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K様ご夫妻のケルティック・ウェディングにご用意させていただいた、アラン諸島の花のブーケ
島に咲く、季節の花々を集めて作らせていただいたものです。

今回は1月のお花のブーケとなるわけですが、これが通年できるのも、冬でも花のあるアイルランドならでは。
素朴なブーケが、シンプルで美しいK様のウェディングによく似合っていました!

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小さな島の小さな結婚式

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絵のように美しい景色の中での、お2人だけのケルティック・ウエディングに、コーディネーターとして立ち合わせていただきました。

このたび挙式されたK様ご夫妻は、私が主催するHPを見てお問い合わせ下さったお客様。
以前にアイルランドを旅して気に入られというご主人様のすすめで、ハネムーンを兼ねた挙式の場所として、アラン諸島イニシュモア島を選んでくださいました。

大西洋を見晴らす丘の上の教会での、ロマンチックなウェディング。セレモニーを執り行ってくださったのは、島在住のモロイ神父です。

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ケルト時代の儀式や風習を取り込んだセレモニーは、幻想的なケルティック・ミュージックの生演奏と共に、おごそかに進められました。
女性らしさのシンボルである湧き水、男性らしさのシンボルである古代の立石などで、新郎新婦への祝福が行われたあと、いよいよ祭壇の前での愛の誓いです。

ここで興味深かったのは、指輪の交換後、新郎新婦2人の手を交互に重ね合わせて、それを布で結び合わせる儀式

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前夜の打ち合わせの際、新郎のTさんが、聖書に登場する組み紐文様などと関連付けておられ、なるほど、と面白く思いました。
また日本でも、大事な時には“結ぶ”ことで縁起を担ぐ場面があるような気がします。水引とか、ハチマキを締めるとか…!

最後に、その昔、修道院の日時計の役割をしていた“契約の石”に布を3度通して願い事をする儀式で締めくくり。
私もここで、お2人の末永い幸せをお祈りさせていただきました。

鮮やかな緑と、やわらかい海風に吹かれての野外での結婚式。
私がいちばん胸を打たれたのは、美しい景色以上に、K様ご夫妻の式に臨む厳粛で真摯な姿
ひとつひとつの儀式に想いをこめて、モロイ神父の言葉や音楽に耳を傾けておられるお2人の姿に、とても感激しました。

冬のアイルランドの変わりやすいお天気も、こんなお2人に味方してくれたことは言うまでもありません。
挙式後、島全体があっという間に霧に包まれていっただけに、式の間にだけ出た晴れ間はまるで奇跡のようでした!

K様ご夫妻、あらためてご結婚おめでとうございます!

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(仲良く手を繋いで祭壇に向かうK様ご夫妻)



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シティーリンクでゴールウェイへ

今日から仕事で、アラン諸島のイニシュモア島へ行ってきます。
冬のアラン島を体験する絶好のチャンス!

これからゴールウェイへ出かけ、そこから島へ飛行機で飛びます。
ゴールウェイへは、電車が速いのですが、今回はちょっと節約してシティーリンクのコーチで行くことにしました。

朝9時から夜10時まで、毎時運行していて、往復17ユーロ(1ヵ月有効)。
所要時間は、時刻表では3時間15分で見積もってありますが、これはバイパス開通後の予想時間に違いない。プラス1時間前後遅れることがほとんどですので要注意。

列車より時間はかかりますが、値段は3分の1
西海岸も近くて便利になりました。


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梅干し

以前は、日本食なんて食べなくても、全く平気だった私。
おそらく年齢のせいもあるのでしょう、アイルランド滞在が長くなるにつれて、和風の食事を食べるとほっとするようになってきました。

今やダブリンにも、アジアン・マーケット的なお店が多くあり、いろいろな日本の食材が手に入るようになってきましたが、やはり、基本的なものは日本で買ったものに限る!
今回、日本から私が持ってきた食材は…

お米(新潟産こしひかり)6キロ
うどんなど麺類 たくさん
青くび大根(我が町の名物) 3本
自分の好きなおせんべい
かりんとう
その他、カレーのルー、マーボー豆腐の素など


スーツケースは当然、重量オーバー。たまっていたマイレッジで清算出来たから良かったものの、そうでなければ大変でした…。

お米も麺類も、こちらで買えないことはないのですが、やはり日本産のおいしいのがいい!これだけは「もどき」ではイヤなので、重くても最優先してしまいます。

ひとつ忘れてしまったものは、梅干し!
日本にいる頃は、梅干しなんてめったに食べなかったのに、お客様にいただいたりしているうちに、欠かせなくなってきました
フリーズドライとか、カリカリ梅ではなくて、普通のがベスト。胸焼けする時や、疲れたときに食べると、感激すら覚えます。やはり日本人ですね~。

持って来るべきだった~と後悔していたら、姉からのメール。
そこにはなんと「梅干しの歌」が張り付けてありました!
お正月に「そういえば、おばあちゃん、梅干しの歌とか、山之内一豊の妻とか、そらんじてくれたよね~」と20年前に亡くなった祖母の話になり、詩が思い出せなかったので、姉が探してくれたようです。

二月・三月花ざかり
  ウグイス鳴いた春の日の
  楽しい時も夢のうち

五月・六月実が成れば
  枝からふるい落とされ
  近所の町へ持ち出され
  何弁何合量り売り
  もとよりすっぱいこの私
  塩に漬かってからくなり
  シソに染まって赤くなり

七月・八月暑いころ
  三日三晩の土用干し
  思えば辛いことばかり
  それでも世のため人のため
  しわは寄っても若い気で
  小さい君等の仲間入り
   運動会にもついてゆく
  ましていくさのその時に
    なくてはならない
        このわたし

九月・十月秋の日々
  山はもみじやかえでが色づいて
  里の庭々秋の声
 ふたたび仲間は
   おにぎりやシソに
    巻かれて旅に出る
   わたしはさびしく樽の中

十一月・十二この月に
  山には雪がちらちらと
  里には木枯らし吹き荒れて
 庭ではペッタンペッタン餅をつき
   樽の中ではブルブルと
   私はふるえて年を越し

正月元旦年明けて
  書き初め 羽根つき
         コマまわし
  家で家族が笑顔で雑煮たべ
 梅のがふくらんで
  花の香りを待ちながら
  私は樽の中より
      おめでとう


おぉ、これです、なつかしい~!
「運動会にもついていく~♪」というところが、子供心にとても印象的だったのですが、今読んでみると、明治版「泳げたいやきくん」のような哀愁を感じさせる歌ですね~。

しばらく食べることは出来なそうですが、なつかしいおばあちゃんの思い出と共に、この歌を歌って頑張ろうっと!

ちなみ、NHKの大河ドラマで話題の「山之内一豊の妻」はこちら
明治生まれの祖母の18番でした!

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日本の新聞に見つけた北アイルランドのこと

昨晩、ついにアイルランドへ戻ってきました!

飛行機の中で、機内にあった雑誌や新聞をめくっていると、北アイルランドのことが書かれていました。見出しは、“憎悪超え交流の芽”(1月12日付の朝日新聞)。
読んでみると…

ベルファーストにあるカトリック、プロテスタントの2つの小学校が、2年前に共同作業で壁画を描き、それ以来、両校は、宗派の違いを超えて交流を深めているそうです。
なぜこれが記事になるかというと、北アイルランドでは、カトリック・プロテスタントが棲み分けしていることがほとんどで、学校も別々、交流するなんてことが珍しいためです。

いかにもアイルランド人らしい、ぽちゃぽちゃとした子供たち(最近のアイルランドの子供たちは肥満気味)が、ゾウやライオンなどのメルヘンチックな壁画をバックに、写真におさまっていました。
両校は、たったの300メートルしか離れていないにも関わらず、以前は「見えない壁」によって分断されていたのです。

2校の交流は、ベルファーストに住む50代の看護師をしている女性の呼びかけで始まりました。
彼女の3人の兄弟はみな、カトリック系過激派のテロ活動に関与して、暗殺または投獄。
そんな兄弟からの教訓と、傷ついた人は分け隔てなく手当てしなければならないという自らの体験から、NGO活動を始めたそうです。

彼女の紹介で知り合ったというカトリックとプロテスタントの2人の男性は、いずれもテロ活動に関与したことで10代で収監
40代と50代になった今、青春時代を刑務所で過ごしたことを後悔して、若者のための職業訓練センターの設立を目指しているそうです。
テロなどの犯罪に加わった若者に、建設技術を教えて、更正させるのが目的。
自分の手で汗水流して建てた家には愛着がわく、そんな家を爆弾で傷つけるなんてバカらしく思えてくる…という、元テロリストの言葉には現実味があります。

私が初めてアイルランドに来た頃、ベルファーストの街の中はゴーストタウンのようで、デリーには装甲車が走っていました。
昨年7月、IRAの武装解除が報じれた時には、多くのアイルランド人が「自分が生きている間にこの日が来るとは思っていなかった」と口にしていました。

北アイルランドについての、このようなポジティブなニュースを日本の新聞で読むのは、本当に嬉しいことです。
近ごろ、政治家同士の紙の上での調印だけでなく、一般のアイルランド人の意識も少しずつ変わってきてるような感触があります。このように日本の紙面でも報じられているところを見ると、どうやら北アイルランド問題は、本当に新しい時代に入ってきたようです。

決して日進月歩とはいかない北アイルランド問題ですが、テロの被害者ばかりではなく、テロ活動に実際に加わっていた人、またその家族からこのような活動が広げられていることは、とても意味深いことだと思います。

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(東ベルファーストに残る70年代に書かれた壁画:2005年11月撮影)


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中村屋のアイリッシュケーキ

約4週間の日本滞在も、残すところあと数日。
今日は、帰愛に向けての最後のショッピングに出かけました。

アイルランドのお友達へのお土産を買いに、地元のデパートの地下へ。
日本のものを買いに行ったのに、目に入ってきたのは、なんと新宿中村屋のアイリッシュケーキなるシロモノ。

irishcakes


レーズン、マーブル、チーズ、グリーンティーの4種類があり、ひとつ105~157円とリーズナブル。一体どこが“アイリッシュケーキ”なのか興味津々で、一種類ずつ買って食べてみることに

いずれもしっとり目のパウンドケーキで、それぞれ特徴があっておいしかったのですが、どこがアイリッシュケーキなのか、やっぱり謎…。
もしやアイリッシュ・ウィスキーに浸してあったりするのかな~と原材料を見てみたけれど、「洋酒」と書かれているだけでした。

中村屋のサイトに由来が書かれているかも…と調べてみましたが、特になし。
ただこの「アイリッシュケーキ」という商品は、1971年発売と歴史は古く、以来ロングセラーの人気商品だということがわかりました。また、紅茶味というのも存在するようで、どうやらそれには、紅茶の茶葉が入っているようです。

「卵とバターをたっぷり使った」というのが売りのようですから、35年前には、舶来の香りたっぷりのハイカラな洋菓子だったのかも…。

確かにアイルランドには、ポーターケーキ(ビールに浸してある)とか、ティーブラック(紅茶に浸してある、バーンブラックとも言う)、またクリスマス・プティング(数週間、洋酒に浸してある)など、「卵とバターをたっぷり」使って、ナッツやレーズン、ドライフルーツなどを入れた、伝統的な焼き菓子のレシピがあります。
お茶に呼ばれてホームメイドのものをいただいたこともあるし、ビューリーズなどから出ている市販のものも見かけます。

中村屋のものの中では、レーズン味がいちばんアイルランドのものに近いかな。甘くてずっしり重みがあって…。

いろいろなサイトを見てみたところ、「アイリッシュケーキ」という言葉を、洋酒に浸したしっとり系パウンドケーキを指す言葉として使っている方もおられましたので、もしかしたら、アイルランドの伝統的なケーキ“もどき”を、日本ではそう呼ぶのでしょうか?

「イギリスパン」や「インドカレー」が本国にはないのと同じように、アイルランドにも「アイリッシュケーキ」はありません!
逆を考えてみれば、日本にも「ニッポン饅頭」ってないですもんね~。

…と、納得しようと思ったけれど、やっぱり由来があったら知りたい!中村屋さんに手紙を書いて、聞いてみようかな。
どなたか「アイリッシュケーキ」について、ご存知の方いらしたら教えてくださいませ。


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1月の神様・アイルランドのヤヌス像

プロフィールの石像の写真について、「あれは何ですか~」「どこですか~」と、これまでに何人かの方からご質問をいただきました。新年に少々関連のある話題でもあるので、今日はちょっと解説を。

20051030081158.jpg
この写真です(プロフィール写真を変えてしまったので…2006年12月)

この石像は、カウンティー・ファーマナ、アーン湖(Lough Earne)のボア・アイランド(Boa Island)にあります。
アーン湖畔はアイルランドの湖水地方とも呼ばれ、連結する上下2つの湖に154の小島が浮かぶという美しい場所です。

ボア・アイランドは、島とは言っても、A47号線で本土と地続き。
エニスキレン方面から来た場合、道路の左側を注意していると、"Caldragh Graveyard"のサインポストが出てきますので、そこを右へ入ります。本当にここでいいの?と疑いたくなるような、牛小屋へ続くぬかるんだ道…その行き止まりにある小さなゲートが、石像のある古い墓地への入り口。
近くのラスティ・モア・アイランド(Lusty More Island)から移されたちょっと小さめの石像と一緒に、倒れた墓石の中にたたずんでいます。

janusfigure
(2005年11月撮影・保存のためか、以前はなかったテントのようなものが張られていました。)

この石像は、ヤヌス像(Janus figure、英語ではジェイナスと発音)と呼ばれています。
ヤヌスと言えば、そう、80年代のあのコテコテ大映ドラマ『ヤヌスの鏡』のヤヌスです!ガラスが割れて、変身~、2つの顔を持つ2重人格少女のお話でしたね~。
ボア・アイランドのヤヌス像も、表裏2つの顔を持つことから、その名で呼ばれているわけです。

ヤヌスというのは、もとはローマ神話の入り口や門・扉の神様。境界線に立ち、表裏2つの顔で、物事の始まりと終わりを見据えています。
新しい年の始まりを入り口に例え、年の始めを司る1月の神様として、Januaryの語源にもなりました。

ボア・アイランドのヤヌス神は、東面が男性(シンボルあり)、西面は女性。プロフィールの写真は、女性サイドです。
(両面の写真がきれいなものとしては、このサイトがおススメ。)
個人的にこの場所がとても好きなこと、また初めて見た時に、石像の顔がちょっと私っぽい…!と思ってしまったことから、プロフィール写真にしたまでです。

石像の起源や解釈に関しては、諸説あります。
私の友人で地元ベリークの歴史家ジョンは、石像とローマのヤヌス神との関連を強く否定しています。だってアイルランドには、ローマ人は来ていないのですから。
身体に対して大きすぎる頭、大きくうつろな目、正面で交差する両腕、腰に巻かれたベルトなど、そのスタイルは、ケルト独特のもの。2000年以上前のもので、おそらく、ケルトの戦士、または豊穣の神ではないか、とのことです。

頭が大きいのは、ケルト人の人頭信仰の表れ。
頭には大切な精霊が宿ると考えていたケルト人は、戦場で敵の武将の首を取り、そこから脳髄を取り出して石灰と混ぜてボールを作り、家宝としていました。

また、ケルト神話のとの関連を指摘する人もいます。
大きく見開かれたうつろな目から、魔眼で敵を睨み殺すバロール神ではないか、という人もいます。

はて、二つの顔を持つ謎の石像、いったい何を意味しているのでしょうか…?
私がこの石像を訪れるたびに感じるメッセージは、物事の始まりと終わりは、実は遠いようで近くにあるのではないか、ということ。遠く感じられるゴールは、案外、スタート地点のすぐ後ろで背中合わせに待っているものなのかも。

また、人間の生と死、善と悪、優しさと厳しさ…など、相反すると思われている二つの観念も、本当はヤヌス像のように、背中合わせなのかもしれない…と思ってみたりもするのです。

豊穣の神様でもあるこの石像、地元ではお地蔵さん的存在として愛されているようです。石像の脇には、お賽銭がこんなにいっぱい。

boaisland
(2005年11月撮影)

アイルランドで年越しをすることになったら、私はこのヤヌス像に二年参りしたいな~といつも思っているのです!!


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故郷&アイルランドが結ぶ縁

実家のある長野で、年末年始を過ごしています。
今日は、お友達のCさんと会ってランチをしました。

Cさんとはお互いの実家がすぐ近く。お正月に帰省した時に会って、近況報告し合うのがここ数年の恒例となっています。

同じ地元出身の私たち、同じ小学校・中学校に通っていたにも関わらず、実は、その時は知り合いではありませんでした。
私たちが出会ったのは、ほんの数年前、なんとダブリンで!
そうとは知らずに仲良くなったので、地元が同じ、しかもCさんのお父様が私の高校の英語のM先生であることを知ったときには、本当に驚いてしまいました。

郷里が同じ&ダブリン滞在経験あり、という共通点から、Cさんの日本帰国後も連絡を取り合い、仲良くさせていただいています。

こういう偶然が、ときどき起こるので不思議です。

昨年の春、たまたま話しかけてきて下さったお客様が、やはり同じ地元の方で、なんと私の従兄弟の恩師の息子さんでした。
また、姉の幼馴染のお知り合いの方が、たまたまご案内したツアーのグループの中にいらしたこともありました。
お客様も、アイルランドまで来て、同じ地元の人と会うことになるとは、夢にも思わなかったことでしょう。

日本ですぐ近くにいたかもしれないのに知り合わず、そこを離れた時に会うなんて、なんだか不思議。
アイルランドが結んだ縁なのか、故郷が結んだ縁なのか…。
人の縁って、面白いですね。


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