ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

C.S.ルイスゆかりの地紹介の新刊・『英国ファンタジーの世界』

今年の夏、ベルファースト周辺のC.S.ルイスゆかりの地めぐりをご案内させていただいたライターの奥田実紀さんの新刊が発売されました。
「不思議の国のアリス」やピーターラビットからハリー・ポッターまで、11人(コラムに書かれた作家も含めるともっと!)の英国児童文学作家&作品のゆかり地を紹介した素敵な一冊。

図説 英国ファンタジーの世界(ふくろうの本)
奥田実紀・著/河出書房新社

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早速お送りいただきました。表紙はピーターパンの挿絵ですね!

当地での取材をご案内させていただいたルイスゆかりの地については、豊富な写真と共に、全12ページにわたってルイスの生涯や人となり、「ナルニア国」が生まれる経緯などが詳しく紹介されています。
私も、ベルファースト市内のルイス像、「ナルニア」の着想を得たというモーン山脈中のサイレント・バレーの写真を提供させていただきました。
(ルイスのゆかりの地についてご興味ある方は過去ブログ参照。こちらにまとめてあります➡C.S.ルイス広場、ベルファーストにオープン

好きな作家や作品のゆかりの地めぐりというのは、私も大好きなテーマ。小説はもちろん、映画やドラマのロケ地めぐりなども楽しいですよね。
この奥田さんの一冊は、児童文学好きの私にとっては「まさにこんな本が欲しかった!」といった一冊。子供の頃に親しんだイーディス・ネズビットの作品や『秘密の花園』、『グリーンノウ』シリーズなど久しぶりに懐かしく思い出しました。作品の理解深めるために散りばめられた数々のコラムも気が利いています。

ひと足早いクリスマス・プレゼントをいただいたかのよう。奥田さん、素敵な本をありがとうございました♪

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ジョン・カーニーの新作映画『シング・ストリート』、日本で上映中

『Once ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督の新作映画『シング・ストリート(Sing Street)』が、近ごろまた日本で上映されているようですね。

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邦題は『シング・ストリート 未来へのうた』、公式HPはこちら

日本では7月に公開されましたが、いくつかの劇場で再び上映しているようです。
上映劇場情報
目黒シネマでは、12月3~16日がジョン・カーニー監督特集。『シング・ストリート』の他に、カーニー作品を2本立てで上映中

アイルランドでは今年の春頃に上映していたのですが、劇場公開を見逃してしまい、私も最近になって友人がプレゼントしてくれたDVDで見たばかり。
これまでのジョン・カーニーの作品の中でいちばん好き。すっかりはまって数回見ました!

ストーリーは上述の日本語公式HPに紹介されていますのでここでは省きますが、1980年代のダブリンが舞台。当時日本でも流行った80年代ブリティッシュ・ポップスが次々流れて懐かしい。
ジョン・カーニーは私と同世代で、やはり80年代にティーンエージャーでした。当時、日本はバブルの時代でしたが、アイルランドは大不況。それぞれ違った理由から、今いるところよりもっと広い世界へ出ていくことを夢見る時代だったと思います。
そして国は違えど、音楽が呼び起こす共感は古今東西を問わず。デュラン・デュランや『バック・トゥー・ザ・フューチャー』と聞くだけで、作中の登場人物にとたんに感情移入出来てしまうから不思議ですね。

映画の中で主人公のコナー率いる中学生バンドが次々に生み出すオリジナル曲が、これまたとてもいい。既成のものもあれば、この映画用に作ったものもあるようですが、元バンドマンだったジョン・カーニーらしく、『Once』同様、こちらもやはり音楽映画です。

ジョン・カーニーの作品はいつも、それぞれの時代のダブリンの「現実」を背景に描きながらも、ファンタジー(非現実、夢)が混在するのが魅力。主人公のコナーが学校のステージで演奏しながらアメリカのハイスクールのプロムを妄想するシーンがまさにそれです。ジョン・カーニーの作品らしさが小気味よいくらいに炸裂していて、何度見ても印象的なシーンです。
(彼のファンタジー&コメディ映画で、日本では公開されていない『ゾナッド(Zonad)』という作品があります。あのシーンはそれに相通じる痛快さがありました。『ゾナッド』はアイルランドの小さな村に宇宙人がやって来るお話!)

かれこれ10年くらい前のことですが、『Once』の日本上映が決まった時、日本からの取材陣をお連れしてジョン・カーニーのインタビューを取りに撮影現場にお邪魔したことがありました。(まさに『ゾナッド』の撮影中でした!)
『シング・ストリート』を見ていて、あの時に『Once』というタイトルに込めた意味について、ジョンとやり取りしたことをふいに思い出しました。
(過去ブログ➡『ONCE』の監督ジョン・カーニーを訪ねて『ONCE』の意味って…?

「ひとたび…すれば(ONCE)、この世はバラ色だ」と夢見ながらも、現実はそうでなかったり、そうできなかったり。それでも、あきらめて冷めた生き方をするよりは、「ONCE…」という想いで夢を見て生きていきたい。
これがジョン・カーニー監督が作品を作り続ける理由なのだと思います。
コナーの妄想シーンもまさにそれ。監督自身の人生哲学であり、アイリッシュネスであり、誰もが心の中に持っている、大人になってもなかなか折り合いがつけられない想いなのでしょうね。

この映画のロケ地について書こうと思っていたのですが、映画評みたいになってしまいました(笑)。
長くなりましたので、ロケ地のシング・ストリートについては後日。

余談:コナーのバンド仲間イーモン君はウサギ好き。作中に登場するウサギちゃんたちは、実はイーモン君を演じている役者の男の子のペットなのだそう。いつもウサギと一緒にいるので映画にもそのまま出してしまったのだそうです!

※日本版DVDは2017年2月発売予定です!

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『ブリジット・ジョーンズ』にアイリッシュ・コネクション!?

待ちに待った『ブリジット・ジョーンズの日記』第3弾が数週間前より公開され、一緒に行こう!と待っていてくれた友人エリザベスと昨晩見に行ってきました。

今までの3作の中でいちばん良かった!というのが、エリザベスと私の共通の感想。
平日夜の映画館がほぼ全員、20~40代の女性連れ。劇場全体が最初から最後まで笑いっぱなしで、ハートウォーミングなシーンになるとこれまた劇場全体が「Ahhhhhhhh」と嬉しい吐息。みな完全にブリジットに感情移入してました(笑)。

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『Bridget Jones's Baby(ブリジット・ジョーンズの赤ちゃん)』。ヒュー・グラントに代わる新キャラのアメリカ人、パトリック・デンプシーもとても良かったです

日本では10月29日公開。邦題はいかがなものかと思いますが。ポイントはブリジットが妊娠する!ってところなのに、日本ではこうなっちゃうんですね。
映画『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』

日本で公開前なのでストーリーについての言及は避けますが、ひとつだけ、ストーリーには特に関係のない予想外のアイリッシュ・コネクションがあります。
(ご自分で見つけたい方はここから先は読まないで!)

本作にはイギリス人の若手シンガーソングライター、エド・シーラン(Ed Sheeran)がカメオ出演していますが、彼がコンサートのステージで着ているジャージに注目。なんと、アイルランドの国技であるゲーリック・ゲームのグリーンのジャージを着ています。
映画を見ていてあれ?と思ったので調べてみると、2015年のダブリンのクローク・パーク(Croke Park)でのコンサートの映像を使用しているとのこと。クローク・パークは国技専用球場なので、エド・シーランはこのジャージを着て歌ってくれたのですね。
Ed Sheeran wears a GAA jersey in the new Bridget Jones film

ゲーリック・ゲームはアイルランド島内の県対抗でトーナメントが行われますので、通常は各県の2色のユニフォームを着て試合・応援に臨みます。エド・シーランが着ているグリーンのジャージは普段国内ではあまり見かけない特別なもので、インターナショナル・ルールにて国際試合をする際のアイルランド・チームのユニフォーム。
映画を見ていてグリーンのジャージに「GAA…」のロゴが見えたので、どうしてブリジット・ジョーンズでGAAのジャージ?と不思議に思い目を引きました。超マニアック(笑)。

ちなみにエド・シーランの出演については、監督のシャロン・マグアイアが、シーランの所属レコード会社の関係者と子供の学校が一緒で、日々の送り迎えで顔を合わせる中で話がまとまったそうです。なんだかほのぼのした話でいいですね。

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ロケ地はアイルランド!『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮』

英国の人気ドラマ『ダウントン・アビー』が日本で放映されてからというもの、昔の領主の館であった古城やお屋敷に泊まってみたい、見学してみたい、というご希望が以前に増して多くなったように思います。
そんな宮廷ブーム(?)のさらなる火付け役になりそうな海外ドラマ、『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮』が今週から日本で放送開始となりました。

regin

クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮
BSプレミアム
毎週水曜 午後11時15分

原題は『レイン(Regin)』と言い、アメリカで人気のティーン向け歴史&ロマンス・ドラマ。スコットランドのメアリー女王を主人公とした内容で舞台はスコットランドやフランスの宮廷ですが、日本で放送が始まったばかりのシーズン1のロケ地は主にアイルランド(とカナダ)です!

時代設定は20世紀初頭の物語である『ダウントン・アビー』よりずっ古く、16世紀のヨーロッパの宮廷。その宮廷シーンの多くは、アイルランド西海岸きっての有名古城ホテル、アッシュフォード・キャッスル(Ashford Castle, Cong, Co. Mayo)で撮影されました。
ドラマを見ていると城はもちろんのこと、周辺の景色が頻出。俳優陣はみな、撮影中はキャッスルに宿泊したそうです。
➡過去ブログ参照:アッシュフォード・キャッスルで撮影された米人気ドラマ『レイン』

アッシュフォード・キャッスルへはこの夏もお客様をご案内して何度か行きましたが、ドラマの影響でアメリカ、カナダからの宿泊客が急増しているとのこと。かつては『静かなる男』のロケ地として知られた城ですが、時代は変わり、ハンチング帽をかぶったジョン・ウェインではなく、きらびやかなお姫様が住む「お城」へとイメージが変わりましたね(笑)。
(➡アッシュフォード・キャッスルについての参考過去ブログ:アッシュフォード・キャッスルとギネス家の歴史…など

本国ではシーズン3まで終了しており、シーズン4の制作もすでに決定しています。アイルランドでも、RTE2にてシーズン3が放送中。
気になりながらも、シーズン1の最初の方のエピソードをいくつか見たのみなので、日本での放送開始をきっかけにちゃんと見てみようと思います。
日本でご覧の皆さん、ドラマの内容に加えて、アイルランドの景色もぜひお楽しみくださいね♪

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マリン・ヘッドで「スター・ウォーズ」のロケ始まる

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アイルランド最北端の地にストームトルーパー現る!(写真はいずれもPHOTOS: Stormtroopers swarm to Star Wars set in Donegalより)

来年公開予定の「スターウォーズ エピソード8」ですが、アイルランド南西のスケリッグマイケル(Skellig Micheal, Co. Kerry)に加え、最北端マリン・ヘッド(Malin Head, Co. Donegal)でも撮影が行われることが先日発表されましたが、どうやら今週末のようです。

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マリン・ヘッドにミレニアム・ファルコンらしきセットが登場!

ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルをはじめとする俳優陣も、本日ベルファーストの空港に到着。この週末に主要なロケが行われるようで、マリン・ヘッド周辺の道路は8:00~21:00まで通行止め(日曜日まで)、ドローンなどで撮影内容を盗撮されることのないよう航空規制も出されているという徹底ぶり。

地元のスター・ウォーズ・ファンの男性が、ストームトルーパーに扮してロケ現場周辺に出没している(冒頭写真)というニュースがなんとも可笑しい。
この方、マクゲティガン(J.J.McGettigan)さんという男性で、「自分はEG1826、エメラルド駐屯地からやって来た!」と言っているそうです(笑)。

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ロケ地近くのパブ、Farran's Barにもい出没。俳優陣含むロケ・スタッフはここで食事をとることになるようです。パブ内の「Strictly no use of the Forse on the premise(建物内でのフォース使用厳禁)」の張り紙が笑える

こちらにも地元の盛り上がりを示す写真がいろいろ載っています→Donegal has gone all out welcoming Star Wars to Malin Head(Daily Edge 5月21日付)

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「スターウォーズ」次回作はマリンヘッドがロケ地に…

今日は自宅で仕事に明け暮れており、この夏、スケリッグマイケル(Skellig Michael, Co. Kerry)へ行きたいというリピーターのお客様の旅程づくりをしていました。
スケリッグマイケルと言えば、昨年暮れに公開された「スターウォーズ エピソード7」のラスト・シーンに登場したことで、何かと話題を集めていますね。5月から島へ行くボートが出ますが、今年は周辺エリアへの観光客が例年以上に多くなると見込まれています。
(以前は4~10月まで上陸可能でしたが、今年から5~9月までと期間が短縮されました)

※関連過去ブログ:スケリッグ・マイケルが登場する「スター・ウォーズ」最新作スケリッグ・マイケル、「スターウォーズ」最新作のロケ地に

ラスト・シーンに登場したということは、同じ景色が次作に続いていく…ということで、「エピソード8」にもスケリッグマイケルが登場します。新作用のロケは前作公開前の昨年9月にすでに行われており、次は今年の5月に行われるとのこと。
そのための準備が始まっているのですが、数週間前にトラクターに乗った地元の農夫がインタビューされているのをニュースで見ました。「撮影は自分の土地の一部でも行われるが、具体的な場所は言えません!」とのこと、スケリッグを見晴らす本土のどこかのようでした。

そして数日前。アイルランド南西端のスケリッグマイケルに加えて、北西端のマリンヘッド(Malin Head, Co. Donegal)でもロケが行われることが明らかになりました!

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写真はStar Wars filming plan confirmed for Malin head(Highland Radio)より

マリンヘッドはオーロラが観測されることもあるような、人里離れた美しい土地。なかなか行き難い場所ですが、アイルランドが数年前からプロモーションしている世界最長の海岸道路ワイルド・アトランティック・ウェイの北端の出発点です。
前作ではラスト・シーンでやっとアイルランドがちらり…でしたが、次作では知られざるアイルランド北西端の景色も含めてもっと見ていただけそう。楽しみですね。
「エピソード8」の公開は2017年5月、まだまだ1年以上先ですが。

ちなみに、この夏にスケリッグマイケルへ行きたいというリピーターのお客様は、昨年春にアイルランド北部をご案内させていただいた際、マリンヘッドへも行っていらっしゃいます。(過去ブログ:アイルランド島最北端、マリンヘッドへ
「スターウォーズ」ファンでもなんでもないご夫妻が、偶然にもロケ地を「先取り」しているのが可笑しい。ご本人たちは映画を見てもいらっしゃらないことでしょう(笑)。
(スケリッグマイケルは映画公開前の昨年9月にご案内する予定でしたが、ご都合が悪くなって今年に延期。本当に2か所とも「先取り」となるはずだったのです!)

※数日前のアイリッシュタイムズ紙の記事。スケリッグマイケルでの撮影時の様子が見られます。写真は岩島がスケリッグ、オーロラがマリンヘッドです。 →New ‘Star Wars’ film to shoot in Donegal and Kerry(The Irish Timesより)

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スケリッグ・マイケルが登場する「スター・ウォーズ」最新作

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等身大BB-8。もちろん隣りに並んで記念写真撮りました!(Lighthouse Cinema, Dublin7にて)

最新作の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が公開されましたね。私も「スター・ウォーズ」ファンの友人と一緒に、公開初日の昨日、早々と見てきました。

ダブリンでは公開日の12月17日になる真夜中にミッドナイト・ショーがあって、劇場によっては真夜中の0時から5分刻みで数回上映。いずれもチケットは売り切れていました。すごい人気(笑)。
私たちは昼間に見に行ったのですが、平日の昼間にもかかわらず9割の入場率。きっと仕事をお休みして見に来たファンもいたことでしょう。

先日のブログにも書きましたが、私自身は「スター・ウォーズ」ってまったく見たことがなくて、ダースヴェーダーって何?どうして最初の上映作がシリーズ4なの?…とチンプンカンプンだったのですが、今回はアイルランド南西部の世界遺産の離島・スケリッグマイケル(Skellig Micheal, Co. Kerry)でロケされたシーンがあるということで急に興味がわき、大急ぎで最初の3部作(シリーズ4、5、6)のDVDを見てにわか勉強。
おかげでなんとかついていくことが出来、約2時間の上映時間中、それなりにわくわくドキドキ楽しむことが出来ました。

ストーリーの深いところは実はあまりわかっていないのですが、チューイーが好き、新キャラのBB-8がカワイイ!など、キャラものに弱いので一応満足でした(笑)。

さて、肝心のスケリッグ・マイケルでのシーンですが、いつ出てくるのかな~と途中やきもきしましたが、ちゃんと登場してました。下の写真ようないかにもスケリッグ!とわかる景観で、とてもきれいでした。ほんの2~3分だったけど(笑)。
どこで出てくるかは、見てのお楽しみ…ということにしましょう。

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スケリッグ・マイケルからリトル・スケリッグを眺める(2011年8月撮影)

ちなみにダブリン市内の高さ120メートルのモニュメント、スパイア(Spire)が、「スター・ウォーズ」新作上映を記念してサイトセーバー風にライトアップされているそうです。→Star Wars: The Spire Awakens for Dublin premiere
大人も子供も大騒ぎ…の、なんだか平和なクリスマス前のアイルランドです。

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史上最高の競馬騎手、A.P.マッコイのドキュメンタリー「Being AP」

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友人に誘われて、今年引退した北アイルランド出身のジョッキー、A.P.マッコイ(=トニー・マッコイ)(A.P. or Tony McCoy)のドキュメンタリー映画「Being AP」を見てきました。

17歳でジョッキーとなり、今年4月に40歳で引退するまで、約20年間チャンピオン・ジョッキーの座に君臨してきたA.P.マッコイ騎手。
競馬というと日本では平地がメインですが、英国・アイルランドでは障害も同じくらい人気があり、チェルトナム、グランドナショナルなどよく耳にするレースはいずれも障害です。
マッコイ騎手はその障害レースの騎手として史上最高とたたえられ、数々の記録や栄光を打ち立ててきた競馬界のスーパーヒーローだった人物。

映画は、マッコイ騎手の引退までの日々を追ったドキュメンタリー。華やかなレースの様子とは裏腹に、ストイックなまでに競馬に人生をかける姿が彼自身の語りを交えて描かれています。
ケガとの闘いながらもまるで中毒のようにレースに挑み続けるマッコイ騎手の姿、見守り支えるシャネル夫人、引退を決意していく心情。レースの裏舞台での心の葛藤が印象に残りました。
(スター騎手の豪邸、シャネル夫人の競馬場でのファッションも…!)

どんなスポーツ選手もそうなのでしょうが、騎手の毎日は完全なルーティン。同じ時間に起床し、朝食は食べず、体重を増やさないための1時間の入浴から始まる毎日が20年間続いたと言います。
ひとつのことを成し遂げるために、自分の体と意思を完全にコントロールする人生。はたで見守りサポートする家族はさぞかし大変なことでしょう。シャネル夫人の「夫は私をもコントロールした」との独白には、成功を裏で支えるパートナーの苦悩が見て取れました。

映画に続き、マッコイ騎手へのインタビュー映像も。(英国のどこかの劇場からのライブだったようです)
マッコイ騎手は10歳でジョッキーになることを志したそうですが、スポーツなどで成功する人の多くが人生のごく早い段階で意思を固め、夢を叶えているのは興味深いことです。
レース引退後も外乗を楽しんでいるとのことですが、ライフスタイルの変化によりすでに10キロ以上も体重が増えたそうです。マッコイ騎手はジョッキーとしては178センチと長身なため(身長が伸びすぎたため障害レースに転向したそう)、その分かなりの体重制限をしていたと聞きます。178センチの人の体重は通常75キロ位になるそうですが、現役時代のマッコイ騎手は63.5キロ。
それだけ聞いてもストイック。凡人にはまねできません…。

ちなみにこの映画、昨晩がプレミアでした。月曜日の夕方にもかかわらず、競馬ファン、A.P.マッコイ・ファンらしき男性客でシアターはほぼ満席。
明日以降の上映予定が見当たらないので、もしかしたら昨晩1回のみの上映だったのかもしれません。見ておいて良かったです。

※マッコイ騎手引退の日本での報道:トニー・マッコイ騎手の引退表明、競馬界に衝撃を与える(2015年2月12日)、トニー・マッコイ騎手の現役最終日(2015年5月20日)

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シーシャ・ローナンの新作映画「ブルックリン」

アイルランド人の若手女優シーシャ・ローナン(Saoirse Ronan)主演の新作映画「Brooklyn(ブルックリン)」を観てきました。
舞台は1950年代のアイルランドとニューヨーク。アイルランドの田舎町から新天地を求めて移民する若い女性イーリシュ(Eilis)の成長物語です。

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早くもオスカー候補がささやかれる話題作

子役から活躍、現在21歳のシーシャ・ローナンですが、さすがの演技力ですね。天才子役ぶりを世界に知らしめた「つぐない(2007)」、「ラブリーボーン(2009)」、最近では「グランドブタペストホテル(2014)」など彼女の出演作を成長とともに見てきましたが、その透明感のある存在感は変わらぬまま、大人の女優さんになっていました。
「つぐない」のすぐ後くらいだったでしょうか、まだ少女だったころに地方のパブでご家族で食事をしているところに鉢合わせたり、ダブリンのジェイムソン映画祭でボーイフレンドといるところを見かけたりしたこともあったので、なんとなく身近に感じて見守ってきた女優さんのひとり。
今回は役作りのせいもあるでしょうが、ちょっとぽっちゃりとして大人っぽくなっていました。(特に前半)

原作を読んでいなかったので、ストーリーも楽しめました。故郷のアイルランドと新天地ニューヨークの間で揺れ動く心、故郷に残されたお母さんのリアクションなどは、時代は違えど共感しきり。
私のように海外生活する者には特に、ぐっとくる場面が多いと思います。

アイルランドのシーンでは、イーリシュの故郷エニスコーシー(Enniscorthy, Co. Wexford)や周辺の美しい海岸なども登場します。
日本公開は今のところ未定のようですが、せめてもトレーラーでお楽しみください!


Brooklyn Official Trailer #1 (2015)

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映画になった「ひつじのショーン」

BBC放送のアニメーション、「Shaun the Sheep」が映画化され、以前から見たがっていたルビー&モリーを連れて見に行ってきました。
日本でも「ひつじのショーン」のタイトルでNHK Eテレで放送されているそうですので、ご存知の方も多いことと思います。

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映画ではショーンと仲間の群れたち、犬のビッツァーが農場を抜け出し、街へ繰り出します!→Shaun the Sheep公式ウェブサイト(英語)

英国で制作・放送されているアニメーションですが、アイルランドでも大人気。そして、ひつじのショーンはアイルランド人なのでは?・・・と思っているのは私だけでしょうか。

理由① 「ショーン(Sean、Shaun)」とは、英語圏に多い男性の名・ジョン(John)のアイルランド語名。アイルランド人、アイルランド系アメリカ人・イギリス人に多い名前。

理由② ショーンと仲間の群れたちは、アイルランド西部で多く見られる「ブラックファイス」という種のヒツジ。顔と足が黒いのが特徴。足腰が強いため起伏のある土地にも適し、雨風など厳しい環境にも適応する種類。

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ショーンと仲間たちに瓜二つ!アイルランド西部コネマラ(Connemara, Co. Galway)で遭遇したブラックフェイス(2011年9月撮影)

理由③ なんと・・・アイリッシュ・ダンスが得意!(笑)



たわいもない話でスミマセン(笑)。

日本では7月に公開予定だそうです。ルビー&モリー(7才)が大満足だったのはもちろんのこと、大人が見てもとても面白い映画でした♪
ひつじのショーン 公式サイト

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