ナオコガイドのアイルランド日記

観光ガイドによるアイルランド生活・旅情報

手作りスコーンでおいしい時間♪

今日はアイルランドには珍しく、日なたにいると汗ばむくらいの夏日和。
仕事でお世話になっている方に届け物があって立ち寄らせていただくと、思いがけず、手作りスコーンでおもてなしくださいました。
大学生のお嬢さんが私の到着時間を見計らって作ってくださり、気持ちのいいお庭のテーブルで焼きたてをふるまってくださったのでした。感激。

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直径4センチ位のミニ・スコーン。お店で売っているものの半分くらいのサイズで、見た目も可愛らしく食べやすい~

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まわりはカリカリ、中はしっとり。おいしいスコーンの王道です。メイド・イン・アイルランドのクロテッドクリームとストロベリー・ジャムをたっぷりのせて…

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クロテッドクリームはウェスト・コークのグレニリン・ファーム(Glenilen Farm)産。ここのヨーグルトやバターのことは以前にご紹介させていただいていますが、クロテッドクリームも絶品→女王様に出されたミルクで作られるヨーグルト
ヘイフィールドマナーでディナー(グレニリンのバター&ヨーグルト料理)

この後、バイオリニストを目指して日夜練習に励んでいるというお嬢さんがその腕前を披露してくださり、お庭でミニ・コンサート。あ~、なんと心が安らぐひとときだったことでしょう。
あまりにリラックスしてしまい、勧められるままにおいしいスコーンを4個もいただいてしまいました。アイルランドで粉抜きの炭水化物ダイエットをするのは至難の業です!(笑)

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不思議なシンクロ二シティーによって命拾いする

先日、不思議なシンクロ二シティーにより命拾いするという体験をしました。

ダブリン市内観光を半日ご案内したグループのお客様が、食事が食べられなかった時のために持ってきたうどんをあげたいとしきりにおっしゃるので、その日の夜にお客様がお泊りのホテルへ取りにうかがうことになりました。
実は夏の間、お客様から日本食をいただくことはよくあって、わざわざ後でホテルへもらいにうかがうほど困っていたわけではなかったのですが、この時はなんだかお断りしきれず、「では夜に取りにうかがいます」とお答えしてしまったのでした。
言ってしまってから、ホテルまでのこのこもらいに行くなんてあまりにも図々しい気がして、添乗員さんにお話しすると、「もちろんいいですよ、皆さん食べなかった日本食をたくさんお持ちでしょうから、夕食の時に持ってきていただくよう声をかけておきますね!」と言ってくださり、この夜、週一のトレーニングの帰り道に、トレーニング姿のままホテルへ立ち寄らせていただいたのでした。

このツアーさんはフライトの遅延などトラブルがあって、添乗員のOさんはとてもご苦労されていました。お客様から日本食を持ちきれないほどいただき、皆さんをお部屋へお見送りした後で、お仕事が忙しくてまだ夕食を食べておられなかったOさんと一緒に食事をすることに。
そこで今回のツアー、過去のツアーの苦労話などに花が咲き、私もかつて添乗経験があるだけに、共感しきりのひと時を過ごさせていただいたのでした。

その時にOさんが、過去に帯状疱疹を患って大変な思いをされたことをうかがいました。帯状疱疹は発疹より先に痛みが出るので、痛みの場所によっては整骨院に行ってしまったりして、症状になかなか気付かず悪化させてしまうことがあると聞きます。Oさんのケースもそれで、お仕事が忙しい上に、帯状疱疹の診断がなかなかなされず、医者を転々としているうちに痛みがひどくなって大変な思いをされたそうです。
「あの時は死ぬかと思いました」と、壮絶な痛みとの闘いの経験を語ってくださり、ああ恐ろしいな~と、自分にそんなことが起こったら怖いな~なんて思いながらうかがっていたのでした。

その翌日のこと。また別のグループさんを終日ご案内して帰宅。特別大変な日だったわけでもないのになぜかとても疲れてしまいました。
そういえば、左太ももの付け根の後ろ辺りが数日前から痛いな~と思っていたのですが、この日、なんだか痛みが増しているような気がして、どこかにぶつけてあざでも出来ているのでは…と思い、帰宅後に痛みの箇所に手をやってみたのです。すると、なんとそこにはブツブツがあるではありませんか。

ももの後ろなので自分では見えず、携帯をセルフィ・モードにして撮影。小さなブツブツが10粒ほどあり、痒みは全くないのですが、まるで足の歯痛かのようなズキンズキンとした軽い痛みがあります。虫さされとは、なんだか違う感じ。
そこではっと思い出したのが、前夜のOさんの話。まさか、まさかですが、これは帯状疱疹のブツブツなのでは? 昨日の今日であまりにもタイミングよすぎますが、痛みが先にあったし、もしかしたら…と思い当たり、早速グーグルで検索してみると、ブツブツの感じや症状がずばり合致していました。
(初期のブツブツは必ずしも帯状ではないこと、歯痛のようなズキズキする痛み、などなど)

翌朝、痛みはズキズキからチクチクに変わり、ブツブツの上には水泡が。帯状疱疹は水疱瘡と同じウィルスなので、水疱瘡のような水泡となります。水疱瘡が治ってもウィルスは潜伏していて、免疫力が落ちた時などに顔を出すのが帯状疱疹だとOさんから聞いたばかり…。
この時点で帯状疱疹に違いない!と確信、幸いその日は仕事がオフだったので、すぐにクリニックに予約を入れて診察してもらいました。

診察はわずか3分ほどで終了。典型的な症状だったようで、「帯状疱疹だと思います!」と言う私に、ブツブツをちらりと見た先生が「間違いない!」と言って処方箋を書いてくれて終了(笑)。
その日から抗ウィルス剤を飲み始め、ブツブツがそれ以上広がることもなく(別の場所に数粒出かけましたが、抗ウィルス剤がやっつけたのか水泡になる前に引っ込みました・笑)、痛みがそれ以上にひどくなることもなく、約10日後にはカサブタが取れて完治しました。わ~い。
初期発見が功を奏して、その間仕事も通常通りにこなし、生活に何の支障もなく、あっけなく治ってしまったのでした。

あまり病気らしい病気をしたことのない私は、自分の健康を過信しているところがあって、ちょっと体調に異変があってもひどくなるまで気付かないのが常。
今回の痛みやブツブツも、前日にOさんの話を聞くことがなかったら、おそらく見過ごしていたと思います。それで、症状を悪化させてしまい、Oさんが体験したような痛みとの闘いとなり、仕事にも支障をきたすことになっていたに違いない。ひどくなると命にもかかわるという帯状疱疹は、悪化した場合は完治するのに長い時間がかかるそうですから…ああ、恐ろしい。

そう考えると、あの夜、お客様の日本食につられてわざわざホテルへうかがったのは、私の食い意地ばかりではなく、Oさんから「帯状疱疹ですよ~」というメッセージをもらうために宇宙のはからいにより仕向けられたと考えられます。
だって、Oさんの帯状疱疹体験談をまるで人ごとのようにへぇ~、恐ろしいな~と聞いていた時、すでに私もそのウィルスに感染していたのですから。
もしもツアーがトラブルなく、楽々進んでいたのなら、あの夜Oさんと食事をしてあんなにいろいろ話し込むこともなかったように思います。考えれば考えるほど、Oさんは私を救うために宇宙の計らいによって遣わされた、それこそ命の恩人に違いない!

そのことをOさんにお伝えしたいと思っていたら、これまた絶妙なタイミングでOさんからメールをいただきました。ネット上で私の連絡先を見つけてくださったのです。
事の顛末をお話し、「ツアーのご苦労が報われましたよ~。おかげで私は助かりました」とお伝えすると、「私はナオコさんを救うためにアイルランドに遣わされたケルトの巫女、もしくはアイルランドの妖精…だったのでしょうかね~」という返信をいただき、なんて話がツーカーでわかる方なの!とこれまた感激。

Oさんがメールに書いておられたのですが、宇宙は私たちの目に見えないところで巧みに糸を引いて、人材派遣を行っているようです。
それを私たちはシンクロ二ティーなどと呼んでいますが、起こることにはすべて意味があって、人は出会う時にちゃんと出会い、必要な時に必要なメッセージをもらえるようになっているのですね♪

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友人宅のガーデンにて束の間の日向ぼっこ。今日のダブリンは日中25度近い夏日となりました

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アッシュフォード・キャッスルとギネス家の歴史…など

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さまざまな時代の建築が入り混じるアッシュフォード・キャッスル。その時々の所有者の思い入れと歴史が感じられます

アイルランド西海岸きっての有名古城ホテルであるアッシュフォード・キャッスル・ホテル(Ashfrod Castle Hotel, Cong, Co Mayo)は、3年ほど前にオーナーシップが代わり、4700万ユーロを投じた大掛かりな修繕・改築作業が行われて昨年再オープンしました。

先週お客様が数日間宿泊された際に城内をくまなく見て歩きましたが、城そのものは変わりありませんが、新しくスパが出来て、30シートのミニ・シネマが出来て、城の敷地内にはカジュアルなカフェやショップがオープンしていました。森の中には城とは全く別棟のプライベート・コテージも客室としてオープンしたようです。
アイルランドでガイド業を始めて15年、お客様をお連れしてほぼ毎年行き続けているアッシュフォード・キャッスル。昔からのスタッフは数少なくなりましたが、それでも顔馴染みのスタッフが声をかけてくれます。「10年前に比べると倍の忙しさだよ~」とスタッフの一人が言うように、最近のアッシュフォード・キャッスルはとにかく大繁盛のようで、いつ行ってもにぎやかです。

「静かなる男」の時代は遠くなり、今ではアメリカ・カナダで人気の宮廷ドラマ「レイン(Reign)」のロケ地としての方が有名。ハンチング帽をかぶったジョン・ウェインではなく、きらびやかなお姫様が住む「お城」のイメージが求められるようになったのですね。時代は変わりました(笑)。

さて、このアッシュフォード・キャッスルですが、ホテルになる前はギネス・ビールのギネス一族が所有していました。自分の覚え書きのためにも、ギネス一族とアッシュフォード・キャッスルとの関わりを少々ここに記しておきたいと思います。

城の築城は1228年にさかのぼり、約600年の間、イギリス貴族の間で所有者が変わっていった後、1852年にサー・ベンジャミン・リー・ギネス(Sir Benjamin Lee Guinness, 1798 – 1868) が購入。アッシュフォード・キャッスルのギネス家の時代が始まります。

サー・ベンジャミン・リー・ギネスは、ギネス・ビールの創始者アーサー・ギネスの孫に当たります。ビール会社を切り盛りする一方、私財を投じて歴史遺産の購入や修復を行い、ダブリンきっての名士・慈善家として知られた人物。ダブリンの聖パトリック大聖堂の修復&庭の造園を行ったのは彼で、教会入り口近くには銅像が建てられています。ダブリン北部の広大なセント・アンズ・パークも彼が周辺の敷地を寄せ集めて公園にしたのでした。
アッシュフォード・キャッスルも歴史的資産の保護を目的として購入。ヴィクトリア様式で増築し、敷地を拡げて新しい道を作り、数千本の木を植えて敷地全体を整えました。

ベンジャミンの死後、息子のアーサー・エドワード・ギネス(Arthur Edward Guinness, 1840 – 1915)がアッシュフォード・キャッスルを相続します。アルディローン男爵として知られたこのギネスさんの時代に、城はネオゴシック様式でさらに増築され、大々的な修改築がなされてほぼ現在の形になりました。
この人もまた父同様、慈善事業に熱心で、ダブリンのセント・スティーブンズ・グリーンを購入してダブリン市に寄贈、市民の公園として開いたことで知られており、園内には彼の銅像が建てられています。
その他、父の代から行われていたアイルランド初の公共図書館マーシュ・ライブラリーの修復完了、現在もダブリンきっての産婦人科専門医院として知られるクーム・ホスピタルの増築も彼の功績によるものです。

アルディローン男爵の妻となったレディー・オリビア(Lady Olivia Hedges-White, 1850 - 1925)はアイルランド南部のマックルーム出身で、今も町に隣接して建つマックルーム城(アメリカのパンシルバニア州の名前の由来となったウィリアム・ペンが育った城)で生まれました。父が後にバントリー伯爵となり、現在一般公開されている海に面した美しいバントリー・ハウスを相続したので、アルディローン男爵との結婚式はそこで行われました。バントリー・ハウスの見学をするとその話が出てきます。
レディー・オリビアの母は、今やカウンティー・ケリーの一大観光名所となっているマクロスハウス(Muckross House, Kilarney, Co. Kerry)のハーバート家出身。その縁でアルディローン男爵はのちにマクロスハウスも購入するのですが、そこに住む目的ではなくて、屋敷の修復とキラーニー周辺の景観保護のためでした。

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アッシュフォード・キャッスルのメインホール上階のギャラリーに飾られているアルディローン男爵とレディー・オリビアの写真

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レディー・オリビア愛用の扇。イギリスのビクトリア女王に扇を献上したパリのメーカーにより1880年頃に作られたもの。ビクトリア時代のスケートのシーンが描かれています

アルディローン男爵夫妻はダブリンのセント・アンズ・パークを本宅としていましたが、ビール会社引退後はアッシュフォード・キャッスルで多くの時間を過ごしたようです。土地問題が活発化した時代で、アッシュフォード・キャッスル近くのロッホ・マスク・ハウスで地主が小作人に追われる「ボイコット事件」(小作人が、地主のボイコットさんにお店で物を売らないなどして村八分にした挙句、屋敷で暴動を起こした事件。「ボイコット(運動)」の語源となりました)が勃発するなど、地主階級には難しい時代でしたが、アルディローン男爵はアッシュフォード・キャッスルに隣接するコリブ湖の蒸気船事業を支援したり、運河増設を試みたり(これは失敗に終わり、「ドライ・カナル(乾いた運河)」として笑いものになるのですが、その話はまた今度…)して地元に貢献、進歩的な領主として慕われました。

当時のキャッスルは大変華やかで、多くのゲストを迎えて晩餐会が開かれていましたが、中でも1905年、当時皇太子だった後の英国王ジョージ5世の訪問は、アッシュフォードにとって最も名誉な出来事となりました。
それを記念して、キャッスルのメイン・ダイニングは「ジョージ5世」、バーは「プリンス・オブ・ウェールズ(英皇太子の称号)」と名付けられています。

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イギリス皇太子としてアッシュフォード・キャッスルを訪れたのちのジョージ5世王

アルディローン男爵夫妻は子供に恵まれなかったため、夫妻の死後、キャッスルは甥のアーネスト・ギネスの手に渡ります。
1939年にギネス一族の手を離れ、ホテルとしてオープン。以来、アイルランド系アメリカ人のロナルド・レーガン大統領、父がアッシュフォードと同じカウンティー・メイヨーのニューポート(Newport, Co. Mayo)出身であったモナコのグレース・ケリー王妃とレーニエ大公、アイルランド人俳優のピアス・ブロスナンなど、多くの有名人・著名人が宿泊客リストに名を連ねることとなりました。
数か月前にお客様をご案内した時は、北アイルランド出身の有名プロ・ゴルファー、ローリー・マキロイ(Rory McIlroy)選手に城内で鉢合わせました。噂によると、来年あたりマキロイ選手はアッシュフォード・キャッスルで結婚式を挙げるようです。

ちなみに1939年に初代アッシュフォードのホテリアとなったノエル・ハガード(Noel Huggard)さんは、ウォータービルのバトラーアームズ・ホテル(Butler Arms Hotel, Watervill, Co. Kerry)の出身で、ご両親がホテル経営者でした。バトラーアームズ・ホテルは今もハガードさんの孫にあたる方が経営しておられますが、チャーリー・チャップリンの定宿としたことで知られるホテルで、チャップリンと家族の写真が今もホテル内に飾られています。
調べていくといろいろつながっていき、面白いですね。

※アッシュフォード・キャッスル関連過去ブログ:やっぱり素敵…アッシュフォード・キャッスル・ホテル古城ホテルで「鷹匠」になる!

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出雲市とアイルランド

ここ数日、出雲市からの訪問団の皆さんをご案内させていただいていました。

2002年のサッカー・ワールドカップ開催時にアイルランド・チームが出雲市でキャンプしたことがきっかけとなり、出雲市はダブリン南部のダンレアリ・ラスドーン市とサッカー少年の派遣などを通じて交流を続けています。
2008年には姉妹都市提携が結ばれ、その調印式などで訪問団の皆さんがいらしたときにお世話させていただいたこともありました。(→過去ブログ:出雲市の訪問団の皆さん

ここ数年、アイルランドの経済危機などで交流が下火になりつつあったとのことですが、今回は今後も交流を続けていきたいとの熱意を示し、友好関係をリフレッシュするために来てくださったのでした。

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ダンレアリ・ラスドーン市役所にて、市長より市の紋章の説明を受ける皆さん

出雲市では市の職員の方はもちろん、民間の交流団体の方々が熱意をもってアイルランドとの交流を続けておられます。ダンレアリ・ラスドーン市の地元サッカークラブの方々とは日本・アイルランド両国を互いに行き来して、家族のような絆をしっかり結んで大事にしておられる様子でした。

これからの数年、日本とアイルランドを結ぶさらなるきっかけになり得るイベントがいくつか続きます。
来年2017年は日愛国交樹立60周年となりますので、何らかのイベントが行われる可能性があります。2019年はラグビー・ワールドカップ、2020年はオリンピックが日本で開催されますから、文化やスポーツを通じての国際交流が盛んになりそう。アイルランドに関しては、これまでの交流実績のある出雲市がひと役買ってくださるかもしれませんね。

ちなみに同じ島根県の松江市も、小泉八雲を通じてアイルランドとさかんな交流をしてくださっている市のひとつ。(昨年松江市の皆さんがいらしてくださった時のブログ記事→アイルランド大統領を訪問小泉八雲・朗読の夕べ、ダブリン公演終了
出雲市も松江市も、民間団体の方々が熱心なのには本当に頭が下がります。今後も両国の架け橋になるべく、末永い交流が続いていくことを願います。

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出雲市とアイルランドの交流を記録したDVDを私にもいただきました

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『静かなる男』のパブでディナー

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1952年の映画撮影当時からほとんど変わらない外観のパット・コハン

映画『静かなる男(The Quiet Man)』のロケ地として知られるコング村(Cong, Co. Mayo)
物語はジョン・ウェイン演じるショーンと、モーリン・オハラ演じるメアリー・ケイトの兄の決闘シーンでクライマックスを迎えますが、その有名な決闘シーンは、コング村のパブ、パット・コハン(Pat Cohan)で終結します。
野次馬に囲まれて、こぶしで殴り合いながら村中をゴロゴロと移動していくシーンは圧巻。2人はパブでポーター(映画ではギネスと言わないのが昔っぽい)でのどをうるおし、最後にショーンがメアリー・ケイト兄に一発くらわしてパブから退場。古き良き時代のシンプルかつ、人情味と男気あふれたアイルランドを見せてくれる映画ですね。

撮影が行われたパット・コハンは今も村の中心にありますが、実は撮影当時はパブではなかったそうです。店内のシーンはハリウッドのスタジオで撮影されたもの。映画を記念して「PAT COHAN BAR」の看板は常に出していましたが(オリジナルの看板はアメリカの博物館にあるそうです)、映画撮影後もパブだったことはなく、私が知る限り、古道具屋さん(お土産屋さんだったかも)のようなあまりぱっとしない店でした。

ところが2年前に売り出されて、昨年より晴れてパブ&レストランとしてオープン。今回コングに滞在中、お客様と食事に行ってみましたが、とても良い雰囲気でした。→Pat Cohan Bar

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分厚いステーキ。上にのっているのはオニオン・リング

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店内の様子。写真には写っていませんが、昔のパブ風のバーもなかなかよく、にぎわっていました

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店内には映画撮影時の写真が多く飾られています。昨年お亡くなりになられたモーリン・オハラさんも真ん中に写っています

映画公開から60年以上もの月日が経ち、最近はお客様に『静かなる男』の話をしても知らない方が多くなってきました。以前はアイルランド、イコール『静かなる男』というくらいに、ご年配の男性のお客様は皆、そのイメージでアイルランドにいらしていたものですが。
アッシュフォード・キャッスルもずい分アップグレードされ、今や『静かなる男』よりアメリカのTVドラマ『レイン(Reign)』のロケ地として人気のようです。
コング村の方はまだまだ田舎っぽさが残っていて、『静かなる男』の村であることを大事にしている様子があっていいですね。

ちなみにコングのレストランと言えば、かつて「ミケリーンズ」という店があり、アッシュフォード・キャッスル滞在時などによく食事に行っていました。
ミケリーンとは映画に出てくる御者の名前。ショーンとメアリー・ケイトが2人きりになろうとしてミケリーンを巻いてしまうシーンが面白い。レストランの老ウェーターさんがホンモノのミケリーンみたいだったのを思い出します。ずい分前になくなってしまったレストランですが、今回の滞在の時にかつて店があった場所を通り、懐かしく思い出しました。
(9年前の記事ですが、こちらレストランの写真あり→静かなる男

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お城のふもともB&Bに泊まる(コング)

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広々したお庭のある素敵なお宅。とっても行き届いたB&Bです

ここ数日、お客様がアッシュフォード・キャッスル・ホテル(Ashford Castle Hotel, Cong, Co. Mayo)にご宿泊なので、私は近くのB&Bに宿泊して毎日お城へ通っています。

アッシュフォード・キャッスルの正門近くにあるニンフスフィールド・ハウス(Nymphsfield House)というB&B。とても居心地がよくて気に入っています。

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清潔で温かいベッドルーム

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切妻式の屋根に大きな窓。夕暮れ時のきれいな空が見えます

そして、朝食もおいしい♪

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たっぷりのスモークサーモン

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B&Bを切り盛りしているメアリー手作りのスコーンが毎朝いただけます。朝食時に食べきれずにいたら、アルミホイルをくださったので、おやつにいただいて後で食べました。焼きたてでおいしい♪

お客様が古城ホテルでくつろいでおられる間はスタンバイなので、B&Bに戻って来てリビングでくつろがせていただいています。

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お庭のテラスも素敵

アッシュフォード・キャッスルの立派な正門をくぐって、毎日歩いてお城へ通勤。なんだかダウントンアビーに出てくる雇い人のひとりになったような気分で、楽しくお城へ通っています(笑)。

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日々の通勤路。この立派な門をくぐってさらに歩くこと約10分、やっと古城に到着します。雇い人もなかなか大変(笑)

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バリナスローの小さな馬具屋さん、シアーシャ・サドラリー

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シアーシャ(Saoirse)とはアイルランド語で「自由」の意味。工房&ショップの可愛いロゴ

数日前よりご夫妻のプライベートツアーのご案内をしています。
乗馬をご趣味にしておられるとのこと、せっかくなので競走馬・種牡馬の産地として長い伝統のあるアイルランドの馬具屋さんをのぞいてみましょう、ということになり、旅の途中でバリナスロー(Ballinasloe, Co. Galway)の馬具ショップ&工房に立ち寄ってみました。

馬の鞍などを作る馬具職人の数はアイルランドでも少なくなっています。乗馬用品の専門店なども大型スポーツ店に徐々に吸収され、昨今あまり見かけなりました。(90年代にはダブリンのグラフトン通りにも一件あったのですが)
鞍を作る家族経営の伝統的な工房&ショップは、私が知る限りキルカレン(Killcullen, Co. Kildare)に一件あるのみ。→Berney Brothers
そこは今回のお客様の旅のルートからかなり外れるので、別のところがないかな…と探していてネットで見つけたのがバリナスローのシアーシャ・サドラリー(Saoirse Saddlery, Ballnasloe, Co. Galway)でした。

バリナスローの町から田舎道を進み、本当にこんなところに馬具屋さんがあるのかな…と不安になった頃に看板が出てきたのですが、なんと掘っ立て小屋。

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後で聞いたところによると、この建物は厩付属の麦藁を入れておく小屋だったそうです

せっかくここまで来たのだから中をのぞいてみましょう、と不安気なお客様をうながして扉を開けると、小さいながらも予想に反してきれいなお店でした。

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馬に関するいろいろなものが売られていますが、乗馬に詳しくない私が見ても何やらわからないものがいっぱい(笑)

店内をぶらぶら見ていると、奥の工房からとても感じのいい40歳前後の男性が出てきて、その人が店のオーナーであり鞍作り職人のアラン。日本から来たと言うと奥の工房へ招き入れてくれて、馬具作りについて情熱たっぷりに説明してくれました。
15年の乗馬歴のあるお客様も、さすがに鞍を実際に作っているところは見たことがなく、興味津々&大感激。

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アランのお祖父さんが建てた厩舎を改装した工房

バリナスローは馬に関しては長い伝統のある地域で、現在も毎年10月にはヨーロッパでいちばん歴史の古い大きな馬市が開かれます。
アランは馬を飼育している農場で育ち、鞍作り職人を志してイギリスの養成学校へ。今やイギリスのマスター・サドラリー協会より、最上級の鞍職人として認定を受けるまでになりました。
家業を継いで職人になったのではなく、一代で築いた新時代の鞍作り人というわけです。

そんな話を聞いているうちに、アランの作るメイド・イン・アイルランドの鞍が欲しくなってきたお客様。記念にひとつオーダーメイドしよう!ということに話がまとまりました。

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お客様に鞍の寸法合わせの説明をするアラン。お客様の寸法を測り、写真を撮り、鞍のサイズやデザインを確認。ご帰国後にお客様にご自身の馬の寸法を測っていただき(専用キットあり)、それに合わせて調整します

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アラン若かりし頃、サーカスの象の鞍を作って話題になったそうです!その時の新聞記事

象の鞍も作ったくらいだから、身体の小さい日本人の鞍を作るのは朝飯前さ~と冗談を言うアラン。お客様から馬の寸法が届いてから、約4週間で完成するそうです。

アイルランドにちなんで、緑のパイピングなどを取り入れたデザインをご注文されたお客様。日本でアイリッシュ・グリーンの皮張りの美しい鞍をのせた馬が走ると思うと、私もワクワクしてきます。
そして、旅の出会いを大切にして、記念に鞍を注文しちゃおう!というお客様の気風の良さにも感激しました。

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ホワイトフライアーグリルでがっつりお肉ディナー

ブランチで人気のレストラン、ホワイトフライアー・グリル(Whitefriar Grill, Aungier Street, D2)でお友達とディナー。
以前にブランチに来た時にディナーのメニューを見て、来てみたいと思っていたのでした。

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8オンスのリブアイステーキ(左)とBBQリブ(右)の盛り合わせ。お友達も私も今日は肉!と決めていたので、前菜なしでがっつりお肉を堪能

ビーフとポークが両方味わえて嬉しいメニュー。
ここ数日、仕事がのんびりペースでしたが、明日からまた忙しくなります。これでお肉パワーで乗り切れそう(笑)。

デザートをゆっくりいただきながら、楽しいおしゃべりにも花が咲きました。

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クレームブリュレ

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私はアフォガット。ここのアフォガットはシェリーがけなのですが、車で来ていたのでエスプレッソにしてもらいました♪

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6月のバラ

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今月新たに仲間入りしたレディ・エマ・ハミルトン。我が家では初のオレンジ色のバラです♪

毎年6月はいちばん忙しい時で、自宅のバラの盛りを見逃しがちですが、このところなぜかダブリンの仕事が多かったせいで、バラの盛りを堪能出来た気がします。

毎年いちばんに咲いて楽しませてくれるメアリーローズ(Maryrose)。昨年挿し木から育てた子も親も、5月半ばからずっと咲き続け、昨日やっと最後の花が散り、2番花のための休眠に入りました。

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挿し木で育った子供の樹にも大きな花がいくつも咲きました

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こちらが親の最盛期

テス・オヴ・ダーヴァビル(Tess of the d'Urbervilles)は私がいちばん好きなバラ。最初に購入したイングリッシュ・ローズで、今年で5回目の夏を迎えます。
つるバラになる品種なので、今年は冬剪定をしすぎないようにして大き目に育てました。庭がないのでスペースに限りがありますが、この調子で大きくしていってコテージの玄関扉の脇に這うようにしたいです。

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バラの女王のようなかぐわしく甘い香りが漂います

黄色のシャーロット(Charlotte)は、今年はすごい数の蕾をつけました。どちらかという遅咲きで、まだ1番花をたくさんつけています。
このバラは細い茎にも蕾をつけてくれますが、花びらの枚数が多くて重たいので、支えるのが大変。日光がささないと花が開ききらないようで、先週からの雨続きで開かないまま散ってしまう花もあってかわいそうでした。

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お天気のいい日が続くと、こんなにきれいなバター色の花を開いてくれます

そして、今月新たに購入したレディ・エマ・ハミルトン(Lady Emma Hamilton)。オレンジのバラが前から欲しくて、やっと手に入れました。遅咲きの品種なので、今まさに一番花が咲こうとしています。

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あともうちょとで咲きそう…という状態で3日間経過。雨続きでなかなかぱッと開いてくれませんが、すでに素晴らしい香りが…

そう、このレディー・エマ・ハミルトンは香りが特徴的。いわゆるバラの甘い香りではなくて、バラとは想像がつかないようなレモン&ジンジャーの香りがするのです。話には聞いていたものの、最初にかいだ時は本当に驚きました。

花びらが散ると拾うのが大変なので、散る前に切って家の中に飾ったりしています。家中がバラの香りでいっぱい♪

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テス・オヴ・ダーヴァビルとセプタードアイル。セプタードアイルは今年は一番花がイマイチでしたが、花が終わって今、新芽が吹き出していますので、2番花に期待したいと思います

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今日は茎が徒長しすぎてしまったビオラを切り詰め、家の中にたくさん飾りました

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コテージの軒先はこんな感じ。ずいぶんカラフルになってしまったので、ビクトリア・ガーデンということにしました(笑)

明日から7月。これからの2か月はツアーで家を空けることが多くなりますが、2番花にはちょっと間があるので、仕事が忙しくなるタイミングでガーデニングはひと休み出来そうです。

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RHAのインタールード・フェスティバル

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Dimitri From ParisというDJのステージ。私たちは彼が何者か全く知らずに大盛り上がりで踊りまくっていたのですが、どうやら今を時めく超有名DJだったようです。どうりで素晴らしいステージだったはず

野外コンサートやフェスティバルのシーズンですね。
この週末はダブリン市街地のロイヤル・ハイベルニア・アカデミー(RHA, Ely Place, D2)でインタールード(Interlude)という比較的小規模な音楽フェスが行われていて、親しい友人たちは皆、金・土・日と3晩連続で出かけていました。

私は仕事もあったし、ミュージシャンのラインアップを見ても誰も知らない(笑)ので行かなくていいや、と思っていたのですが、金・土と出かけた友人たちが「素晴らしい~」と大絶賛。絶対に来た方がいいよ~と誘ってくれるので、最終日の昨晩、当日券を買って出かけてみたところ、すっごく楽しかった!

ロイヤル・ハイベルニア・アカデミーとはダブリンの芸術センター的なギャラリー。モダンなアート・ギャラリーがサウンド・ギャラリーに早変わり…といったイメージで、表に小さな野外ステージ、あとはインドアにメインステージとサブステージのみ。
このこじんまり感がなんとも良かったです。

チケットが安いのも嬉しく、私が買った当日券はたったの29ユーロ。友人たちが購入した3日間通しの前売り券はもっとリーゾナブルだったようです。

「明日は仕事だから今晩は早めに帰宅…」なんて言っていた友人たちですが、結局午前2時の終了時間まで盛り上がってしまいました。幸いにも私は今日は仕事が休みですが、友人たちは3晩連続で飲んで歌って踊り、数時間寝ただけで仕事へ行ったようです。あのパワーは一体どこから来るのやら…。(やはり、ジャガイモでしょうか・笑)

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